2025年12月13日土曜日

12月5日の記録 ◼️鈴木俊貴「僕には鳥の言葉がわかる」
シジュウカラは言語を持つー様々な詳細な研究、実験により証明した反響は物凄く大きかったー。なんて夢のある、新しい学問、動物言語学。

たまさか1時間半後の「情熱大陸」で特集される。見なくっちゃ。
いやめっちゃ分かりやすくて楽しかったです。ルー語を応用した考え方の実験のくだりはおもしろすぎ😆生物ものはすごくいい刺激になる😎

フツーの書評も書きました。

◼️ 鈴木俊貴「僕には鳥の言葉がわかる」

シジュウカラの研究が、世界の常識を変えた。読みやすいだけに、込められた苦心がにじむ。

読んでいる最中、読書友たちにこれめっちゃおもしろい!と見せたら、NHKでドキュメンタリーやってたとか、話題の本だとか、中には生物好きもいるので盛り上がった。と、テレビ見てたらその翌日の「情熱大陸」でも特集すると。なにかと繋がったこの良書。パワーを感じる。

著者は動物行動学を専攻として、軽井沢の森に自作の鳥の巣をかけて回り、シジュウカラの営巣や外敵からの身の守り方その他のフィールドワークを積み重ねていた。その中で、シジュウカラが「ヂヂヂヂ」という鳴き声を出すと、コガラなどカラ類で混群を形成している鳥たちが集まってきたり、「ピーツピ」と鳴くと警戒体制に入ったりすることを認識する。上記の警戒音に加え、ヘビを見て「ジャージャー」と鳴くと巣の中にいる雛たちが驚きの行動をすることが分かってきた。

これらの成果をまとめた論文は一流のジャーナルに採用され多くの反響を巻き起こした。当時学界では言語、会話は人間に特有のもので動物の鳴き声は感情表現に過ぎないと、断定のような形で理解されていた。著者はさらに、シジュウカラは文を作る能力があるのではという感覚をもとに、実証実験を重ねるー。

著者は動物言語学というジャンルを確立し、世界中の注目を集めている。夢のある話で、他の動物の言語についても研究がすでに始まっている。

シロートとしては、正直、動物の意思伝達としての言語、ジェスチャーの研究がこれほどまで進んでいなかったことに少々驚く。恐竜絶滅についても巨大隕石衝突という理論は、少なくとも私が子どもの頃にはなかったし、大陸移動説も最初は敬遠された。科学が自らふたをしている部分が多い、という感慨がよぎる。

番組では、本に書いていないシジュウカラ夫婦の会話のようなものも捉えられていて大いに興味をそそられた。小鳥も言葉を話している。どうやって文を作っていることを実証しようと考える中で、ルー大柴の「ルー語」から発想したのは楽しかった。「ピーツピ ヂヂヂヂ」=「警戒して、集まれ」ルー語では「警戒して、トゥギャザー」。これをコガラの同じ意味の鳴き声に置き換える。このくだりはもう1回読む気になる。

文芸的にも多くの賞に輝いたこの本、軽いタッチで、あまり難しい、専門的な領域の記述はほとんどない。その裏には、何年にもわたる地道なフィールドワークと実験データの蓄積、さらに専門的で複雑、詳細な検討があったのだろうと、平易な文章がかえって滲ませる効果を発揮している。

一般的にも大変興味のあるジャンルで、繰り返すが夢のある話。数多存在する動物の言語が、次々と解き明かされる日が待ち遠しい。

ホントにおもしろい本でした。

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