2025年7月27日日曜日

本とスイーツの複合的連関性

きぼうが北斗七星のひしゃくの柄の部分を横切る。いまは見やすい時間帯に出るタームです。

最近大阪の大規模書店によく行っている。駅までバス🚌、着駅から地下道ですぐ大きなビルの書店につながっていて涼しく行けるし、電車乗る時間も知れてるし、ビジネス街だから人も少ないしで気に入っている。最近の賞ものの本、90年代の作品など古書店でも選んで充実の本のお迎え。

帰りは少し歩いて気になってた地元の店で冷製パスタとプリン🍮バニラ🍨のせコーヒー☕︎がけ。濃縮された苦いコーヒーで食べるアイスはうまかった。暑さにスイーツ。生き返るー😋😆

バスケ🏀はきょうからインターハイ。
バレーネーションズリーグ女子は準決勝ブラジル🇧🇷にフルセットで負けてしまって、すぐ翌日3位決定戦。準決勝が日本時間で早朝から、3決は23時から。なのでテレビ放送は本日21時から録画の準決勝、23時からライブで3決のポーランド🇵🇱戦。続けて🏐2階立て。忙しいぞー。

音楽🎹はもと天才少年のニュウニュウくんのショパンピアノ協奏曲1番に感動した。柔らかいタッチが際立つ。数年前、ヨーロッパの夏の音楽祭で藤田真央がラフマの2番を激しく叩かないふうに演奏した時も感銘を受けたが、それに通じるようなソフトな演奏だった。これもひとつの弾き方かと。

さて、7月も終わる。暑さをうまくかわしながら、楽しみながらやることやろうかなと😎

だらだらな日

暑いあつい・・活動する気概が薄れるなあ。花火は万博。晩ごはんはお好み焼き。ソースマヨネーズ鰹節青のりトッピングは自分で。

生活にはいつも細かいエピソードが起きている。だらだらと書くので読み飛ばしてくんさい。

男性でも日傘を持つ者が多いこの頃、だいぶ違う、暑さをしのげます、という声を聞いている。ゲリラ豪雨降るかも予想が多いので大きめの折り畳み雨傘はいつもリュックに入っている。これを使わない手はないなと朝出勤するときにさしてみた。確かに悪くない。しかし数日後・・ある寝坊ぎみの朝、急ぎめに開こうとしたらボリッ・・と音がして骨を繋ぐプラスチックのジョイント部が折れてしまった。

再起不能か・・折り畳みないのは困るのでこのさい晴雨兼用のをと買ってきた。これまで大きなリュックを背負ってるからと65cmと大きめでしっかりした、傘ケースも滲みないもの、しぜん折り畳んでもかさばる雨用を使ってたが、確率から言って直射日光を防ぐ使用が多いだろうでしょうと、60cmのコンパクトな兼用。傘袋は薄いがそこは前の傘のケースとかビニール袋でなんとかと。なにせ軽いのは嬉しいし。次週また最高度の酷暑らしいし気分を変えてなんとか。

先日遅くなった晩風呂入ってすぐ寝て、暑くて寝付けないな〜、なんかかゆいな〜とずっとうつうつ、ボリボリしてて朝起きたら赤くじんましんが広い範囲に。少々驚いた。息子のアトピーとのお付き合いの中で対処は分かるのでとりま落ち着いて、外から見えるのは腕の内側だけ、温度が安定してて涼しいとこにいたらじきに治るとふんでふつうに出社。帰りにはおさまってた。ただ寝不足でひたすら眠く、ご飯だけ食べて寝て、起きて風呂歯磨きなどしてまたぐっすり。冷房より除湿の方が眠れるようだ。

で、2日間、ストレッチ&体幹、筋トレを休むと、さして影響ないとはわかっていてもなんか緩んでる感じがする。翌日筋トレすると腹筋締まり感がきて少し安心。へんなものだ😎

土曜は病院買い物して昼前に帰ってダラダラ。やることあるけどおさぼり状態。昼寝して筋トレしてピアニスト務川彗悟のインスタライブを視聴して野球onTV観ながらのんびり。少しは動かなきゃね。

だらだらです。

2025年7月26日土曜日

7月書評の10

◼️ ダグラス・アダムズ
 「銀河ヒッチハイク・ガイド」

ハチャメチャなSFコメディ。思い切って飛ぶ先行きにお笑いと文芸的期待をする。

もはや古典ともいえる1979年の作品で、シリーズもあるとのこと。いやー寡聞にして存じませんでした。ズバン、と展開が早い。

地元ラジオ局で働いている青年、アーサー・デントは友人で地球人に身をやつしているベテルギウス系惑星人のフォード・プリーフェクトに連れられ、地球から宇宙へと脱出する。還るべき地球はヴォゴン星人の手によりほとんど瞬時に消滅させられてしまったー。

最初、アーサーはバイパス道路建設のため、住んでいる家をブルドーザーで撤去しようとする役所に対抗して家の前に座り込む。役所曰く、計画書は9カ月も前から閲覧できるでしょ、とのことだった。ボォゴン星人もスケールの違いこそあれ同様のリクツで強弁する。で、容赦なく地球を消す。いやはやこれがギャグでなくてなんだろう。

ストーリー進行はまさにヒッチハイク。絶望と希望、偶然。間に挟まれるバカバカしくくすっと笑ってしまう展開。地球人アーサーとベテルギウス系惑星人のフォードはもと銀河帝国大統領のゼイフォードらとオリオン座の馬頭星雲の中を彷徨う。もうこうなると何が基準なのか分からなくなる。

イギリスものにして、関西の直接的なお笑いと、関東のシチュエーション的な笑いとをミックスさせたような、訳も大変そうだけれども、日本人にもよく分かりそうな、壮大なコメディ。危機感を盛り上げることもなく、すげなく地球をなくし、復活するのか?を絶妙な感じでチラつかせ、結局どこへ向かうのか、うまく全体をコントロールしている感がある。

海外のSFといえば世界共通にワクワク、ゾワゾワしたり、中間的哲学的な描き方が肌に合うこともあればちょっと敬遠かもと思ったりする。名作の一。こんなのもあるんだね。

7月書評の9

◼️ あやせそら「選択肢の神様」

神戸市の文芸・雑貨のイベントで出会った作家さんのミニ小説。みずみずしい。

小さいながらすっきりとしたデザインだな、というのが第一印象。詩や旅日記が多い中、手に取りやすい純正の小説、作家さんと話すと内容もおもしろそうだ。2冊買ってきた。

「選択肢の神様」

優柔不断で物事を決めきれない大学生に、いつしか「選択肢の神様」がついて回るようになった。塩ラーメンかとんこつラーメンかを決める時にも、帰り道を選ぶ際にも、向こう側が見えない2つの扉を示して、からかいながら、ツッコミながらどちらかを選択させる。こんな毎日を送るうちに学生はー。

どうしても批評眼で見てしまうのは許していただくとして笑、ストーリーは上手に流れるし、ひとつひとつの場面ははっきりと想像できる。目のつけどころ、発想もふむふむ、となる。なによりみずみずしい。気になるところがあるとすればもうひと言、かなと。

少年の外貌をぼかすのは良いとして、神様に1つだけでも特徴が示されればインパクトはあったかな。ストーリーの流れ、そして結末にももうひとつひねりが欲しかったところ、だろうか。超短編はやはりなにか仕掛けが欲しいかなと。

「目覚ましの君」

朝に弱い社会人1年生のぼく。ある日酔っ払って持って帰って来たアナログ目覚まし時計が朝突然心地よい声でしゃべり出し、たたき起こされる。それから毎朝ぼくと目覚ましは会話を交わしていたがある日ー。

発想がおもしろい。時間制限付きというのもふむ、と思う。慌ただしい時間だけの方が多くを知れないから?出逢いには喪失がつきもので、読み手もそれを待っていたが、その先の意外な展開には希望があった。短編らしくendの切れも良い。なぜ店主がぼくに譲ったのか。絶望感か、パーツがない、とは、肝心のつながりが薄いかも、などなど回収がほんのもう少し欲しかったかなという気もする。まあ短編だし、なんだけどね。

2つの新鮮さに惹かれるものを感じました。独特の、先を読みたくなる空気感を大事にして、もう一段、が感想です。

7月書評の8

◼️ 白洲正子「きもの美」

きものについての熱心な解説と選び方、着方などの指南・意見。きもの愛が微笑ましく感じられる。

着物には詳しくはないが、文豪の小説にはその装いについて詳細に記されているものが多い。大谷崎や川端康成がそうで、興味も湧く。ベスト・エッセイストの幸田文も若者層に着物を薦めるなどの文が散見される。着物を語る人のことばにはなにかしら興味深いものと、愛すべき情感がある。

この本では著者が着物の布地、織り方、染めの種類と手法などについて解説し、さらに選び方、着方に関して流行や趣味への考え方を述べている。

絹、紬、木綿、絣、麻、染では友禅や藍染などについて語るその言葉はシロートにはちと難しかったけども、概要は興味深い。髙田郁「あきない世傳 金と銀」シリーズに木綿や藍染のことがよく出て来たな・・と思い起こしながら読んでいた。

白洲正子や幸田文の着物愛には微笑ましい面があって読み込んでしまう。少しずつ覚える知識や模様、織物の彩り、染めの彩り、化学染料と植物性染料の違いなど色彩の解説もふむふむと読む。

今回は職人さんの、着物は掛けても着ても映えなければいけない、という言葉になるほど、と深く首肯した。

TPOを考え、流行を俯瞰して、選び方着方に著者なりの意見が挟まれる。小さい頃の祖母の着物姿を思い出し、時代の移り変わりを考える。

着物の本は、また読むだろう。一度本格的に覚えることも考えるけれど、ちょっとずつ触れていくのも楽しいかな。

2025年7月21日月曜日

【ふたばZINEフェス】

神戸市長田区にある名建築・ふたば学舎に古書店さんや若い文学作家さん、雑貨のブースが多数出展されるイベントに行ってきました。教室や講堂にズラリと並んだミニブース。なじみの古書店さんのほか、本を出した作家さん、詩人さん、画家さんご本人もふつうにいらしてて、見ながら話すのが嬉し楽しい。

文芸創作ものが多かった中で、写真や絵を入れた日記、旅日記ものがいくつもあったのにはへえ、なるほど、と。

2コマめは戦利品😎下段は購入したもの。中央右1番下のしおりは京都で撮った写真を加工したしおり、その右は花柄を組み合わせと色糸でオオカミだったかをデザインした大きめ缶バッジで、本人たちいわく前日はほぼ完売した人気の品とのこと。下左端バナナチップケーキはお菓子と一緒にお菓子の小説だったか、を出してました。

中段はミニ小説本とミニ詩集。これまた楽しみ。

なじみの古書店さんに紹介していただいたのです。
ふたば学舎は昭和4年竣工のもと小学校の再活用。
名建築・本のイベント・鉄人28号像と興味あるものトリプルプレー。暑かったけども楽しい半日でした。

三国志なお店

神戸市ゆかりの漫画家・横山光輝氏は、「三国志」や「魔法使いサリー」「バビル2世」など名作をいくつも昭和の世に出した方。イベントの帰り、近くの三国志カフェに寄り、曹操に関する逸話を反映した曹men、赤紫蘇クリームソーダを楽しく食しました。

新長田いいねd(^_^o)また来年来ます

2025年7月20日日曜日

鉄人の土地

【新長田探訪その①】

興味あるイベントがあり、たぶん駅で降りるのは初めての新長田。一度見てみたかった鉄人28号。高さ15.3mの巨大、マッシヴな姿が夏の青空と白い雲に映えますね。

作者の漫画家、横山光輝さんが神戸市の近在出身とのことで、阪神大震災からの震災復興と地域活性化のシンボルとのこと。ガンダムにも負けないぜ!なーんて😎

極上の午後

ここ数年でリサイタル行きたいランキングかなり上位だったピアニスト、務川彗悟のラヴェルピアノ曲全曲演奏会に行ってきた。今年はラヴェル生誕150周年。本人的にも長年の夢だったとSNSに。

エリザベート王妃コンクールの、ラモーの「ガヴォットと6つのドゥーブル」を聴いてなんてシャープで装飾が上手なんだろうと思った。ラヴェルはいかにも似合いそう。2回の休憩挟んで3時間超の公演、完売だ。

良い、なんてもんじゃなかった。すごい👏🥹

心のざわめきのような極繊細さ、やや速い旋律。「ソナチネ」で入る。ピアノと務川。ステージに特殊な空間が出来たような感じ。透き通って切なく美しい音の光が放たれる。

「ソナチネ」、「水の戯れ」、極上の「亡き王女のためのパヴァーヌ」と人気曲が第一部に。「鏡」で締め、第2部は不協和音の多い「高雅で感傷的なワルツ」と「夜のガスパール」。YouTubeで予習した時、「夜のガスパール」の2つめ「絞首台」は暗くてノリきれない曲だな、と思った、けども、全曲を通じていちばん集中力が高まったのは「絞首台」だった。ビックリした。ただならぬ雰囲気で奏でられる、やや気だるく不気味、しかし落ち着いてきれいにさえ聴こえるスローな演奏。不思議だった。夜の怪しい世界に引き込まれた。

第3部は晩年の曲?「ボロディン風に」「シャブリエ風に」そして「クープランの墓」。全曲、ラヴェルは華麗、流麗かと思えば幻想的だったり、不協和音を取り入れたり、叙情的と思えば飛んだり跳ねたりのフレーズもあったり。このさまざまな輝きの曲たちをブリリアントに、時にせつなげに、小粋に表す技はエクセレント!ファンが多いのも深く頷けます。

大アプローズ。終演時の客席もまたすごい雰囲気。万雷の拍手。大相撲だったら座布団が舞い乱れるような笑。いい経験でした。また行きたいな、と。
行きの大雨が聴いてるうちにあがった夕方、大阪城天守閣をチラ見しながら帰ったのでした。

7月書評の7

◼️ 王谷晶「ババヤガの夜」

バイオレンス満載、グロさもあるが痛快さが勝るエンタメ作品。ダガー賞翻訳部門受賞作。

権威があるとされるダガー賞日本人初受賞ということで話題となった。ドンパチものはあまり読まないのだが、興味があったのと、200ページもなく意外にコンパクトな作品と知って手に取った。

暴力・喧嘩好きの女・新道依子はヤクザをたたきのめしたことで拉致される。連れ込まれた広域暴力団の組長の屋敷では腕を見込まれ、そのまま組長の娘・尚子のボディガード兼運転手をやらされることに。新道ははじめ箱入り娘の尚子に嫌われたが、やがて2人の関係がなじんでくると、徐々に尚子を取り巻く真の現状が見えてくるー。

長さから言ってスピーディな話だろうと思った。読んでみると展開が速く次々と事が起こる、割には新道1人の描写や尚子とのシスターフッドの構築具合がじわっと分かるようになっている。テンポが良い。新道のキャラ付けもシンプルめで分かりやすい。

生まれ持ちまた生い立ちでより培われた暴力への本能を余すところなく発揮する土壌を作っている。行動原理もストレート。ピンチと発露、恐怖。残忍さにはグロや変態風味が付きものとはいえなかなか直接的だ。最近の海外ものミステリにはよくグロが出てくる。そこも大事な要素なのかな。

パッと見分からない"ババヤガ"の意味。新道の語りには不思議な説得力がある。幼少のみぎり「三枚のおふだ」ほかでその緊迫感、怖さに惹きつけられた者も多いだろう。鬼や山姥は、海外の人喰い鬼と同様に、必ずしも残酷な悪役、だけではない面を持っており、偽悪、ダークヒーローというものに人は憧れを抱くものじゃないかなと。

バイオレンス、テンポ、女性の連帯、エンタメながら本能と人外のものに思いを馳せる。コンパクトなストーリー立てに好感。また、暴力、命のやり取りに躊躇なく踏み込んでいく新道が、もとは花屋のアルバイトなどというギャップや、女性主人公の場合は呼称が依子、となりそうなものをほとんど「新道」で通していて、時折出てくる依子、という名前の効果、また別シーンの仕掛けなど、面白みを添える技もエンタメ的多彩。興味深い読書でした。

7月書評の6

◼️ 皆川博子「会津恋い鷹」

鷹に惹かれる娘は時代の波に翻弄される。御大の和もの時代作品。

あまり数を読んでいるわけではないのだが皆川博子御大の作品は好んで手にする。西洋が舞台の作品を読んできたこともあり、氏の和もの幕末、という設定に心惹かれた。1986年の作品で、去年末の新刊文庫で読んだ。人気のほどが分かるような。

幕末、会津藩。惣領の娘さよは、自分のおもちゃを作った木地師の弥四郎が見つけた鷹の雛を見て惹かれるものを感じ、やがて鷹匠の一家の周吾の元へ嫁ぐ。幕府へ鷹を献上してきた会津藩も時代の波に押され、男たちは戊辰戦争へ向かい、敗戦の直後、百姓一揆が起きるー。

藩や村の事情、幕末の激動、惨殺、その中の人の歪み、ねじれた欲望の中に、さよの純粋さやあきらめ、人間らしい生の姿がのぞく。さまざまなものを詰め込んだ作品で、幕末、明治初期らしい刹那的な粗さも垣間見える。

鷹を飼い慣らすのは鷹の命を縮めること、餌 飼育や鷹狩りにはふつうに生きものの血と死が伴う。鋭い顔つき、豊かな翼による羽ばたき、そして血煙。鷹が獲物を力でねじ伏せる姿がこの作品の背後にうっすらオーバーラップしている気になる。

鷹と過ごす、仕込むすべを覚え、ようやく1人で鷹狩りができるようになったさよの幸せは長く続かなかった。あの日に帰りたいーその願いが最後に哀しく浮かび上がる。

難しい言葉も多く方言にも意味がとれないものもあって少し読むのに難儀もした。耽美、色気、嫌気、欲望、ほのかな人のつながりと世情など、織り込まれたものをじっくりと感じた。

2025年7月13日日曜日

夏の過ごし方

きょうのブルーインパルスは双眼鏡で編隊をキャッチ。入道雲バックに飛ぶ隊列がはっきり見えて、この壮大な光景をキャプチャーしたいなと思いつつ満足。

午前大きな書店で本眺め。会社にも休日の外出にも、氷を詰め込んだ冷水を持って行って積極的水分補給。きょうはタオルを巻いて保冷した。なかなかこれ原始的だけど効果的っす。市販のペットボトルカバーは水分が出て、入れてるバッグのポケットが湿っちゃうし。

帰ってバスケ🏀ダブル代表戦。女子アジアカップ初戦レバノン🇱🇧戦は苦戦の末終盤なんとか突き放して勝ち。大会はとにかく最初の試合でうまく入れるかがとても大事。気分が引き締まったかな。

🏀男子韓国遠征2戦めは近年になくよろしくない試合だった。ゴールに嫌われて相手にはいいように決められて後半20点以上の差をつけられて挽回できず。ダメダメですな。一時期のサッカー⚽️日本代表に似てるかな、と。代表チームはどうしても急造で難しい面はあるにしても得点パターンがなさすぎる。

ラグビー🏉ウェールズ戦2戦めは後半追い上げムードで決めきれずの間に一瞬で突き放された。敵もさるものということか。

バレー🏐女子ネーションズリーグ千葉大会は世界ランク3位のポーランド🇵🇱に3-1の勝ち。ポーランドは高く日本をシャットアウトするのが目立ったが、正直もう決勝トーナメント進出が決まったという余裕も伺えた。次は世界一熱いスパイカー、ガビのいるブラジル🇧🇷だ。

本屋では、🏀アメリカの大学に挑戦する者たちのリアルを描いた「Deep3」にハマりかけ。これってそのへんの書店にはないんだよね。またイギリス🇬🇧の著名なミステリー文学賞、ダガー賞の翻訳部門を日本人初受賞した「ババヤガの夜」も。200Pいかない本。さて、スピーディなバイオレンスの中のシスターフッドを楽しもうかね。

わらび餅、スイカ、冷羊羹。暑さの中のスイーツフルーツ。ぼちぼちクリソを食べたいなと。

ブルーインパルス

自宅から万博会場のブルーインパルスを撮影。さすがに遠くて、小さくしか見えず。でも発見して、編隊飛行を確認して、機影が肉眼で見えた時はワクワクしました。

たくさん動画上がってて、観に行った友人のもすごくキレイで楽しめる。北摂の街中でも大きく撮れてたみたいやね。

前回は悪天候で中止になったから飛んで良かった😎

2025年7月12日土曜日

7月書評の5

◼️ 須賀敦子「コルシア書店の仲間たち」

1900年代後半という時代の、断片。思想の中にも、そこにいるのは人だと感じさせる。

須賀敦子さんの著者はたぶん初めて。1992年の、比較的初期のエッセイ集で、1960年代を中心に10年余りイタリアで過ごした日々が綴られている。須賀さんはカトリック左派としてその政治的方向性が、ある程度影響力のあった、コルシア書店に務め、関係者と結婚した。

私的には、1900年代後半は特に思想闘争が激しかった時代と見ている。コルシア書店も教会に目を付けられて解散か移転を迫られ、やがて崩壊する。

しかしながら、著者は社会情勢を滲ませつつも、中心的人物の神父のほか、基本的には書店で出会った人々の性格、特質、人生の道行き、といったものを描いている。

上流階級の夫人の娘さんが父親がユダヤ系ハンガリー人にもかかわらず、ヒトラーによく似たドイツ人と17歳で学生結婚したこと、絨毯の行商をしていて突如いなくなった、東アフリカのエリトレア人の青年はかつて美しい少年としてファシストによってイタリアに連れてこられた過去を持っていたこと、惚れっぽくて失恋ばかりしているジャーナリストの話、テルアビブに両親がいるイスラエル系ユダヤ人は結婚、離婚し体験を小説としてものして、やがてエチオピアの伯父さんの農場を任され、農場の門から家まで車で30分かかる敷地で、銃を持ったガードマンとともに暮らしているという顛末などなど、外国人が流れこんでくる土壌のイタリア、体験談もバラエティに富んでいて国際色豊か。移動のスケールも大きい。

イタリアならではの地理や風習、ミラノ市内の風情など織り込んであり、なかなか興味深い。

このエッセイの前に読んだのが飼い犬の話だったり中高生の青春や京都和菓子の小説だったりしたことも影響して、イタリア知ってる前提のような出だしの雰囲気に、最初はさっぱり分からなかった。が、読み込むうちに全ては分からないながら、じわっと広がる独特の味わいになじんでいた。ふむふむ。

時に先鋭的な思想の時代にあっても人はそれぞれの階級や立場で人間らしい、と実感できた作品だった。

2025年7月9日水曜日

7月書評の4

◼️ 髙田充「今日も私は、ひとつの菓子を」

京都de和菓子。京大出のボンが職人を目指すストーリー。京都文学賞読者選考委員賞。

スイーツ好き、詳しくはないが和菓子にも大いに興味あり。なんつったって京の都です。想像力がそそられる。

京大出、父の大病院を継ぐのを蹴って車のディーラーをしている若手社員の宮本。ある日ふと口にした、烏丸の有名和菓子店、洛中甘匠庵のわらび餅。興味を持ち、菓子職人を募集していることを知って申し込む。会社を辞め、行ってみた島原の洛中甘匠庵本店では、年配の大将が後継を探していて、素人の宮本は、応募してきた手だれの菓子職人2人と、名店の跡継ぎの座を争うことになるー。

職人気質、迫力ある大将は勝新太郎を想像しながら読んでいた。いやもうこの時代にあって大将の言動はまあ情け容赦なしでパワハラの塊でもあり、私の世代には少し懐かしくもある。かえって痛快だ。

宮本は、辞めさせようとしているかのような厳しい雑用の日々の中、修行、特訓を続ける。

続々と出てくる創作和菓子、専門用語を目にするのも嬉しく、大いにイマジネーションを刺激された。食べ物の斬新なアイディアを出していく、というのは髙田郁「みおつくし料理帖」を彷彿とさせた。

大将と、おかみさんや店の面々のチームワーク、アトホーム感も素晴らしい。関西弁もので時々笑かすボケが入るのも気持ちいい。

島原界隈はレトロな地区で、私もかねがね行ってみたく思っている。三条四条祇園とは違って賑わいのあまりない商店街でもあるが、人情と、その地に溶け込み和菓子に何らかを取り込む発想も微笑ましく、京都へ潜航し、理解を深めようという気概が読み取れる。

ところどころに風情を感じる表現や言い回しの工夫があるのも目についた。長いとは言えない作品にもこれだけの要素が詰められるのかとしみじみ。

最近京大関連ものは多いし、身体を壊すような前時代的な努力もうーんと思ったり、一部の決め言葉はちょっとありきたりだったり尖り過ぎているような気もするが、それも特色。細かいことを凌駕し感動を生む物語。読後感がとても良い。

やばいな、ふたばの豆大福や松風ばかりではなくて本格和菓子も食べてみたくなってきた。遠くはないし、京都行こう。

2025年7月8日火曜日

777の七夕

令和7年7月7日七夕🎋のきぼう。雲が多かったけど見えました。777😎😆
夏の大三角形も撮ってみたけども明るく撮れ過ぎて右下のアルタイルさん、牽牛、彦星がよく見えない😅ベガ、織女、織姫、夏の一番星はやっぱり明るい。月もきれいに。

7月書評の3

◼️ 伊勢英子「気分はおすわりの日」

この感性が、キンとくる。病の愛犬グレイと過ごす日々ー。

伊勢英子さんは絵本、エッセイともに好み。ハスキー犬のグレイとの生活を活き活きと描いた「グレイが待ってるから」に続くこの巻、てんかんの発作に苦しむグレイ。売れっ子の伊勢さんには容赦なく仕事が来る。しかもそれは、やはり画家で亡くなった「銀色の風の絵描き」父との二人展。故郷北海道での仕事のタイミングだったりする。

折々、2人の子どもや建築家の夫が出てくる。伊勢さんの自称は絵描き、女絵描きなどと表されている。家族とグレイのふれあい、夏休みには全員で蓼科の別荘地に行き、旧知の老夫妻とチェロの重奏をしたりする。涼しく広い自然の中、家族とともにのんびりのびのびと過ごすグレイ。チェロ三重奏、バッハを聴きながらグレイが寝そべっている絵はまさに思い出の一枚か。
 
病気時のことばかりではなく、季節やクスッとするような短い話も盛り込まれている。愛情いっぱいだ。

病院で強い薬を打って朦朧となるグレイ。私も何頭も愛犬の死を迎えたが、いない、という悲しみの実感の後、ずっと、思い出と、もう少しこうしてやればよかったという後悔めいたものはふとした瞬間に意外なものが出て来たりする。

伊勢さんは感性の針が鋭く、自分の体験と感情を綴るすべに長けている。時々、読んでてやや行き過ぎてるかな、と思う時もあるけども、まったくひるまず、さまざまな言葉でみずみずしく、時に刺すように表現している。私にとっては、信じられるというか、やはりフェイバリットな文筆家さんだ。

犬あるあるもあれば、それぞれ個性もある。よく理解して、見ているのはやはり家族。家族の数だけプライベートな思い出がある。閉じている話だからこそ思いのほかほんわかした気持ちになることも、胸が締め付けられることも多い。

ふんだんに伊勢さんの絵も盛り込まれていて、時に笑いうなずいたりしたがら読めた。

2025年7月6日日曜日

今年13本め

暑い時には睡眠・・土曜は病院と軽く買い物、外滞在時間1時間半くらいで帰って、涼しいところで📺スポーツ観戦、筋トレ💪シャワー🚿夕食🍚そのあとは爆睡で深夜に目が覚めて逆に困った😎

日曜は先日読んだ「この夏の星を見る」の映画🎦公開に合わせて文庫化してるのですね。熱が冷めないうちに観れて良かった。私が天体望遠鏡を自分で操作したのははるか遠くだけど、🔭目線の映像、ブレの大きいその動きは記憶にあるそのものだった。観に来てる人はたぶん、宇宙が好きな人たちなんだろうと思う。🌠ホシカツバンザイ🙌

長崎・五島の天文台がひとつの舞台。いつか行ってみたい。すごい壮大な光景だった。ちなみに長崎弁は本より映画の方がリアルだったかな。どがん、とかね。大学の時長崎出身の友人多かったし。

スポーツはなんつったって木曜から男女🏀バスケの代表戦。女子は世界ランクが離れたデンマーク🇩🇰に初戦やっとこさの引き分け、と叩かれて、2戦目は快勝。男子もオランダ🇳🇱に初戦は逆転負け。2戦目ははたから見ても気合いが入っててこちらも大差の勝ち。

どちらも新戦力の台頭があった。特に男子は富樫、河村、比江島、馬場、渡邊雄太、富永、そしてもちろん八村塁と本来の主力がごそっとおらず、大型化した若手のプレーが観れて楽しかった。特に福大大濠出身の2m川島のリバウンドの強さや存在感、福岡第一出身のポイントガード・ハーパーの攻守における運動量・熱量は今後に期待を抱かせるものがあった。

🏉ラグビーでジャパン🇯🇵がウェールズに勝ったのも観たし、陸上🏃🏻🏃‍♀️日本選手権も連日観てた。田中希実は強いなあ。1500m6連覇。800mの高校生・久保凛も自身の日本記録更新で優勝。男子110mハードルには世界陸上大いに期待。

スポーツとある意味ホシカツでのんびり楽しい週末でありました。

2025年7月5日土曜日

2025上半期ベストテン!

【2025上半期ベストテン】

2025年1〜6月は71作品を読みました。絵本もごく短い小説も入ってます。さて恒例のベストテン。第1位は?

小川洋子「猫を抱いて象と泳ぐ」

でした。まったく知らなかったもんですから日本にもポール・オースターのような人がいたんだと驚いた記憶がある。想像力、ちょっと変な感じと主人公の一本気さが良かったかなと。では順位です。ノンフィクションもエッセイも絵本も混ぜまぜで。

1位 小川洋子「猫を抱いて象と泳ぐ」
2位 ローラン・ビネ「HHhH プラハ、1942年」
3位伊与原新「藍を継ぐ海」
4位村治佳織「いつのまにか、ギターと」
5位皆川博子「U」

「HHhH」は次第に強まる緊迫感に高得点。「藍を継ぐ海」は直木賞を取りましたね。安定の科学もの。村治佳織さんは個人的推しです。コンサートでハマりました🎵皆川博子御大はボトムになにかワクワクさせるものを持ってます。さすが。

6位古川順弘「僧侶はなぜ仏像を破壊したのか」
7位アントニオ・タブッキ「供述によるとペレイラは…」
8位中江有里「万葉と沙羅」
9位南木佳士「医学生」
10位サラ・パレツキー「サマータイム・ブルース」

廃仏毀釈は衝撃でしたね。初タブッキは戯曲的でGOOD、万葉と沙羅、医学生はタイプと時代は違うものの丁寧に心情を綴っていて好感。パレツキーはハチャメチャに突き進むヴィクのヒロインぶりに次も読みたくなりました。

ベストテンといいながら以下も笑

11位小泉喜美子「弁護側の証人」
12位長谷川まりる「砂漠の旅ガラス」
13位智佳子サガン「銀の画鋲 この世の果ての本屋と黒猫リュシアン」
14位砂川文次「小隊」
15位カーソン・マッカラーズ
「哀しいカフェのバラード」

てな感じでした。

特別賞
・「ローカル局の戦後史 九州朝日放送の70年」
・ロバート・J・アンダーソン
ウィリアム・A・アダムズ 
「成長する組織とリーダーのつくり方」
・町田尚子「ネコヅメのよる」

にあげたいと思います!

以上、上半期の総括でした。

7月書評の2

◼️ 辻村深月「この夏の星を見る」

コロナ禍、中高生たちが星でつながる。深い思い入れを持って読んだ。

流星群があれば外で流れる星を数え、彗星が来れば情報を探して星仲間とよく見えそうな場所に行き、月と星、星同士の接近は写真を撮り、ロケット打上げがあればwebの生中継を観る。はい、宇宙好きです。科学館やJAXAの施設にも行きます。

やはり深い思い入れを持って読み込む。中高はバスケに明け暮れたけど天文部もやっておけばよかった。

2020年。最近共学になった茨城の砂浦三高天文部はOGたちが製作した巨大な空気望遠鏡で天体観測をするなど活動が盛ん。しかし学年1人の男子、飯塚凛久(りく)は同じ2年生の溪本(たにもと)亜紗や3年生の山崎部長らとともにコロナ禍のため活動が制限されていた。そんな中、毎年行っている「スターキャッチコンテスト」のことをメールで問い合わせてきた東京・渋谷のひばり森中学校理科部、また長崎・五島の天文台に集う高校生チームらとコンテストをやろうという機運が盛り上がる。日本の各地でそれぞれの事情を抱えた生徒たちがコロナ騒動の中、青春の夏、星で繋がるー。

五島の天文台はかねがね行ってみたいと思っていた。また空気式望遠鏡、ナスミス式望遠鏡などは速攻で調べて憧れた。触れてみたい、見てみたい。ゆかしき素材がたくさんで埋もれてしまう。凛久の境遇や亜紗との距離感、五島に留学している高校生、それぞれの日常、友人関係の悩み、部活のこと、そして必ず影響してくるコロナは傷さえ生む。でもみなが一緒に活動できるのはこの夏だけー。著者の、それぞれ近く、遠隔、全体の関係性作りは細やかで、さすが唸るものがある。活動の大きな中心があり、物語が分散しているせいか悪意も出てこないから安心して読める。

星で繋がる、私も流星群観測の時は離れた仲間とやりとりしながら観る時もあるから楽しさも分かる。

コロナ禍はこれまで経験しなかったストレスをもたらした。2020年の冬、ふたご座流星群で目を見張る星がよく流れた。外で懐に抱いた愛犬と。ここには密もない、席も確保されている、星はよく流れる。寒かったけど、星の観測にコロナは関係ない、としみじみと心がほぐれていくのを感じたものだ。誰に話すこともないそんな感覚を、掬い取ってもらったような気分になっている。

息子も修学旅行が短縮されたり、学校行事がなくなったり、部活ができなかったりした。日本中が不確定さに踊らされた日々だった。作中ではその点、どれかというとサラリと、だけど効果的に触れている。過ぎゆく中学生たち、高校生たちの毎日はどんな意味を持つのか。じわりとにじませる。

天文活動に繊細なドラマを潜ませた青春もの。高校の文化系クラブは充実していたとは言い難いが、小学校時に理科クラブでよく行っていた天体観測会が原体験。夜空、宇宙には引き寄せられるものが詰まっている。

最近特に構成などに目が入って距離を置いて読んでいたけども、こればかりは没入したかな。良い読書でした。

7月書評の1

◼️谷川俊太郎「夜のミッキーマウス」

タイトルに惹かれて。思ったより生の人間感が強い。

前に初めて読んだ詩集の書評でも書いたが、実は谷川俊太郎の詩はあまり読んだことがなかった。今回タイトルに惹かれて読んで、けっこう生の人間味が出ているなと。

「夜のミッキーマウス」「朝のドナルド・ダック」「詩に吠えかかるプルートー」「百三歳になったアトム」

がキャラクターの詩で真実のねずみに戻ったミッキーはホーチーミンへ、ドナルドは手前のアヒルに語りかけるような微笑ましいテイストで、プルートーはなんか社会に出た者にある心の闇のような感覚で、アトムは魂を探してジェット噴射する。

以降の収録作品は人間的なけっこう肉体、セックスの表現も多い。演歌のようなねとっとした言葉の連なりもあるかなと。

途中ひらがなばかりの詩がいくつか。

ひとごみのなかひとびとのあたまのうえを
わになってとぶあどけないものたちのうたの
つかのまのなぐさめにみみをすませば
からだのおくにとぐろまくへびがめをさます
つみをおそれていきるよろこびがあるだろうか
このちじょうはかがくのおしえるほしではない
しすべきものたちのおどる
つかのまのあれちなのだ
(「ちじょう」より部分)

うーん手法はまあ、だが、真ん中のからだのおくにとぐろまくへび、という言葉に感じるものがあった。

さらさらと読め、日常を掘り下げ別の視点から定義づけているような作品が多い。厭世的にも見えるのは気のせいか。

この人の場合はすすっと読んで自然と目が立ち止まるのを待つのがいい接し方かも知れない。

ミルクチーズケーキと宮沢賢治

記録的早さの梅雨明けでカンカン照りの週末。特に予定がない時はだいたいスイーツと本屋めぐり。地元で評判のミルクチーズケーキ😋コーヒーも本格派の店でエチオピアのミディアムローストをいただきました。コーヒー好きっす☕︎店の入るビルは安藤忠雄の初期作品らしく、コンクリート打ちっ放し、神戸建築祭で見た北野の迷路っぽい建物によく似た感じで面白い。

古書店に10冊持ってって雑談しつつ2冊購入。次に行った古書店でチケットをいただき、宮沢賢治の詩に曲をつけたものを合唱するコンサートに行ってきました。前回も行ったので3年ぶり2回め。招待が出るならひょっとして空いてるかなと15分前に入ったところ前面席ほぼ満席で探して座った。前回もそうだったと思うけど、やはりラストの雨ニモ負ケズと星めぐりの歌は特に感じるものがある。宮沢賢治好き。これで6月は全ての週末に何らかのコンサートに行ったことになった。

本屋で辻村深月「この夏の星を見る」文庫化待ってたのを早速入手した、けれども、あれ、薄いな、と思ってたら帰ってきて、下巻だけを買ったのに気づく。オーマイガー🫤😑漫画「メダリスト」最新刊今読んでます。

🏐男子バレーボール、ネーションズリーグブルガリアラウンド🇧🇬。地元ブルガリアにストレート負けしたかと思ったらオリンピック連覇🥇🥇のフランス🇫🇷にはフルセットで勝利。しかし翌日ウクライナ🇺🇦にはフルセット負け。どうも浮き沈みが激しい。バレーのトップレベルは楽には勝てないということ。きょうは世界ランクの高いスロベニア🇸🇮戦。今年はまもなく世界選手権も控えるためか、オリンピックの翌年にしてはどこもメンバーをそんなに落としてないように見える。ともかく週末最後の楽しみやね。

🏀バスケはインターハイ出場を決めた福大大濠高校がシンガポールの大会に出てライブ配信があるのでバスケ仲間たちでワヤワヤ観戦。準決勝で韓国🇰🇷の高校に負け。得点力増強したいな。まあ強いところと試合して強くなる。

⚾️首位ファイターズとの3連戦はいずれも接戦の末負け越し。悔しいけれど1勝2敗、次は上位を争うオリックス。まだまだ厳しい戦いは続く。チャンスに打て打て打てもっと、相変わらずバッティングは課題です。

週の後半に、仙台国際コンクール🎹ピアノ部門のファイナルがライブ配信付きであったので拝聴。日本からは24歳の年の島多璃音(りいと)くんと、なんと現役小学生の天野薫さんが残った。島多くんは住んでる市の高校出身で地元応援気分。リスト1番とモーツァルト20番の協奏曲をハツラツ軽快に、楽しそうに弾いていた。天野さんはモーツァルト21番と矢代秋雄という、明るさと渋さが対照的な曲の選択となった。

結果はファイナル6名のうちモーツァルト21番とチャイコフスキー、繊細さと壮大さの組み合わせで弾いたロシア🇷🇺のエリザヴェータ・ウクラインスカヤさんが優勝、天野さんが3位、島多くんは5位。みな上手でなかなか順位予想は難しかった。楽しめました。

次週は男女バスケ🏀の代表ウイーク。楽しみだ😊

土曜は夕方に筋トレやって汗みずく、すぐ風呂に入り早めに就寝。ゆるりと長い時間寝た。暑い時は体力温存が大事です。夏はこれからやね。

6月書評の11

◼️ 中山七里「護られなかった者たちへ」

感情移入してしまう作り。伏線回収の妙。

最近どうも、著者の狙いと仕掛けの構築、というものに意識が行ってしまい、気持ちよく物語を楽しむことができない傾向にある。この作品では、その辺を考えながら、それでもジンとしてしまった。

残酷な殺人、人気がない建物に拘束し餓死に至らしめる事件が連続して発生。2件めの被害者は県会議員だった。宮城県警のベテラン刑事笘篠は手下の蓮田と捜査にあたり、被害者たちの繋がりとその背景を炙り出すー。

人物の細かな描写があまりない、と巻末に収録されている対談でも述べられているが、本当にないなと。蓮田は最初女性かと思ったし、最後まで性別は出てこないんじゃないかなと。なるほど、人相着衣がないというのは、読む者に想像を膨らませるのにはいいかもだし、伏線を潜ませるのに最適だ。

話もまたシンプルだなと思う。被害者たちの共通点はやがて出てくる話だし、過去の事件につながるのも自然。動機も悲惨で非道な話。

被害者の心証付けなどちょっと話が逆転する部分がハテナ、というところもあったかな。被疑者が突然多弁になるような気もしたし。

折しも国が生活保護費を引き下げたのは違法、という判決が最高裁で出たばかり。貧困、生活保護の考え方、役所、役人の在り方、主張はしつこいくらいにぶつかり合う。そして伏線回収は明瞭すぎるくらいで、ふむ、なるほど、と。うまく意識を集中させている、と思う。

何の作品を読んでも、映画を観ても、終わった後に振り返るとマイナスの面を感じることもある。でも、主張に近いなと思えるほどの、生活保護を巡る議論も、最後の方にはそのまっすぐさについホロリとさせられた。版を重ねているだけのことはある佳作だった。

中山七里は「さよならドビュッシー」が鮮烈で、私が買った文庫本が読書仲間10人くらいに回ったなと。岬洋介シリーズだけ大半読んだかな。他はこれがたぶん初めて。

言い方が、今回はどうしてもシニカル?(^_^)
この辺で終わりにします。悪しからず。

6月書評の10

◼️ 小泉喜美子「弁護側の証人」

視点、鮮やか。殺人事件と法廷。1963年のデビュー作品で、伝説の名作との銘。

その手際に感心する作品で、ここで匂わすコメントも興を失うのではと遠慮するタイプのもの。小泉喜美子は店で言えば隠れ家的な存在の名ミステリー作家と認識している。今回、後で様々なことは考えたけれども、なんにせよ中心となる構成が鮮やかだ。

ストリップダンサーのミミイ・ローイこと漣子(なみこ)は舞台を見て猛烈にアタックをかけてきた財閥の放蕩息子、杉彦と愛し合うようになり、出会って1か月で結婚した。親族たちが財産狙いかと疑惑の目を向ける中、杉彦の父であり財閥の長、龍之助が殺害される。犯人として逮捕されたのはー。

1963年は昭和38年。私の勝手なイメージだが、サスペンス的に興味を喚起するような設定やスーパーな人物の登場やセリフ、考え方などが昭和っぽい。もう1つ、がらっぱちなのか文芸的なのか、おちこちに興味を引く言い回しが散らしてある。これもこの時期の文人っぽい気がする。楽しく調べさせてもらった。

モノローグの主役は変化へんげ、3人称の章が挟まる。狙いはいかに。過去と現在に見えるものが繰り返しテンポよく現れて、物語がよく流れる。そして途中で、何がどうなっていたのか、とこれまでを見返す。

いいですね。なるほど。もちろんタイトルはアガサの「検察側の証人」へのオマージュだろう。読んだのが昔すぎて、筋は忘れてしまった。ちなみに自然と浮かぶメロディー&歌詞はさだまさしの「検察側の証人」という歌。これがまたこの小説にもマッチしている。

話の流れは先日カンヌの最高賞、アメリカアカデミー賞で作品賞など「ANORA」を思い出す。永遠のパターンということかなと。なかなか「プリティ・ウーマン」にはならない。

良い読書でした。葉桜(謎^_^)

6月書評の9

◼️ヘンリー・クーパーJr
「アポロ13号 奇跡の生還」

危機に陥った有人月探査船アポロ13号が地球へ帰還するまでの道のり。極限状況の静かな緊張感。迫る大気圏突入ー。

1970年、アポロ11号が初の有人月探査を成功させた翌年、同じくパイロットを乗せたアポロ13号は地球を飛び立った。順調と思われた航行に突然、事故が起きる。

酸素タンクが爆発し大きく破損、燃料電池が損なわれ、電力供給ラインも半減。本来は月に着陸し乗員が多くの岩石を採取して帰るはずだったのが緊急事態で月を周回しての地球帰還ミッションになった。想定していない、訓練していない、もちろん誰も経験していない事態に右往左往しながらもヒューストンにいる地上管制塔のスタッフたちは細分化された仕事をこなし、短い時間で議論を重ねる。宇宙空間で生命の危地に立たされたパイロットたちはー。

アポロ13号は大きく3つのパーツに分かれている。円柱に漏斗の先のようなメインロケットノズルの付いた支援船、支援船の上にあり高さのない三角錐の頂点を鈍角にしたような司令船、そして4本の脚を備えた月着陸船。

司令船だけが地球の大洋に着水、帰還する。爆発は支援船の側面で起こり、司令船の直下だったから最後まで司令船のシールドの破損が懸念されていた。酸素の漏出という、宇宙空間では考えたくもない事態に加え、帰還までの電力確保のため不要なスイッチは全て切られ、船内の温度は日本の冬くらいのひとケタ台、しかも深刻な水不足。クルーは寒さのためよく眠れず、加えて脱水症状寸前だった。

誘導、飛行力学、逆推進、電気系統・環境系統、計器および通信など、細分化された管制担当官たちの間で何度となく議論が起き、時間のない中マニュアルの作成がなされ、声で伝達される。目線がどちらかというと管制側で、「宇宙兄弟」を思い起こさせる。

残り少ない時間、かかっているのはいま通信で話している者たちの人命、描き方がひどく冷静に感じられたことが、極限状況の深刻さを物語っている気がする。

なぜ有人の宇宙探査でなければならないのか、という大きな問い。国際的な宇宙、惑星探査競争の時代から、コスパと相まって宇宙開発のスピードは鈍化した。そしていま有人月探査、月面基地建設、さらには有人火星探査の機運が高まっている。

昨今の事例を見ても、宇宙については万全ということはなかなかない、というかトラブルは多い。人命を賭すにはリスクを見逃さない慎重さが重要。その一方でキュリオシティなど火星探査ローバーの画像などを見ると、手触り、気候、重力、風景、夜の光景など詳しいことを知りたくなってやはりワクワクしてしまう。

SF的観点で見れば、人類の宇宙史はまだ始まったばかり、という気もする。未来はどうなるんだろう^_^