◼️ 町田尚子「ネコヅメのよる」
町田尚子はヤ・バ・イ。ネコの・・ミステリー?笑
地元近くでの「隙あらば猫 町田尚子絵本原画展」に行ってきた。怪談えほんシリーズで京極夏彦文の「いるの、いないの」絵を担当、読む人を大いに怖がらせた人、また小野不由美「残穢」のカバーも描いている。
ある家猫はピンと来る。ひょっとして、きょう今夜なのではないか。深夜、出かける猫たち。そちこちから、住宅の路地を通って、広い場所へ集結する。ミーアキャットのように一斉に前脚を上げ、見つめた先はー。
んふふ、好きやねこの発想。「どすこいみいちゃんパン屋さん」「ねことねこ」「ねこのるすばん」などなど本当に楽しく読める。発想大事。
猫も犬も、栄養状態が良いと大きくなりがち、デブりがち。これが抱いても重い笑。この猫ってどすこい系、という会話の表現から思いついたというどすこいパン屋さんは、ホンマにおもしろい。
今回感心したのは発想ばかりではなくて、色彩感覚が見てて気持ち良い、ということ。背景色の独自性と猫の眼や模様との連関性。色使いも輪郭だけ描いて赤で塗りつぶす、同系色の多用、またたとえば赤系に黄色などキパッと原色系を使ったりするのはマティスの影響を受けてるのかな?なんて観ながら考えたり、バックをおぼろに、かつ効果的な対象物として描いたり、直線が正確だったり、リアルに描いたり。「うらしまたろう」の絵なんかはチョー美しい。
また人は総じて冷たく無表情。有機的でなく、狂気さえはらんでいそうで怖い。「いるの、いないの」では家の構図を正確に描いてリアルさを強調することで、なにかが潜んでいる感覚を増幅していた。でも他作品では柔らかく描くことも出来ていた。
ちなみに「いるの、いないの」を改めてよく見ると、古い家屋に、猫、めっちゃ多い。「残穢」のカバーの絵も猫入り😸🐈🐈⬛
地域のイベント会場が美術館の前。ちょいちょい買い物をした後、んーまあ入ってみるか、という程度の気持ちだったけども、めっちゃ満足。楽しめた。絵本好き、またお気に入りが増えました。
小学生のぼくちゃんが描いた絵をプリントしたというしおり、ブックマークにも使えますよー、というふれこみに、ついデザインヘアピン買っちゃいました。
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