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◼️ 砂川文次「小隊」
ロシア軍が北海道に上陸・交戦。凄惨な戦闘に訓練しか知らない自衛官たちは・・
著者は元自衛隊員。「ブラックボックス」で3年前に芥川賞を受賞している。
冒頭の表題作ではすでにロシア軍が上陸して攻めてくる前提で、釧路付近で迎え撃つ自衛隊、その大卒中隊長が主人公。敵は地形が変わるほどの圧倒的火力で自衛隊の陣を攻撃し、砲撃や撃ち合いで大勢の兵士が死ぬ。初めての、訓練ではない戦闘、命のやりとりにさらされた隊員たちの姿と、その前夜の、まだ訓練の名残りがあるかのような雰囲気とのギャップが生々しい。
次の作品はイラクでの傭兵たち。こちらは自爆攻撃はあるものの本格的な戦闘はない。
文学界新人賞を受賞したという3作めの「市街戦」。防衛大、一般大学卒の幹部候補生たちの最後の訓練、武装し30キロもの荷物を背負っての100キロの行軍。過去、学生時代の友人、恋人、自宅周辺、東京と夢幻とうつつが交差する作り。訓練。ちょっと昭和の古式ゆかしい構成かも、などと思った。
ふむふむ。専門用語が覚えきれず、この言葉は何やったかいな、などと考えながらそのまま読む。「小隊」はさすがにえぐい迫力があった。ディストピア的に終わり。続きはないの?と。
自衛隊や傭兵の活動を小説に生かしていることはひとつ興味を惹かれるポイントだが、どうにも自己主張が強くかつ他者否定的で、冗長さを巧みな技ではなく手段として使っている印象も受けたかな。
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