GWは料理を少々。手羽先は中が生にならないよう爪楊枝で穴をあけ慎重に焼く。下味が我ながら美味かった!
かつとじ丼は昔弁当屋でアルバイトしてたときに覚えたもの。めんつゆで玉ねぎと市販のカツを煮るんだけど、カツは味付け程度なので、玉ねぎだけ先に似てやわらかくする必要があるなと。
教授の本、おもしろかった。
◼️ 坂本龍一「音楽は自由にする」
追悼・坂本龍一さん。知らなかったから知りたい。この自伝、かなりおもしろいです。
やはり特別感のあるYMO、そして坂本龍一。1952年生まれで東京育ちの坂本は、学生運動が激しさを増していた中、率先してデモに参加していた、トンがった高校生だった。様々な本を読んで思想的にも時代に影響された、強面コワモテのような雰囲気が、なんかイメージと違って面白かった。
バッハから、ものすごい衝撃を受けたというドビュッシー、ビートルズ、さらに現代音楽への興味に映画に本、芸術そのものの希求、追求、なにしろ知識、身につけているものの多さに圧倒される。YMOで国家を背負った感覚を持ち、戦メリほかベルトリッチのラスト・エンペラーでも出演するだけだったはずが急遽音楽を担当することになったり、バルセロナオリンピックに関わったり、NY住まいで9.11テロに遭遇しパニックになったり、環境問題へ踏み出したり、そんな中でも本当に音楽への研究心、世界や自然への洞察、思考はやむことがない。知的なヒトだ、楽しいヒトだと思う。
私が知りたかったことがどんどん入ってきて、楽しい読書時間を過ごした。感じ方をこんなにダイレクトに描いた自伝も珍しいかも知れない。
YMOが売れ出した頃、父がピアニカを大きくしたようなミニシンセサイザーのような楽器を持って帰ってきて、ピアノをやってた姉が即興で「テクノポリス」と「ライディーン」を弾いて、それが新鮮で、文句なくカッコ良かった。
戦メリでの演技、音楽、「君に胸キュン」のポップさや「い・け・な・いルージュマジック」のなんというか楽しいアブなさ、などなどいくつもシーンが思い浮かぶ。やはり細野晴臣、高橋幸宏、そして坂本龍一の3人は容貌もスタイリッシュで、いかにもギフトのある風貌と生み出す新しい音楽がマッチしていた。
紙芝居の絵を描きナレーションをつけるという美術の授業で、グループのリーダーが怪談を書き、絵は得意なやつが描いて私がピアノで心理的に怖い効果音をつけて出したらとても褒められた。先生曰く触発された隣のクラスのグループがSF紙芝居を作り、ふんだんに YMOの曲をBGMに使っていた。また好きな女の子が中学の文化祭で「ジ・エンド・オブ・エイジア」を弾いたと同じ中学から来た友達に聞いて、探して聴いたり(恥)した。なにかと結びついているのがまた不思議で、やっぱり特別だなと。
と、言いつつ、最近多少は聴きつつ、私が確かに知ってる曲は上記と、後年の「エナジー・フロー」くらい。ニューヨークに住んでいたことやいくつかの映画の音楽を担当したことは知っているけれど、どんな音楽活動をして、どんな曲を書いたのか、坂本龍一という音楽家を知りたいと思って、すごく読みたくなって、買った。
この本でも原点となっていることが分かるドビュッシーの弦楽四重奏曲やあまりに多く出てくるミュージシャンの音楽も聴いてみようと思う。
「ラスト・エンペラー」でチームに大称賛されたという「レイン」をYouTubeで観た。オーソドックスな面、しかし他にはない刺さり方、ピアノの存在感を味わった。
気分がイイです。いま。偉大な人に、合掌。
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