2022年12月27日火曜日

【2022、読書】

<①随筆・解説・ノンフィクション等>

毎年恒例の読書ランキング。今年は180作品を読みました。

今年自分でチラシ等を追って作ったたくさんのブックカバーの写真などとともに。

11回めとなり、キリもよいので、形を改めます。一時は物語しか読まなかったのが、いまは新書や解説ものも増え、ジャンルを2つにしてそれぞれランキング1位を決めることにしました。

今年読んだ180作品のうち、数えたらおよそ1/3が小説以外。作品数が少ないからベストテンで、とも思ったけれど、これがめっちゃ激戦で、選考ホンマに難しく15にしました。それだけ楽しおもしろいもの多かった。

随筆・解説・ノンフィクション等の第1位は・・

フランツ・リスト「フレデリック・ショパン」

でした!

リストが書いた同時代の盟友ショパンの姿や曲ジャンル、音楽に込めたもの、特徴の解説。晩年の回顧ではなく、死後数年のうちにポーランド取材までしてものした、巨匠による巨匠の伝記。もうサイコーだった。ふだんのショパンの素顔、交友、死の床までほんとうにリアルだし、リストによる分析も価値がある。陶酔しました。

2位 伊勢英子 柳田邦男
「見えないものを見る 絵描きの眼・作家の眼」
3位 板垣千佳子編「ラドゥ・ルプーは語らない」
4位 小田島雄志「シェイクスピアへの旅」
5位 北原尚彦・村山隆司
「シャーロック・ホームズの建築」

2位は純粋に感動した。シビアな週末医療のルポルタージュに、絵本作家はどんな挿絵を描いたのか、その苦悩。
3位。インタビューや録音がひどくきらいなヴィルトゥオーソ、ラドゥ・ルプー。ピアニストとしての彼を、多くのマエストロにインタビューし浮かび上がらせていく逸品。
4位。作品の舞台をめぐる旅。いやーこんな旅行してみたい。銘菓「ジュリエットのキス」に、潔いほど宣伝をしていないハムレットの城。
ホームズものは企画勝ち。よくぞ考えてくださった。劇中の建築を専門家が絵に描いてみる。めっちゃ興味を惹かれるよね。

6位 オルハン・パムク「パムクの文学講義」
7位 青柳いづみこ「ショパンコンクール見聞録」
8位 巽好幸「富士山大噴火と阿蘇山大爆発」
9位 中村桃子「女ことばと日本語」
10位 甲斐みのり「歩いて、食べる 京都のおいしい名建築散歩」

パムクはやはり好きですね。しかし推理小説嫌いとは笑。青柳さんの、待望のショパン国際ピアノコンクールの本。完全優勝ブルース・リウの臨み方にびっくり。
富士山も怖いけど、阿蘇カルデラ噴火があったら九州が滅亡し、日本が深刻な危機に陥る。怖いー。いわゆる「てよだわ言葉」はどこで生まれてどんな効能があったのか?おもしろかった。京都の名建築、使わせてもらってます。行ってスイーツ食べてます!

11位 奈倉有里「夕暮れに夜明けの歌を」
12位 夏目漱石「硝子戸の中」
13位 橋本治 宮下規久朗
「モディリアーニの恋人」
14位 中川右介「阿久悠と松本隆」
15位 ジャン・ジャンジェ
「ル・コルビュジエ 終わりなき挑戦の日々」

ロシア文学留学紀を興味深く読み、夏目漱石の滋味掬すべき文章を味わい、アメデオ・モディリアーニ展の前にアメデオとその恋人・ジャンヌ・エビュテルヌの幸福と悲劇を知る。
日本歌謡曲史を追い、丹下健三も尊敬していたというコルビュジェへ知識を深める。

鈴木直樹「マンモスを科学する」
没後20年 ルーシー・リー展 カタログ
いせひでこ「空のひきだし」

このへんもとても良かった。すごく楽しい、文化教養の本たち。トム・ホーバスなどスポーツものもGOODでした。

以下、小説以外の読了本。来年も、読むぞっと!

<随筆・解説・ノンフィクション等部門>

ジェーン・スー「生きるとか死ぬとか父親とか」
宇治市源氏物語ミュージアム「光源氏に迫る」
「自分の心をみつけるゲーテの言葉」
ジャン・ジャンジェ
「ル・コルビュジエ 終わりなき挑戦の日々」
土田京子「楽典がスイスイ学べる本」
菱井十拳「羅刹ノ国 北九州怪談行」
トム・ホーバス「ウイニングメンタリティー」
鈴木直樹「マンモスを科学する」
富岡幸一郎「川端康成 魔界の文学」
橋本治 宮下規久朗
「モディリアーニの恋人」
「日本文学の見取り図 
    宮崎駿から古事記まで」
大島和人「B.LEAGUE誕生」
北原尚彦・村山隆司
「シャーロック・ホームズの建築」
河井寛次郎「立春開門」
没後20年 ルーシー・リー展 カタログ
小林朋道「先生、頭突き中のヤギが尻尾で笑っています!」
巽好幸「富士山大噴火と阿蘇山大爆発」
河井寛次郎記念館編「河井寛次郎の宇宙」
田口壮「プロ野球・二軍の謎」
日経ポケットギャラリー「ムンク」
田辺青蛙「大阪怪談」
小谷野敦「川端康成と女たち」
伊勢英子 柳田邦男
「見えないものを見る 絵描きの眼・作家の眼」
青柳いづみこ
「ショパンに飽きたら、ミステリー」
中川右介「阿久悠と松本隆」
小林朋道「先生、大蛇が図書館をうろついています!
多和田葉子「言葉と歩く日記」
中村桃子「女ことばと日本語」
コンラート・ローレンツ「ソロモンの指輪」
オルハン・パムク「パムクの文学講義」
谷釜尋徳「ボールと日本人」
井出洋一郎
「ルーブルの名画はなぜこんなに面白いのか」
青樹明子
「家計簿から見る中国 今ほんとうの姿」
佐竹昭広「酒呑童子異聞」
瀬尾まいこ「ありがとう、さようなら」
三井康浩「ザ・スコアラー」
「近松門左衛門」
甲斐みのり「歩いて、食べる 京都のおいしい名建築散歩」
奈倉有里「夕暮れに夜明けの歌を」
フランソワ・デュボワ「楽器の科学」
いせひでこ「空のひきだし」
小田島雄志「シェイクスピアへの旅」
草山万兎「宮沢賢治の心を読む」
草山万兎「宮沢賢治の心を読む」Ⅱ
リービ英雄「英語で読む万葉集」
夏目漱石「硝子戸の中」
小野不由美「残穢」
フランツ・リスト「フレデリック・ショパン」
永井路子「悪霊列伝」
矢口高雄「釣りキチ三平の釣れづれの記」
「ちひろの昭和」
青木奈緒「ハリネズミの道」
青柳いづみこ「ショパンコンクール見聞録」
板垣千佳子編「ラドゥ・ルプーは語らない」
武光誠「名字と日本人」
さくらももこ「もものかんづめ」
高橋瑞樹「大絶滅はまた起きるのか?」
豊川斎赫「丹下健三」

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