2022年12月11日日曜日

12月書評の3

なんか月に吠えたい気分で夜空を見ると今年最後の満月は霞のような雲の向こう。春っぽいな😎

サッカー⚽️終わって気が抜けた。前回大会粘り強く決勝まで勝ち上がったクロアチアって実はかなりヤバい相手だったのですね。サッカー選手なら誰でもPK戦はしたことあるだろうけど、ワールドカップ決勝トーナメントでの経験はやはりまったく違う。クロアチアには近々に充分なアドバンテージがあった。

前回大会の試合運びと幕切れといい、分かってるはずのステップを4年に1回、一つひとつしか学べないのがワールドカップということかな。でもね、日本が2010年ワールドカップで身につけた、身体を張る文化は活きてるし、それに、ゴールしてみせる力はついたよね。しかも相手はドイツにスペイン、そして勝ってみせた。この堂安や三苫の姿を見て、またサッカー少年や観る人も変わってくる、きっと。

4年間の旅の終わり、とはトゥルシエ元監督のフレーズ。総決算で、終わる。ここまでは大会終わりで監督が交代して、そのたびサッカーがガラッと変わったりしてたけど、続投しそうやね。ともかく今回も、いいもの見せてくれて、ホントに熱くさせてくれてありがとう、日本代表。

12月は楽しみが多い。横浜ビーコルの河村勇輝はリーグ32、34得点ときて、きのうの天皇杯はスリー絶好調で36得点。観てたけども😳スゴすぎる。🏀は次がインカレの週末、その次の週末が皇后杯、そしてウィンターカップ、大晦日までリーグ戦、正月4日にはまた天皇杯。

映画も観たいの多いし、第九と星野道夫のダーウィンが来たと、なんといってもM-1グランプリ!

ほんで次週は1年に一度のお楽しみ中のお楽しみ、ふたご座流星群だー🌠

下の2枚はおとといの接近中の赤い火星と月とのランデヴー。

練乳入りのいちご大福🍓で月見でもしよう。

◼️ 長野まゆみ「螺子式少年(レプリカキツト)」

90年代の作品はまあ飛ばしてること^_^そこが好きだったりする。少年と幻想SF。

宮沢賢治的だったり、兄弟や男同士の相剋を描いたり、ボーイズラブだったり、特にこの時期変幻自在だという気がする。そして長野まゆみを特徴づける1つの細目が、少年SFだ。

一緒に住む百合彦と従兄弟の葡萄丸、そして猫のカシス。家政婦さんはいるものの、両親とは暮らしていない。百合彦の父は月へ行きもう5年会っていない。葡萄丸の父親は行方知れずになっている。

友達の野茨が百合彦を宇宙港(エアロドーム)に呼び出す。チャコールグレイの眉、黒水晶(モリオン)の睛(ひとみ)、白陶(ビスク)の額、嫌いな母親が、野茨そっくりのレプリカ・キットとともに庭園(サテライト)に戻るのだというー。

この後、野茨そっくりのレプリカが大量に現れたり、葡萄丸の目が金色になったり、彼らの教師が怪しい動きをしたりする。

言葉の使いようも好きだし、少年たちの触れ合いも、猫の具合も、設定も楽しい。親に束縛されず自由な彼ら。しかし友達に、親に、葛藤がないわけではない。そしてポイントのレプリカ・キット。幻想的に、近未来的に怪しさが迫る。

「暮鐘はカネット瓶の留金の音。色褪せる群雲は辰砂(しんしゃ)の赤に染まり、キウィの樹檣(じゅしょう)に黒蝶の影がゆれる。夜天に光る真珠ピン。デネボラ、アルクトゥールス、スピカ、コロ・カロリが光りはじめた」

いいですねー。たまにはこういうの読みたくなる。

長野まゆみは「鳩の栖」という作品を最初に読み、純文学風に兄弟の葛藤を描いていて好感を持った。「東京理科少年」や宮沢賢治っぽい「少年アリス」、その中間の「カンパネルラ」には感動した。もうどれ読んだか分からないくらいこの河出文庫版、たくさん読んでいる。少年SFものでは「天体議会」も良かった。友人によれば、長野まゆみは教科書にも採用されているとか。また純文学風のも読みたく。

楽しい読書でした。

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