ふたご座流星群ピークの日は快晴。
しかし例年に比べてめっちゃ寒く北風も吹いてて、粘る時は日付をまたぐこともあるけども今年は23時過ぎで終了。本日12個、きのうと合わせて今年は15個の観測となりました。
ふたご座はストロークが長くゆっくり流れる星もある、というのが特徴。流れるのを目の端で捉えて、首を回してもまだ流れていたりする。
放射点の近くは短い流星が多い。なるべくふたご座付近だけでなく、だいたいオリオン座のベテルギウスとぎょしゃ座のカペラの間くらいを視野広くぼーっと眺めているけども、今年は最接近後の火星があり、近くのアルデバランも赤いので、アルデバラン、火星、ベテルギウスで赤星3つ並びやな、とか考えつつ。
例年、炎が紙切れを焼くように、光が燃えちぎれるような流れ方をするものや、光の粉に包まれて走るものといった、その年を代表するようなおもしろい流星があるものだ。今年はそれがなく、ちょっとつまんなかったかな。でも短時間によく流れた。
また来年!やね。
◼️高橋瑞樹「大絶滅はまた起きるのか?」
いまは大絶滅の途中。意識をかき立てられる。
10年以上前のことだったか、恐竜展に絡む番組で、恐竜絶滅の原因は直径15kmの隕石がアメリカのユカタン半島に落ちたからだ、というのを知り驚いた。それまでは気温が下がった影響で爬虫類が生きにくくなったから、と茫洋と考えていた。1億5000万年もの間大繁栄した恐竜が突然いなくなったことには外的な、ショッキングな滅亡の要因があったのかと、心がざわついた。
この恐竜絶滅を含む、ビッグファイブと呼ばれる5回の大絶滅があった。著者いわく、現在は6回めの途上で、その原因は人類だ、とのこと。地球上で並ぶものなき頂点に立った人類の影響により、毎日、最大150種もの生きものが絶滅しているという。主な原因は乱獲、環境破壊、温暖化。
人間に危害を及ぼす大型の肉食獣などを駆逐していった結果、生態系がおかしくなっていった例も多い。少しの変化で自然なバランスは崩れ、いつか人類に影響を及ぼす。昨今の豪雨や台風の災害に、サンマを代表とする魚類も、需要が自然の供給を追い越しつつあるなど、警告は現実として顕れている。
ではどうすればいいのか。もちろん意識と行動を変えるほかなく、スウェーデンの少女ら声を上げる人もいる。日本人はまた、欧米に比べて自然破壊の意識が低い、との論文もある。SDG'sも有効だ。
たまにこういった本を読むと、知的好奇心の充足に加えて啓発されるものがある。しかしー
去年だったか、阿蘇山が巨大カルデラ噴火を起こせば日本は危機に陥る、と行政に訴えている学者さんの本を読んだ。火砕流で九州は壊滅する、火山灰で本州は深刻な被害を蒙る、という。ではその確率はというと今後100年で1%だそう。だからなかなか対策の主張が認められにくいとか。私は九州生まれで阿蘇はなじみ深く、影響されやすいので背筋がゾッとした。
今回も、どこかで深刻な被害が来る、著者は自分の主張を偏ったものかも知れないと謙遜している。そうせざるを得ない土壌があったということだろう。実際地球温暖化問題などない、と言う方々もいると聞いた。
もちろん学者さんが書いている本書は現象面、データ面で冷静に説明されている部分も多く、古生物の移り変わりや大量絶滅それぞれの現象や推定されている原因、現代の実情などとても興味深い。
大いに意識をかき立てられたが、同時に、でもおそらくはあまり近くない未来を憂慮して、現実に世界がどれくらい変われるのだろうかと、大きな不安と諦念も心中に生まれるのでした。
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