毎年恒例、1年の半分、1月から6月までに読んだ本でランキングを作りました。上半期は91作品77冊読了と久々のハイペース。下半期は世界の名作を多少増やしたいな、という感じですかね。
さて、ともかく行ってみましょう!
1位 伊勢英子 柳田邦男
「見えないものを見る 絵描きの眼・作家の眼」
2位 泉鏡花「紫陽花」
3位 青山美智子「赤と青とエスキース」
4位 多和田葉子「地球にちりばめられて」
5位 オルハン・パムク「パムクの文学講義」
いちばん集中して、感じ入って読んだのが1位。伊勢英子さんは宮沢賢治の小説を絵本化した「水仙月の四日」を読んで、関連書籍で知ったこの本が気になっていた。終末医療の特集で、命に向き合った画家が挿絵として何を描くかの葛藤、そして出てきた作品に心が動かされた。
2位の泉鏡花はすぐ読んでしまえる小説だけれども暑い夏の最中の氷、最後にゴクリという喉の動きがキマッている。いやー泉鏡花すてき。
3位。人気作家の、オシャレな作品。エスキース(下書き)の絵をめぐる連作短編集。じわっとくる。
4位はドイツ在住の多和田葉子。絶滅した日本語と思われる言葉を探し求める主人公を描く。 エクソフォニー、母語以外、というのが1つのテーマのよう。いつもと違うテイストで興味深かった。
5位パムクの、純文学好きな面がよく伝わってくる。ミステリ嫌いなのは意外で面白かった。
6位 中村桃子「女ことばと日本語」
7位 伊与原新「八月の銀の雪」
8位 巽好幸「富士山大噴火と阿蘇山大爆発」
9位 奥山景布子「キサキの大仏」
10位ピエール・シニアック
「ウサギ料理は殺しの味」
どれも良かった。「女ことば」はなかなか深く、ある意味ベストマッチの言葉が産まれ生存しているという事実に興趣が尽きない。「銀の雪」は評判の理系的小説。ガリレオ的?九州育ちの身としては「阿蘇山大爆発」は怖かった。「キサキの大仏」は光明皇后もの。遺されている毛筆の文字やゆかりの深い法華寺に行って、モデルにしたと言われる十一面観音像を見ているので興味がある。シニアックは、ある意味アガサのオリエント急行チックかな。こちらの方が偶然性が強いけど。12位のアルテもそうだけど、邦訳の推理小説はタイトルが大事やね。
11位長野まゆみ「兄弟天気図」
12位ポール・アルテ「死まで139歩」
13位大島真寿美
「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」
14位原田マハ「20 CONTACTS
消えない星々との短い接触」
15位中川右介「阿久悠と松本隆」
上半期90も読んだのは久しぶりで、ピックアップできなかった本も多い。前半で数が多いと中身の記憶も、やっぱり膨らむよね。
さて、下半期も、読むぞ〜!
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