1月から6月、上半期に読んだ本の私的ランキングを作る企画ももう何年目かな。楽しんでやってます。各賞の発表です!
◇表紙賞
青山美智子「赤と青とエスキース」
いやーオシャレ度もあるけど、とにかく誘引力が強かった。文化ゾーン、京都・岡崎公園で鏑木清方展観た後、当地の美術ものが多い書店で買ったなあ。
◇アート賞
美術と音楽は欠かせないジャンル。モディリアーニ、ムンク、ムンクに連なるイプセンも良かった。モディリアーニ展は観に行ったし、河井寛次郎を通して民藝運動を知り、ルーシー・リーを観に行き、建築のことも知った。まだまだ読むぞっと。
・橋本治 宮下規久朗
「モディリアーニの恋人」
・河井寛次郎記念館編「河井寛次郎の宇宙」
・没後20年 ルーシー・リー展 カタログ
・日経ポケットギャラリー「ムンク」
・ヘンリク・イプセン「幽霊」ほか
◇文豪短編賞
・泉鏡花「龍潭譚」
・太宰治「待つ」
・樋口一葉「たけくらべ」
・坂口安吾「青鬼の褌を洗う女」
たまに文豪の短い小説を青空文庫で読むのはいい刺激があって気に入っている。特に泉鏡花はごく短くてインパクトのあるものがたくさんあってハマりつつある。どれも良かった。
◇スポーツ賞
トム・ホーバス「ウイニングメンタリティー」
プロ野球と、バスケットと、日本のボールゲームの変遷の本を読んだ。やっぱトム・ホーバスですねー。男子も期待している。
◇科学賞
鈴木直樹「マンモスを科学する」
ランキングに阿蘇山の大噴火が入ったほか、動物行動学の本も楽しんで読んだ。理系本は知的好奇心を刺激する。その中でもマンモスはやはり壮大なロマン。発掘から展示までの作業も興味深かった。
◇ホームズ賞
原文読みは8作品。いちばん好きなのはサッパリして闊達なバイオレット・スミス嬢の「美しき自転車乗り」かなと。全世界の探偵像に影響を与えた挿絵のある「ボスコム谷の惨劇」も捨てがたい。全部並べときます。
「ボスコム谷の惨劇」
「瀕死の探偵」
「マザリンの宝石」
「グロリア・スコット号」
「美しき自転車乗り」
「花婿失踪事件」
「白面の兵士」
「ブルース・パーディントン設計書」
◇企画賞
北原尚彦・村山隆司
「シャーロック・ホームズの建築」
なんたってこれかなと。物語に出てくる建築物を建築士さんが読み解き、カラーのイラストおよび図面にした本。出版してるのは建築の雑誌を出してる会社。めっちゃ売れてるとか。いま「マサグレープ家の儀式書」を原文読みしているとこで、家屋の間取りが事件とその解決に結びついている、印象的に描写されている話は多く、大変楽しめる。先日「マザリンの宝石」を読んだけれど、ベイカー街221bの部屋で、寝室から直接アルコーヴに出る扉などムリのある題材も見解、図面がある。まさにストライクな企画本でした。
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