10月は14作品13冊。読書速度の低下を感じる笑。
昨年神戸に出来たアートな水族館、atoaへ友人たちと大人の遠足。なかなかおもしろかった。演出がたくさんしてあって、意外に観るとこ多くて。また、フードコートが広くてイケていて、1時間半で回って美味しくランチできました。
そこから歩いてメリケンパーク。いま鼓スタイルの赤いポートタワーは改修中、その上部に付いていたKOBEの文字盤が展示してあって、長年神戸ホームの身としてはエモかった。
オシャレな乙仲通りを歩いて南京町へ。角煮バーガーとごま団子を食べ、元町商店街散策にシメ呑み。
よく歩き、よく食べ、たくさん話して笑った半日。ホンマ楽しかった。大人の遠足、また行きたいもんです😆
写真オムライスはその前日、大阪市中央公会堂で食べた名物オムライス。
◼️ 西村京太郎「西日本鉄道殺人事件」
うーん、そうきたか、という・・西鉄ライオンズの話は嬉しかったかな。
福岡生まれ福岡育ち。西日本鉄道、いわゆる西鉄は福岡市中心部の天神から福岡県南部へと南北に延びる、県民の大動脈。昔は西鉄沿いにベッドタウンが広がっていった。東西方向の地下鉄が開業してからはまた違う様相を見せている。
自分が日常的に利用していた西鉄がついに西村氏の鉄道ミステリに、という想いがあり、最近亡くなった西村氏の追悼の意味も込めて手に取った。最近の作品である。うむむ、西鉄車内で殺人は起こる。しかしながら、物語の趣旨の大半は戦中の特攻に関することだったのでふうむ、となった。
東京の小さな会社の創業者、91歳の坂西勝利は、若い頃から西鉄ライオンズのファンだった。社長を継いだ娘とともに西鉄に乗り、途中で九州新幹線に乗り換えて鹿児島の知覧に行くという旅行に出発、しかし西鉄の特急車に乗車中、携帯電話に着信があり、席を立った後、戻ってこなかった。やがて車内で殴打されてぐったりとしているところを発見され、搬送されたが死亡する。
坂西の家を捜索したところ、安田太郎という少年の古い写真が見つかる。安田は少年特攻兵として沖縄で散華していた。知覧の記念館では安田と同じ隊にいたはずの坂西の名前は名簿になかった。しかし調べていくに従い、真実と思われる要素が明らかになっていく。なぜ坂西の名前は名簿から消されたのか、西鉄ライオンズは関係があるのか、そして、誰が殺したのかー。
先に書いたように、大半は特攻に絡む史実や当時の考え方、日本軍の歪み、現代での捉え方などを十津川警部が突き詰めて考えていく。捜査会議も観念的な部分が多いと思った。テレビドラマ的?
いよいよとなった時、犯人はあっさり殺害を認めるが、動機と犯行方法はかなり茫洋としたままラストを迎える。うーんなんでここで終わるかな。
西鉄ライオンズについては、母が高校生だった時に全盛期を迎えたらしく、当時の思い出話でよく選手の名前を聞いた。若い母も周囲と一緒に盛り上がっていたのだろう。昭和31年から33年、1956年〜1958年、巨人に打ち勝ち日本シリーズ3連覇。優勝パレードには当時の福岡市民の大半となる数のファンが詰めかけたと経験者から聞いたことがある。中西、高倉、大下、そして鉄腕稲尾。
郷愁を誘いつつ、ライオンズの選手を、こだわって事件に絡ませつつの進行は好ましかったと思う。西鉄にも乗りたくなってきた。
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