♯神戸税関
神戸税関が本日年イチの一般公開日だというのでお出掛け。この特徴的な円塔のある建物が1927年に竣工したもので中庭の奥が新館。今回は新館が中心の公開でした。
警視庁の旧庁舎に似てることもあり、映画やドラマの撮影によく使われているとか。
円塔昇りたかった!年によっては公開してるそうなので来年もマーク。塔にはためくのは、対角線に切って右上が白、左下が青の日の丸。これは税関の旗で、青部分は海を、白部分は空を表すとか。
中の写真をSNSにアップしたら缶バッジをもらえるというのでTwitter。バッジのことを尋ねた若い職員としばし懇談。大阪も京都も建築イベントしてるから、神戸も市内の古い建築のビルと連動した企画はできないかな・・と話すと、メモして上げときます、と。期待してるよー。
帰りは東遊園地を通って。子ども図書館できてるし、かつては神戸市役所前にあった花時計が移ってきてました。サクメシしたいなと思ってたところへコンパクトで可愛かっこ良いカフェを見つけ、テイクアウトOKのひよこ豆のヴィーガンカレーというのをいただいて帰りました。
地元のバス停は植物園の前。ここから渓流に降りたところがいつも個人的紅葉の名所。終わりかけかな、と行ってみると、まだ青もみじもあって緑黄赤の混ざったグラデーション。これもいいな、としばし鑑賞。
それにしても、今年の秋は建築ばかり。友人には建築沼部やね、などと言われてしまいました。きょうは高校バスケット🏀有力校のリーグ戦、トップリーグの最終日、昨年のウィンターカップ王者福大大濠vs今夏インターハイチャンピオンの福岡第一の全勝対決。わがバスケ沼部員もバスケの殿堂代々木第二体育館に観に行ってます。私もweb生中継観戦いまから。
大濠も第一もがんばって欲しいね🔥
◼️ 津原泰水「ピカルディの薔薇」
ふむふむ。幻想ホラー奇し妖し。猿渡くんが時空を飛ぶ。
図書館で物色してて手に取った。「ブラバン!」という青春ものぽい作品を書く人が幻想系?と興味本位で。三浦しをんが猿渡くん、待ってました的なコメントをしたとか先に解説を読みかじったこともあり、も少しほのぼの系かと思ったら、予想よりけっこうホラー寄りだったかな。どうもこちらが本来の性質かなと思える。
猿渡くんというのは著者に模したであろう小説家で、さまざまなシチュエーション、東京で、南方の島で、はたまた敗戦前の満州で、怪異を体験したり、聞いた話を綴ったりする。あまりかちっとしたキャラクター付けはされてないようだ。同業の「伯爵」という男性、またトリッキーな編集者奈々村女史らがいくつかの篇に登場する。ゆるいシリーズもののようだ。
「夕化粧」
「ピカルディの薔薇」
「超鼠記」
「籠中花」
「フルーツ白玉」
「夢三十夜」
「甘い風」
「枯れ蟷螂」
「新京異聞」
が収録されている。
表題作「ピカルディ異聞」は猿渡が、かつて自殺未遂をし障碍が残って入院しているという元美大生の星と知り合う。五感がない、という星は創作人形を手がけ、展覧会でも人気を博していた。猿渡は彼の個展へ来てくれという手紙を受け取るが、内容を不審に思い介護人に問い合わせると、その予定はないというー。
結末は悲惨で、グロである。強烈さと物語の危うさが表題作に向いているのかも知れない。
「超鼠記」は東京都心のビルに棲みついたクマネズミの話。著者のねぐらである事務所を訪ねてくる駆除業者がなにやら滑稽で星新一のテイストを醸し出す。
「籠中花」はガジュマルの大木に、島の伝説のごとく女性が捉われてしまう話。これもまた、どこそかおかしみを感じるテイストとなっている。
魔のウクレレの話「甘い風」もちょっと興味深い。こういった幻想、ホラーの作品については発注する編集者が条件をつけてくることが多いようだ。当作も「猿渡を主役にして、ウクレレの、ホラーを。テーマは執着」という注文だったとか。恒川光太郎の短編集にも同じようなことが書いてあった。
ホラーとは思わずに手に取って、読みだしてから、今年は怪談とかホラー多いなと振り返る。もちろんそうだと知って読むことが多いんだけども、今回みたく予備知識なしでも、なんか当たりがその方面。ちょっと苦笑。逆に幻想ホラー系の経験を積み、ある程度のパターンが見えるようになった感覚もある。
怖いものは読めない、という方もおられるが、この方面がウケるのも確かなようだ。私に取っては不思議な暗合の年で、これも読書上の予備知識なのかなとも考える。
まあ楽しめたかな。
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