2022年10月23日日曜日

10月書評の7

ピークの前日がよく晴れたのでオリオン座流星群。小田和正のコンサート行った方がいて、触発されて夜空を観ながらオフコース聴いてたら「Yes-No」の時にストロークの長い流星が出現、テンション上がり、深夜にノリノリでサビを歌ったのでした。

水墨画に若者が挑戦する「線は、僕を描く」。本がおもしろく、映画も鑑賞。横浜流星さんっすよ😙客の中には和服の方もいらした。小説の多くの要素をだいぶカット、単純化してたけど、それはそれで安心して観られる出来で、エイジングで涙腺がゆるいのか、何回も涙してしまいました。

行った映画館で冬公開の🏀スラムダンクのムビチケ購入。花道、ゴリ、三井、リョータ、流川の5種類で、スリーポイントシューター三井にした。私が高校生の時に3ポイントがルール化されたものの、まだ戦術として根付いておらず、試合で射つことなく引退。未だ憧れがあるのです。

前日の秋桜観ながらこんなの食べたかったなの、おにぎり定食を食べて本屋で西鉄殺人事件を見つけて買う。ふるーいのかと思ったら文庫化今年3月の新しい作品。今年亡くなられた西村京太郎氏追悼の意味でも読もうと思う。土ワイ好きだった。

ドラフト会議で下位に思い入れ。楽天に指名された林投手は滋賀・近江の時に甲子園で活躍したサウスポー。当時は細かったけども社会人で身体が大きくなって球威もかなり増したようだ。

何年か前、息子と甲子園へ高校野球を観に行った時に、東海大菅生のショートが、サードの頭を高いバウンドで超えた打球をサードの後ろで捕ってファーストでアウトにした。長いこと野球を観ているが、たぶん初めてのプレーでめっちゃ驚いた。今回中日に指名された大卒の田中幹也という内野手だった。ニックネームは「忍者🥷」だという。身体は小さいけどもぜひ頑張ってほしい⚾️😆

◼️ 星新一「ちぐはぐな部品」

やっぱり、おもしろい。今回は、長めの方が。

星新一といえばショート・ショート。周りに好きな人は多い。この作品は自薦の30作品を集めたもの。ご本人のコメントでは、初期からこのごろの作がまざっていて雑多だからこのタイトルにしたとか。

短いものから、おそらく最長24ページの「壁の穴」までさまざま。今回は長めのものがおもしろかったなと。

高度のサイボーグである主人公。ある日、テレビが映らなくなり、どこへ電話しても誰も出ない状態に。自分へ向けられる視線が嫌で引きこもっていた主人公は外へ出て原因を調査し始めるー。
(凍った時間)

ある医師は、医院の近くの質屋で人の出入りに不審を抱く。入る時と出る時で髪型や体型が変わっているのだ。やがて医師は質屋から出てきた人を治療する機会に恵まれるー。
(出入りする客)

味気ない生活を送っている青年の部屋に突然現れた不思議なナイフ。壁や天井をくり抜くとそこに別世界の風景が現れる。穴に入ることはできないが、動物らがこちらに来ることはできるようだ。青年は夢中になるー。(壁の穴)

あとは、薬物でラリったキューピッドが恋の矢を射ちまくるというマンガのような話も笑えた。

星新一といえば、超短編のキレの良さが特徴の1つ。しかし怪しいSFチックな話でたまらなく真相を知りたくなる設定や進行、シンプルだな何か含んでいるような文章も魅力だと思っている。

楽しめました今回も。



◼️ アレキサンドル・セルゲーヴィチ・プーシキン「スペードの女王」

不条理も喜劇も。プーシキンのオチのあるコント集。

コントと言ってもお笑いではなくて、短編小説のこと^_^長編小説はロマンというとか。

表題作「スペードの女王」が60P弱、それからベールキン物語として「その一発」「吹雪」「葬儀屋」「駅長」「百姓令嬢」で、それぞれ25〜40ページくらいの短編だ。

プーシキンは1799年ロシア生まれ。少年時にナポレオン戦争があり、青年期にはデカブリストの乱があり、帝政ロシアは蜂起した勢力と付き合いのあったプーシキンを厳しくマークした。

ベールキン物語はきちんとオチをつけた短編小説、という感じで愉快さと悲哀、風俗に満ちている。「葬儀屋」はちょっとずる賢く利己的な葬儀屋が、これまで手がけた死者の亡霊に出会う話。「駅長」は可愛く利発な娘を外の異世界へ連れ出された貧しい父親が主人公で、軍人の横暴さ、身勝手さ、娘の願望を目にする。逆に言うとゴーゴリ「外套」、芥川龍之介「芋粥」のような負け犬の姿を描いているような感覚の話。「百姓令嬢」はシェイクスピアの喜劇のような話でそれでいて落語のようなエンド。

「吹雪」はいかにもドラマでありそう。男と、女の心情がにじむ。「その一発」は決闘の話。やがて決闘で撃たれた傷が原因で死ぬプーシキンの運命を暗示しているかのよう。当時の風潮がよく見える。

さて、「スペードの女王」はよく出来た、やはりうまくオチる小説らしい話。女性の想いを利用して賭け事に絶対勝てる方法を得た男は・・まあ小粋だなと思う。因果応報はちょっとドラえもん的だろうか。

私が読んだ本は訳出が昭和8年と14年で、はっきり言って言葉が決定的に古い。そのままとはさすがの、というか、ふむふむ、というか、とにかく少し読みにくかったかな。

「駅長」の娘さんは1回くらい戻ってやれば良かったのに。「葬儀屋」が平和で好きかな。時代が分かる本は、読むのも修行やね。

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