2024年10月31日木曜日

3月書評の7

◼️豊福まきこ「おどりたいの」

かわいいといえばこんなにキャワイイ話もない。シンプルで微笑ましい。感じ入った。

子どもへの読み聞かせから絵本に興味を持ち、大学のテキストという絵本についてまとめた本を読み、絵本というのは1つの表現手段だと思うようになっている。色彩、タッチ、題材、ストーリーの流れ。絵本展に行くのは好きだ。

で、最近行った2つの絵本展でどちらにも展示があったこの作品。発想さえあれば物語は転がっていく。シンプルだけど気に入った。

子うさぎが人間のバレエ教室をのぞきこむ。そして受け入れてもらう。脚はどうしても短いけれど、跳躍力ならうさぎのものだ。ぴょーん!やがてうさぎの仲間たちもやってくる。人間の発表会に私たちも出たい、と希望する、けれど・・

森の中のバレエ教室。少女たちとうさぎ。コミカルで、嬉しそうで、かわいすぎる。いじわるキャラも人喰い怪物も神様も天狗も出てこなくてクセはないけれど、自然と部屋のさまざまな色と白がマッチする。こんな色彩感覚もいいね。

久々にいせひでこさんも読みたくなってきた。次の絵本展が楽しみだ。

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