7/5 梅雨の合間、きぼうがきれいに明るく見えました。さそり座とのランデヴー。夏やねもう。
◼️阿部智里「烏は主を選ばない」
鬼滅のあのキャラを思い出す。意表を衝く設定が本流に。なるほど、ふむふむ。
今作はシリーズ第2作で松本清張賞の初回作はだいぶ前に読んだ。たしかおきさき候補の女性が四方向から集まってたのでは、色彩感もあったような、というおぼろげなイメージ。
今回はいきなり「鬼滅の刃」の我妻善逸を思わせるヘタレな少年キャラ・雪哉が出て来てどうやら主軸で展開していくようだ。この造形と前作との落差にふうむと軽く唸った。工夫していて発想がおもしろい。
地方の名家の、ぼんくらと呼ばれる次男坊・雪哉はひょんなことから、この世界を統べる日嗣の御子・若宮のお付きとなる。若宮もまた、東西南北四家の后候補が集まる松花宮に行かず、花街の娼家に通い、うつけ、と呼ばれていた。
そして、雪哉は否応なく陰謀の渦に巻き込まれていく。
前作と並行の物語、ということが分かったとき、なるほど、確か若宮は姿を現さない話だったっけと仕掛けを理解した。
八咫烏。日本書紀で神武天皇東征の道案内をしたと言われる。全身真っ黒の烏は何かしら神性を帯びたものとして扱われることが多い。通常は人の姿で暮らす八咫烏たちの世界が日本の平安時代のような風俗のもと展開される。
もちろんヘタレもうつけも文字通りではない。でも特に雪哉のキャラや若宮のSっ気ぶりは物語の進行に面白みを加えててふむふむなるほど、となった。いいですねー小説版ぜんいつ。
世界観はよく作ったなとは思うけれど・・私的にはややありふれてるかな、マンガ的かなというのが正直でもある。
序章は終わり、ここからシリーズ展開部ですな。次は早めに読もうかな。アニメ化に合わせて再度売り出したようだ。Xに上がる読書垢の書評も多い。調べてみると今週末にアニメ総集編。録画して観ようっと。
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