2023年3月19日日曜日

3月書評の8

◼️ 桂竹千代「落語DE古事記」

何年かに一度の古事記関連本。今回は一時ベストセラーとなった、変化球^_^

古事記・日本書紀をまじっと全部読んだ訳ではないが神代古代は好きで、数年に一度くらいの間隔で関連本を手に取る。今回は私の帰省時、福岡で著者の落語イベントに行った方が私のために買って直筆サインまで貰って来てくれた。

嬉しい1冊。イザナキ・イザナミからアマテラスとスサノオ、ヤマタノオロチ退治と天叢雲剣、スサノオの子孫オオクニヌシ、タケミカヅチ、国譲り、天孫降臨は高千穂でニニギノミコト。ニニギの子はヤマサチとウミサチでその孫が神武天皇のウガヤ。今回も思い出しつつ知識の更新。

この本は一時ベストセラーになったとかで著者さんは大学で専門の学問をされた落語家さん。あちこちにダジャレやなぞかけ的な言葉が並び、ややこしい難しいところは飛ばし平準化してずんずん進めていく。

神話にはなんで?というのがつきものでまた神秘性をいや増す要素となってたりする、その点にツッコミかましまくり、神さまの人間臭さも突きまくり。しかし嫌味がない。

スイスイと進めているように見え、この神さまは祀られた神社がどこにあって、行動がああだからご利益はこう、と優しく解説、紹介をしのばせている。

今回は神武天皇まで。ここからの東征から、初期天皇のスケールの大きなSF的英雄叙事詩的活躍、残忍さゆえ父に嫌われしかしひたすら愛を求めていたヤマトタケルのくだりなども大好きなので、続編を読みたくなってしまう。

一度噺家のしゃべりで聴くとどんな感じになるのか、行ってみたくもなった。

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