2023年2月11日土曜日

2月書評の1

Twitterに読書垢というのがあるのを知り、♯名刺代わりの小説10選で投入してみたら、あっという間にいいねが増加した。以前はつくのが珍しいことだったのにね。読書垢というのはようは本読み、その集まりなことで合言葉みたいなもんである。やり方ってもんだよなあと思う。いまはやたらスキマ時間にTwitterばかり見ててあまりよろしくない笑。まあ流れに身を任せるつもりではあるが、筋トレの間くらいはスマホ見ないようにしよう。

先日行った土佐堀川沿いのオシャレディナーの店。ゴルゴンゾーラチーズとハチミツのピザがめっちゃ美味かった。

◼️柏葉幸子「ブレーメンバス」

幽霊、異世界、異生物が日常に紛れ込むちょっと不思議な話。女性のストレスも滲む。

柏木幸子さんはジブリ作品の発想のもとになったという「霧のむこうのふしぎな町」を読んだ。今回も、基本的には児童小説。微笑ましい巡り合わせや異生物、さらに怖い度高めのホラーっぽいもの、異世界、幽霊、さらにはなんかコメディっぽい現実ものまで盛りだくさん。

「金色ホーキちゃん」
髪を逆立てたロックンローラーがある家族を救う。後日談がいいですね。

「桃から生まれた」
伝説がこんな話に・・次々と不思議な赤ちゃんが。

「ハメルンのお姉さん」
ギスギスした家庭を救うさわやかなお姉さん。ラストがまたいいです。よき短編。

「オオカミ少年」
オオカミ犬が変身。子どものころいかにもありそうな・・探偵!ナイトスクープでやっちゃいそうな仕掛け。

「つづら」
微妙な異生物。も少し読みたいかな。

「ピグマリオン」
今作中一番怖くて長い。ホラー作家さんの作品にあっても違和感ありません。人形もの。

「三人の幽霊」
笑えるようなそうでないような・・3人姉妹は難しいと、次女の女性にも聞いたことがある。

「シンデレラ坂」
深夜に純白のドレス。コメディー?これまた他作家さんの短編集にありそうな一篇。けっこうさわやかな結末で好きですよ。

「みなみはエッちゃんがきらいです」
お母さんの妹エッちゃんの不思議な行動と、母とのおかしな会話のわけは・・やはりドラクエを想像する。

「十三支」
これも姉妹もの。突然消えた叔母。ひとつ増えた干支。その特別な1年とは。

「ブレーメンバス」
それぞれに事情を抱えた、小学生からおばあさんまでの4人の女たち。細部確認してないが、他の話の登場人物にゆかりのある方々がバス停で待つ。

いわゆる嫁という立場に悩んできた女性、不倫、独身女性の昔の恋心などを滲ませた作品が多い印象だった。もはや大人の読み物かも。

不思議さと、女の事情。日常に連なる、少しだけ飛躍した短編ワールド。すぐ読めて楽しめる本でした。

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