2014年12月24日水曜日

2014パパ読書大賞! その2 各賞発表!

第1部は読了全作品掲載↓↓、第2部は各賞発表!なんか最終ランキング以外、救われない作品が多い気がして、今年は多めに賞を作ってみましたー!ではどうぞ。

【優秀短編集賞】

桜木紫乃「氷平線」
木内昇「茗荷谷の猫」

短編だから、いいものがある。余韻を楽しむのが、短編。

連作短編以外の短編集は苦手だった。何を打ち出したいか、感じさせたいか、どうもよく分からいものが多かったから。しかし今年は、人に聞いて短編集を楽しむ心の体制が整ったところに、良質の短編集を読めたという手応えがある。直木賞作家の女流2人とも、独自のベースを生かした、キレのいい短編集をものしている。

【そんなジャンルがあったか賞】

朱川湊人「花まんま」

直木賞受賞作。これも別の話の短編集。ジャンルは、「ノスタルジック・ホラー」。この作品についてはとにかく読めば分かる。軽めのホラーにノスタルジーが加わると、どんな色が出るのかということを。中盤にある表題作がお気に入り。

【カルチェ・ラタンの意味が分かった賞】

佐藤賢一「王妃の離婚」

これも、直木賞受賞作。中世のパリを舞台に王室の離婚を扱う、人間臭く熱気のあるドラマ。ずっと佐藤賢一は読みたいと思っていた。これも今年体感した新たなジャンルのひとつかな。

【ハードな作りと強いクセ賞】

高村薫「レディ・ジョーカー」

読むのもハードだったが、これは面白い作品のうちに入る。まだ軽い方だというが、作家のクセを大いに感じた作品。

【最優秀外国小説賞】

ウィリアム・サマセット・モーム
「月と六ペンス」

ある意味究極の小説でいつまでも心に残った。「夜間飛行」「君のためなら千回でも」「夏への扉」など他の作品も粒が揃っていた。

【ザ・読み応え賞】

原寮「私が殺した少女」
稲見一良「ダック・コール」
伊東潤「義烈千秋 天狗党西へ」

いずれもどこか感ずるところがあった作品。「ダック・コール」は本当に不思議な短編集だった。

【ベストエンタメ賞】

柳広司「ジョーカー・ゲーム」
「ダブル・ジョーカー」「パラダイス・ロスト」

もはや何も言う必要はない。ファン多きスパイもの。

【期待してるぜ賞】

乾ルカ 三崎亜記

乾ルカの「君の波が聞こえる」は感ずるものがあった。三崎亜記は、脱出する必要があるかな。

【功労賞】

高田郁「みおつくし料理帖シリーズ」

この8月、「天の梯」でついに全10巻完結。大変多くのファンと私の、胸と胃袋を刺激し続けてくれたことに感謝します。ああ、おなか減ってきた。

【ベストスポーツ賞】

金子千尋
「どんな球を投げたら打たれないか」
はらだみずき「スパイクを買いに」

スポーツもの自体あまり読んでないが、文句無し。金子千尋は抜群。はらだみずきの物語は、視点が変わっていて、また気持ちよくさせてくれた。

【泣泣賞】

浅田次郎「鉄道員」
重松清「青い鳥」

「ぽっぽや」は短編なのに、重松清は途中まではクールに読むのに、泣かされた。「青い鳥」はホンマにビックリ。騙されたと思って読む価値あり。

【笑×2賞】

奥田英朗「空中ブランコ」

まあ、笑かしてくれましたね。義父のヅラネタは電車で笑いを堪えるのが大変だった。去年かおととしの西加奈子「通天閣」もこの賞に該当するかな。

【特別賞&表紙賞】

黒柳徹子「窓際のトットちゃん」

そんなちひろの、こどもの絵のような♪
その道の超一級の方がお描きになったから、というのもあろうが、心を捉えて離さない表紙だ。表紙としては、「小暮写真館」もよかったな。

次回はいよいよ大賞発表!

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