GW明けたら忙しくなった。
昔シャーロック・ホームズを読んでいる時に、例えば誰それは、毎朝決まって8時に家を出て、カフェでお茶を飲んでから出勤し、帰りは5時に会社を出て5時25分に家に帰る、などと書いてあることがよくあり、こんな毎日同じような行動するわけないじゃん、しかも分単位で、なんて思っていた。
社会人の最初の仕事が、毎日スケジュールの違う仕事だったからかも知れない。
しかし最近は多少それに近づきつつある。毎朝8時前に家を出て、同じバスに乗り、道が混むと駅に着く時間が違う=たまに1本遅くなったりするのだが、まあほぼ同じ電車に乗り、会社に着いて、始業前は朝の煙草をのんで新聞読み、webでニュースを見たり前日の積み残し作業なんかをする。
昼休みは早めに食堂でヘルシー弁当もしくは麺ものにいなり。デザートは必ず食べて食後の一服。歯を磨き、残った時間本を読む。
帰りは同じ電車で同じバスに乗り同じ時間に家に着く。7時半くらいに帰着。着替えて晩御飯食べて本を読む。9時くらいから開脚柔軟、腹筋背筋。終わったら靴を磨く。ウォークインクローゼットは運動で火照った身体にちょうどよくヒンヤリとしている。風呂を沸かし直している間にフロス。風呂入って上がって、甘いアイスコーヒーをグラスにちょっとだけ飲んで歯を磨く。髭剃り後の顔や身体の傷があるところにオロナイン軟膏塗って、時間に余裕があれば本を読んで寝る。
朝は6時45分ごろ起きて天気予報見て顔洗い、寝ぐせ直しスプレーをして髪を粗く整える。スポーツコーナーを観てシェーバーでヒゲをあたってごはん。食べたら歯磨きして、整髪料で髪をキチッとしてトイレ。んで、着替えて薬飲んで定期入れをチェックして出掛ける。
てな具合。だいたい1日にやることは決まっていて、時間もそれなりにタイトだ。たまに誘われて呑みにいく。
筋トレのおかげでだいぶ痩せた。最近はトシとったせいか、我慢とか継続が出来るようになってきたなと感じる。
ヘルシー弁当は病院食みたいでこりゃ毎日食べ続ければ痩せるわ、てな具合だが慣れた。でもセットのごはん、米の飯は多め。ランチ以外にも炭水化物は減らしてない。だって好きだもの。だから食事を減らしている意識はない。腹いっぱい食べることが滅多にないだけだ。
村上春樹の小説に、毎朝ジョギングをするのは、終業後に美味しいお酒を飲むためだ、というのがあるが、筋トレするのもある意味そんな感じかなと。毎日美味しいご飯を食べるためにやっている。
デザート、甘いものは摂取するとイライラしない(笑)。ただし食事の時に食べることを心掛けている。間食はよろしくない。土日は3時のおやつを食べるけどね。
土曜日。息子さんは学校。ブックオフ行って図書館行ってと本ざんまい。ブックオフでは3冊。黒岩重吾「紅蓮の女王」下村敦史「闇に香る嘘」宮沢賢治「イーハトーボ農学校」。
黒岩氏は奈良飛鳥の小説が多いので手を染めてみようかと。推古天皇が主人公で、物部氏を駆逐する蘇我氏の時代の話だとか。下村敦史は評判のいい江戸川乱歩賞。安く買えた。8月のミステリー月間向けかなと思うが、その前に読んでも可。宮沢賢治はまあある限り読みたいな。
で、その後行った図書館、文庫の棚を初めてじっくり見たけれど、けっこうイケてる、という感想だ。ブックオフの100円コーナーにあるのはたいがいはあるという感想だ。もちろん限られているが、新しいのもあって飽きなさそう。室生犀星「かげろうの日記遺文」を借りてきた。"川端康成をして言語表現の妖魔と言わしめた"というキャッチコピーに惹かれた。
昼には帰って佐藤亜紀「天使」読了。この人の主要作品はけっこう前に出てるんだけど、私も後輩から勧められたり、書評サイトで絶賛されてたり、好きな人はすごく好きらしい。媚びない姿勢や表現力が特徴らしい。
私の感想は「少女マンガみたい」だった。うーん、それ言っちゃおしまい、だけど、何でも手を触れたり気配だけで読み取れたり、体力以外の力を使う戦いだったり、超能力を使うとストーリーが簡単になるな、と正直思ったな。
阪神もライオンズも大負け。
夕方ワンコを散歩に連れてくと、いつも通る公園の前の空き地いちめんに紫と白が見えていて、たそがれ時に映えていた。白はススキみたい。穂が柔らかそう。紫は、シロツメクサ、にしては大きいな、という感じ。調べたらムラサキツメクサとチガヤという植物らしい。ムラサキツメクサの通称はアカツメクサ。近辺の他のところでは見かけない。ちょっとした異空間だった。
日曜日は朝から大雨。でも出かける。図書館の奥の方の棚は児童向けだと思っていて、実際半分はその通りなのだが、大人が読める本もけっこうあり、宮沢賢治なども固めてある。おってなもんで寄っていくと、古事記や古今和歌集などのビギナーズシリーズも。「おくの細道」「雨月物語」もあったので、今度ぜひ借りてこよう。この日借りたのは「キングコング」。
こどものころは、父にゴジラとかキングギドラ、まんが祭りなんかに連れてってもらったけど、なんというか、姉弟が初めてみた子供向け以外の映画がこの「キングコング」だった。目の前にあって、そのことを思い出した。だから。その映画は、実際に巨大なキングコングロボットを作って動かした、と書いてあったな。
暗いところに入っていく。映画館のワクワク感。ウチの父は開始時間とかあまり気にしてなかったから、前半のどこかで入って、一回りして観てないとこまで観て出て行ってた。(笑)。島のコングの生息地が山深くて怪しかったなという印象が強い。
日中はずっと雨が強くて霧も出ていた。息子は練習試合が早く切り上がり、阪急電車が運転見合わせのためJRで早々に帰還。サンドイッチのお弁当が多くて余ったため、コーヒー入れてハイティーとしゃれこむ。うーんスコーンも欲しいかな。しばらくいっしょにライオンズの試合をTV観戦していたが、下の自室に行って寝てしまった。
「かげろうの日記遺文」読み込む。古典の「蜻蛉日記」に題材を取った、芥川で言えば王朝もののような作品。メインは女の情念である。藤原?兼家が第一夫人時姫と、第ニ夫人、才女の紫苑の上、さらに身分は低く財もなく、男に縋る身の上の冴野の間を渡り歩く。紫苑の上は才女でプライドは高いがおぼこっぽいところがあり、兼家がさらに妾を作ったと知るとツンケンしてしまう。一方冴野は身の上がなせる技か、媚びるわけではなく、兼家に対して自然で優しくはかなげだ。中盤、悲しさにまぎれ、冴野が紫苑の上を訪れ、決して上から目線ではない誠実な説教をするのが新鮮だ。
いわく、なぜ優しく迎えなさらない、それだけで男は安らぎを得るのだ。なぜ身体を見せない。愛している人に今見せずに、この先どこで見せるのだー。
時代の違いは、激しいものだという実感がある。私の子供の頃は、家の奥さんは「入り嫁」で、夫と姑のいじめを受けていた。文句を言わずに家事と子育てを独りでやり、皆の余りものをおかずに食事をするのが美徳とされた。
室生犀星は近代の男性である。この物語は多分に男目線で描かれているが、現代の目で斬るのは無粋だと思う。それよりも、冴野の説得力に注意を向けるべきかなと。少なくとも私ははっとして感心した。
数は少ないが、またYAHOOから期間限定Tポイントが来たので、送料無料を探して、中古の鏑木蓮「イーハトーブ探偵」と佐藤亜紀「バルタザールの遍歴」を発注。これねえ、単行本か文庫か書いてないので不安なところもあるがまあ楽しみに待っとこう。
ライオンズは榎田の7回無失点の好投で4連敗でストップ。打線の中軸に元気が無いのが気になるが、まあまた打ち出すだろう。榎田は安定感があって、あのコントロールと変化球の出し入れは打たれる気がしない。移籍が素晴らしい効果となっている。日本ではそもそも選手を活かす移籍が少ない印象があるから、観ていて明るい気分になる。
今週は暑いようだ。
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