2014年6月23日月曜日

祈りの2

ギリシャ戦引分けの金曜日。タイムアップの笛即家を出て、バスに飛び乗った。いつもより1本遅いバスは満席。9時を過ぎたら通勤時間帯は終了と見なすのか、次のバスは50分後ということもあって、いつも少なくはないのだが、同じようにギリシャ戦を観てた人が多かったのか、満席は久しぶりに見た。もう1本15分後に出さないかな。

コートジボワール戦に負けた時も会社でワールドカップの話は出なかったが、今回の引分けで、世間の関心は急激に引いていってるみたいである。

日本は最終戦に勝たなければならない。そして裏カード、コートジボワール対ギリシャの結果しだい。

裏カードが引分けかコートジボワールの負けの2パターンが考えられるが、引き分けだと同勝ち点で得失点差を争うコートジボワールはいま0だから、いま−1の日本が上回るにはコロンビア相手に2点差以上が必要となる。現在−3のギリシャが勝ってくれれば、多分そんなに点差は開かないから、日本が有利。

もちろん、グループ最強のコロンビアに日本が勝つとして、また今大会まだ1点も取っていないギリシャが、コートジボワールに勝つか引き分けるかするとして、の話だ。

さて、初戦の負けに、2006年のドイツワールドカップを思い出した。あの時は、終盤まで勝っていたが、あっという間に逆転された。

先制して、守るのか攻めるのかその微妙さかげんに統一感がなく、選手交代の意図が伝わらず拍車をかけた。監督は試合後、泣いているような声で「望んでいた結果ではなかった。」と言った。今回と共通する部分もほの見える。そして、その後どうなったか。

ほとんどは遠藤保仁の著書と、新聞等を読んだ記憶だが、監督は「練習からガツガツ行かなきゃダメだ。」と言い出した。試合間の対人練習は、削り合いと化した。

周囲の評価も、大会前は楽観的な観測だったのが、急に厳しく、過敏になった。練習中にリフティングしている選手を見て、ある評論家は「試合で使わないことをするなよ。」と吐き捨てたと言う。また選手間にも揉め事があったと言われている。

その時は、2戦めはクロアチアにスコアレスドロー、最終戦はロナウドのいたブラジルだった。1戦めのオーストラリアに勝てなかったことで、「どうするんだよ!」という空気が、選手間にも、周囲にも流れて収集がつかなかったのではないかと思う。

だから、今回はまたヒステリックにならないよう、と思っていた。やはり厳しい見出しが新聞に並んだし、やたらと批判口がキツい人もいて、多少混乱気味にもとれた。

でも、今回は意外に、ちょっと冷静だな、と思うこともある。コートジボワールは強いから、負けもあり、と踏んでいた人もやはりいたようだ。ギリシャと引分けても、関心がないようでいて、落ち着いた態度もそれなりに目にする。

さて、ギリシャ戦、大久保は頑張っていた。やはり機動力のある選手が入ると違う。PA近くのいいところでフリーキックが取れる。ただ、合わせる期間が短かったことが、少々ここに来て痛手となっている感がある。

なにかと話題になるパワープレーだが、私は初戦は支持した。どうにもこうにも手詰まりだったからで、打開しようとする努力を買った。しかし、ギリシャ戦は、ちょっと事情が違った。

もともと守りを固めるのが得意で、上背もはるかにある相手。終盤は持たせてくれることもあり、やたらクロスを上げていたが、バリエーションが無いと対応はしやすくなる。そこへパワープレーを持って来ても・・だった。ここでこそ、培って来たものにこだわるべきだったと思った。

ただ、うまく行かないのも、サッカーであり、ワールドカップだ。あんなに強かったスペインも敗退が決まった。イングランドも敗退。かつてはフランスも、優勝した後の日韓大会では1点も取れずにグループリーグ敗退、その時はアルゼンチンも苦杯をなめ、先の南アフリカではイタリアも早々に大会を去った。

5大会連続出場中の日本も、例え十分な力を備えていたとしても、思うように力を出せないことは大いにあり得ることだ。ワールドカップはラグビーと違い、グループリーグが3試合と少なく、修正する時間が短いため、このようなことが起きがちだ。

巷には怒りの声もたくさん聞かれるが、まだまだ冷静の内。幸い、チームも崩壊はしていない。確率は低いが、コロンビアは強いとはいえ、ロナウドのいたブラジルではない。ギリシャも、本領を出せばコートジボワールを完封出来る力を持っている。

今度こそ、日本らしい姿で、複数ゴールを取って、出来れば勝って欲しいものだ。私なりに感じることはあるが、それは大会後に書くことにする。なにより、いまは、コロンビア戦を応援するだけだ。

日曜の夜は、心斎橋へブラジル料理を食べに行き、シュラスコほか肉をたくさん食べた。焼きパイナップルも美味だった。さあ、精をつけて、コロンビア戦!

日本の力を、見せつけよ。がんばれ、がんばれ、頑張れ、日本。

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