レイアップショットの時、私はいつも自分が「浮く」瞬間を感じ、そのほんの僅かな時間の感触を気に入っていた。中高とバスケ部だったが、中学の時には無かった感覚で、高校生になって丸1年したら体力が付き、ただ「飛ぶ」のではなくさらに最高到達点へ「浮く」感じが、自然と身に付いた。ダッシュからレイアップショットはウォーミングアップで毎日やるものだったから、この不思議なフィーリングに、自分の進歩、大袈裟に言えば体力の最高潮期の脆さ、さえ日々嗅ぎ取っていた。
我が家の近くには桜のトンネルがある。花散らしの雨も降って、いま、道の脇や側溝はピンクの絨毯が敷いてあるようだ。天然の桜色は本当に美しい。良く言われることだが、花の最盛期に散る特徴も珍しければ、散る姿がこんなに綺麗で心に残る植物も珍しい。梅が寒さの中咲く姿は、春への期待、桜は春満開の象徴と初夏への助走。どちらも、春に新年度が始まる我が国の伝統と密接に結びついているからこそこの気持ちが湧いて来る。就職して見知らぬ街で初めての独り暮らしを始めた頃、近くの公園で1人見た夜桜の幻想的な美しさは、淡い切ない想いとともに忘れ難い。国際標準に合わせて秋スタートにカレンダーを合わせようと言う人もいるし、大学などは一部実施しているようだ。でも私はやはりかなり違和感がある。
改装されてから初めて甲子園球場に行って来た。リニューアルからもう何年も経つが、東京に居たんだから仕方無い。うわあまあアメリカのボールパークみたくなって、綺麗になっちゃって、へー、ほーと言いっ放しだった。試合は完封負けだった。とほほ。
久々にブックオフに行ったら、半額デーでラッキー。でも、だからか、東野圭吾のコーナーは、荒されてるんちゃうか、というくらい本が無かった。「真夏の方程式」が欲しかったのに。北村薫「スキップ」「ターン」と恩田陸「劫尽童女」と、もう一つ本を買った。ここ最近としてはしばらくぶりに私読書的ホームに戻ってみた感じである。
男子バスケットはセミファイナルが終わり、ファイナルはアイシンとトヨタ自動車の対戦。名門同士のガチの勝負だ。上のレベルの戦いを見たり調べたりすると、折角の6年間自分ももっと頭を使って頑張っておけば良かった、たとえ補欠でも上下関係厳しくても、大学でもやっときゃ良かったかな・・などと思う。でもそれが出来る出来ないも、才能と、巡り会う環境なのだろう。
さて、「もう一つ」買った本、佐古賢一とアイシンを題材にしたスポーツノンフィクション、平山讓「ファイブ」を今読んでて、はまっている。NHKでドラマ化もされたそうだが、日本のバスケットボールファンからしたらこんなに面白い作品は無い。アイシンのバスケットを創り上げ、2002-2003シーズンに初優勝を勝ち取り、今なお監督の鈴木貴美一氏のことも載っていて興味深い。こんな本を読むと、月間バスケットボールとか読んでみたくなる。本屋で見てみよう。
私は、バスケットボールが、大好きだ。
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