ある平日に休みを取って、三宮元町へ行った。三宮でまずはランチ。1933年創業の洋食、グリル十字屋へ。ハイライ(ハヤシライス)を堪能する。
ここは昔の職場で、まだ20代の時に連れてきてもらった。その時、「ここは娘さんが店に入ったんだよ。継いだんだよ。」と教えてもらった。娘さんは宝塚風の、背が高くて笑顔が明るい感じの人だった。で、20年ぶりに行ってみたら、お年を召されて、やはりいらした。私は顔を見た時、ちょっとギョッとした感じになってしまったので、変な人とおもわれたかも知れない。なんか月日って不思議である。
濃厚ソースのハイライを味わって食べる。天井が高く、間取りも雰囲気もいい神戸モダンの店内は居心地もいい。また来よう。
ブックオフで伊藤たかみ「八月の路上に捨てる」購入。興味が湧いたから、すぐ読んだ。なかなか興味深かった。伊藤たかみは角田光代の元夫なんだそうだ。へ〜〜。
目的地のミニシアター、「元町映画館」目指して歩く。曇り時々小雨、めっちゃ蒸し暑い。こんなに西よりだったっけ?元町商店街大好きなわしでもちょっとバテる、と、もう神戸駅の近くに、あった。入ったらすぐ劇場の扉、横のスペースなし、のホンマのミニシアター。
一時期あなたの援助が必要です的な掲示をしてたし、以前は映画のラインナップもあまり興味が湧くようなものでは無かったが、今だけ見ると、大分整理がついているように思える。建物の2Fが喫茶もある待ち合いスペースになっていた。
さて、きょうの目的は、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督の「恋恋風塵」という作品。青春四部作の最後の作品なんだそうだ。
台湾映画には、アン・リーという巨匠がいたが、早々にアメリカに去った。ちょうど1990年代に出て来たのが侯孝賢でありエドワード・ヤンで、台湾ニューシネマ世代の監督、とかなんとか言われているらしい。私は侯孝賢の「非情城市」もエドワード・ヤンの「牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」も観ていないが、この辺に影響された日本の監督は多いらしい。
「恋恋風塵」は、台湾の山奥に住んでいた幼馴染の男女、アワンとアフンが学校を出て台北で就職、二人は許婚のような仲だったが、やがてアワンは兵役に就き・・という話だった。
話はブツ切りで、必要なシーンだけを印象的に撮影する方法。どこかの映画祭で撮影賞を取っている。感想は・・印象的ではあったし、台湾のひと昔前の若者たちの群像、を表そうと思ったのかもだが、ちょっと迫るものは無かったかな、だった。
帰りは、わざと海側の路地裏を歩き、古いビルに入っている、センスのいい飲食店なんかを眺めながら散策した。私は福岡の、山のふもとの平野生まれ育ちだ。港町、という風情は未だに新鮮で、神戸くらいの規模はちょうどいい感じで、好きである。
あまり無理しない休日、リラックス出来た。
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