5回表、先頭打者は6番の草野球フリーク。軟式ではよくある、力入って回転のかかった内野前フライだったが相手サードがワンバウンドをバンザイして出塁。続く7番は第1打席に続き力ないゴロ。しかしこれで1塁ランナーセカンドへ。
ここでバッター私。力の入った前打席を反省して、リラックス。投手は相変わらず、アウトコースに投げてくる。2球見送り2ボール。3球目、アウトコースストライクか、というボール。もう一度流してみよう、でバットを振ると、
「シュキーン!」
カクテル光線の中、センター右へライナーが飛んで行った。続いてベンチからの声が上がる。
「や、やった!」
この声を聴いて、1塁に走りながら、そういえばチャンスだったと思い直す。2塁ランナーが3塁を回ってホームへ。楽勝でセーフ、タイムリーだ!あっセンターは直接バックホームした、と2塁へダッシュ。しかし相手経験者のピッチャーがカット。1、2塁間に挟まれタッチアウト。がーっ。くそ。
でも、0-0で来ていた5回に均衡破れる。ついに先制!皆の「ナイスバッティング」の声がチョー気持ちいい。右方向狙いが上手くいった。タイムリー打って監督の責任を果たすことが出来た。
5回裏、相手は攻撃前に円陣を組んで声を出してきた。しかしこの回も0点に抑えた。試合が動いて、期待感と、これが本当の試合での緊張感。攻撃中は、自分には回ってこないし、1塁側からグラウンドに出てすぐの灰皿でタバコを一服。月がきれいだ。
6回裏は、サウスポーが「バテた」ということで、私が再びマウンドに。どうだかな、と思ったが無事ゼロに抑える。ひょっとして、このままいけるか?チームにもほの温かい自信が生まれている。
7回表、打席が回る。ワンアウトランナーなし。この回から左投手に。左なんて、対戦したのは少年野球に遡るんじゃないかなあ。どちらかというと得意だ。相手の外野は極端な前進守備で、「あれを越えてやる」という気持ちがあった。
1球目、ややアウトコース、思い切って振ったがファウルチップ。力入ってるなあ。ボール、ボールで次は真ん中、振ったら回転のかかった低いフライ。走ったが、誰も捕れず転がってファウル。うーん、やっぱ前打席のタイムリーでリキんじゃった?両ひざを内また気味に曲げリラックス、打席でつぶやく。「力を抜いて、ヘッドでボールを捉える感じ、内振り、クルッと回る。」5球目はインコース気味に入ってきた。力を抜いて・・
シュキーン!打球はライナーでややセンター寄りのレフト前へ。ジャストミート、気持ちいい〜。2塁行けるか、と思ったが、レフトの処理がよくあきらめる。マルチヒット、自然に定めた、というか私が押し付けた、マネージャー賞確定。
次のバッターはフォアボール、2塁へ進んでバッターは1番に置いたキャプテンのソフトボール女子。右投げ左打ち。前日練習ではミート力が素晴らしく、私の投げる球をパカパカ打ってたがこの日は勝手が違うのか音なし。
この子がこの日初めて打った。レフト線へ上がった当たり。「よっしゃ来たー!」私の脳裏には、相手が極端な前進守備、というのはどこかにあった。しかし常識的には明らかにヒット性、落ちれば回れる、という意識が先走り、飛び出してしまった。結果はレフトがキャッチ、戻れずアウト。観客席のおっさんから「罰金じゃコラ〜という野次が飛んだ。ちっ。
7回裏、私もこれ以上投げれず、中学野球部のルーキーと交代。私はレフト。ここから試合は大波にー。