2016年4月25日月曜日

汝の隣人を愛せよ





4月は2月3月の代休消化をしているので週に一度くらい平日休みがある。

前回はあべのハルカスでピカソ展だったが、今回は倉敷出張の翌日を休みにしてちょっと美観地区を散策。大原美術館へと向かう。

その前にお仕事で倉敷駅周辺を観察。泊まったホテルもあまり綺麗ではなかったが、少なくとも駅前には、あまり大きくはないビジネスホテルばかりである。このへんは岡山駅周辺とだいぶ違う。また駅前と繁華街が離れている場合もよくあるが、倉敷は美観地区に向けて歩く途中に食事の店も多くあり、ご飯は苦労しなさそうだ。

さて、美観地区。昔来たかなあ。いや、たぶん来たことがない。数々の店はあるけど眺めるだけでいい。人工的だ、とか文句を言うつもりはないが、今回の目的は大原美術館1本だ。

外から敷地に入って正面両側にロダンの彫像がある。正面はいかにも西洋風で太い支柱がいくつもある、ギリシャ風、なのだろうか。本館入って順路の、比較的早い部屋に有名作品は有った。モネの「睡蓮」、セザンヌの風景画、マティスの風景画と人物像。ドガもルノワールもゴーギャンもある。ピカソも主にキュービズムの絵画がある。こないだのピカソ展は主に青の時代と薔薇色の時代だからちょうどいい?

ピカソの、動物の頭蓋骨のある作品は、太い直線とカクカクとした角が特徴だが、よくもまあ、あんなに思い切って太いまっすぐな線が引けるものだと感心した。

このあと他の印象派絵画も、前衛的な絵画も観たのだが、やはり時代の流行を追う者が多く、似たような感じを受ける。おおざっぱなのかも知れないけどね、私が(笑)。その中で、原田マハ「楽園のカンヴァス」の主役、アンリ・ルソーと、マティス、モディリアーニには個性を感じたかな。ルノワールは、リアルなひざやヒジ、二の腕あたりと、どれかというとぼやけた顔周辺とは描き方が違うようで面白かった。

途中廊下の踊り場みたいな所に展示されていた、エル・グレコの「受胎告知」は、全体のナンバーワンだった。印象派以降と違って、上手に描く絵画の類である。大天使ガブリエルも、驚くマリアも、衣服のひだまで上手で、色もインパクトがある、と思った。

本当に本物かと、その時は思って、あとで調べたら、いくつかあるエル・グレコの「受胎告知」の一つで、これが日本にあること自体「奇跡」と呼ばれているらしい。大原美術館の作品の買取役を任されていた、画家の児島虎次郎もさすがに購入の際に、パトロンの大原孫三郎に相談したとか。来て観たかいがあった。

その後分館で最近の前衛絵画や日本人画家の作品を見て、東洋・陶磁館でかなり古い時代の仏像館で棟方志功の版画などを観て刺激を受けた。

けっこう階段の昇降が多くて、暑い日にくたびれたが、気持ちいいものが残った。「受胎告知」の絵葉書でも買おうかな、やめよ、で帰って来たが、買っときゃ良かったと、後悔している(笑)。午後イチで帰って、マクド食べて髪切った。家で見た広島−阪神はもんのすごい打撃戦の末12-9で勝ち。メッセ打たれ過ぎ。

土曜日はお留守番。お昼はインスタントラーメンとおにぎり、夜はインスタントカレー。まあこんな日があってもと。息子とワンコ2匹でひきこもり。広島戦は黒田と岩貞の投手戦だが負ける。決定的な2点取られて3点差、最後ゴメスの2ランで1点差2-3エンド。

日曜日息子朝から塾。パパ単独お出かけクリーニングそしてやることといったら本屋巡り。ブックオフで「ハイキュー!」5巻と伊東潤「王になろうとした男」似鳥鶏「シャーロック・ホームズの不均衡」買って、ジュンク堂で「ハイキュー!」6巻と「GIANT KILLING」39巻買って帰る。暑くて半袖。

昼ごはんスパサラダ食べて阪神戦。きょうは先制追いつかれて高山の2ランでリード、横田の代打福留の2点タイムリーツーベースでダメ押し。能見完投。こないだ広島にカード負け越したから今回勝ち越しで五分に戻した。

ワンコと散歩。息子もスクーターでついてくる。帰ってすぐ公園でキャッチボール。座って受けてやる。左右で投げる。左投げのボールの軌道が面白い。2人とも肩が痛くなる。

ちょっと遅くまで起きて本読もうかと思ったら息子と一緒にグースカ。まだ夜、厚一緒にふとんなしではなんとなく不安。朝はさわやかに迎えられるだろう。

タイトルの意味が分かった気がした。


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2016年4月18日月曜日

信じ難い







仕事のメドがついた夜の9時半頃、社内を後輩が走って行った。予感がしてスマホを見ると、熊本で震度7。周りも、自分も信じられない思いだった。東日本大震災から、どこで大きな地震が起きてもおかしくないと思っていたが、それにしても熊本で直下型とは。

午前中、福岡の親に電話をして、余震のことを聞くが、福岡はさほどでもない。いや軽く書いているが、私は福岡を出るまで23年間、身体に地震を感じたことは1回しかなかった。それがこの10年でもう何度か震度4から5の地震が起きている。そんな時代に思いを馳せながら電話を切る。

午後はあべのハルカスに初めて行って、16Fの美術館でピカソ展を見た。主に少年時代に、青の時代、バラ色の時代。キュービズムで有名になったピカソだが、やっぱ基本の絵は上手いな、人物は唇の描き方に特徴があるが、正直この時代だけではそこまで有名にならなかったかも、という作品たち。でもピカソ展独特の、なんのいうか、ともすればよく分からない、そんな至高の芸術に触れんとする空気感の中、楽しんだ。安い雑誌と、たぶんあまり有名でない、赤ん坊に乳をやっているスペイン風の女性を描いたA4のポスターを買った。

帰って、寝て起きてみると、熊本で震度6強、マグニチュードは阪神大震災並みの揺れがあって、後ほどこれが本震だ、と認定された。

最初は、テレビ報道を見ていると、これは我が身もよく知っている震災だ。しかも地震には不慣れな地域。正直大きな揺れは単発かと思っていたから、凄まじい余震には気の毒になる。阪神大震災以降、震災への構えは整備されているはずなので、少しでも早く被災した方々が楽に暮らせるようになればいいと思う。 

土曜日は、以前からの約束で映画「名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)」。もうここのところ推理というよりはドッカンドッカンと仕掛けが大きいのだが、今回のクライマックスは停電の遊園地で、画面暗すぎた。純黒へのこだわりかもこれでは見えない、よく分からない。息子もかなり不満そう。つくりもやや残酷だった。金返せ、である。

日曜日、息子は朝から塾。「ハイキュー!」3、4巻をじっくり読んで、スマホでパワプロやって、午後は阪神vs中日をテレビ観戦、もヴィシエドに延長でサヨナラホームラン浴びて連夜のサヨナラ負けで初の3連敗。福留ケガ、高山も不調となにやら暗雲。きょうは先に勝負をかけすぎて、キャッチャー今成。また議論があるかも。ともかく、ここが試される時だろうと思う。

熊本の余震は、まだ続いている。一刻も早く収まることを願ってやまない。

2016年4月11日月曜日

遊んだ遊んだ







金曜、甲子園開幕戦。相手は広島。先発の能見はえらくあっさりと2点を失う。7球で2点。逆に言えば先制攻撃とはかくあるべき的な形。阪神もそのウラ初スタメン2番の江越がソロホームランで1点を返すが、試合はこのまま膠着した。

相手先発、ドラフト2位横山弘樹。社会人出身。これが打てない。球を動かすピッチャーで、おそらく、カットボール、スライダー、フォーク、シュート系と大小の曲がりを織り交ぜる。だからズバッと来るあまり速くないストレートが打てない、の繰り返し。阪神8回までたった2安打。能見もピンチをしのぎ、1対2で迎えた9回ウラに3安打で同点、西岡のサヨナラヒットで甲子園初勝利。良かったよかった。

翌日は久しぶりに息子とお出かけ。3月はどこも行ってないし、2月はまるまる沖縄だったしで、ひょっとして今年初?んー思い出せない。

バッティングセンター行って打たせる。やる気まんまんだったのが、直前に、やっぱ怖いからボクいいわーとか言い出すヘタレ。とにかく1打席打たせる。最初は全然当たらない。でも最後の方はとりあえず当たるようになった。出てきたらちょっと顔が違う。

また打ちたい、と言ったので、今度は左投手を打たせてみる。ちなみに息子は左利きで、投げるのは右だが、打つのは左。投げるのは、小さい頃、パパの真似してたらそうなった。バッティングは私が左で打たせてきた。本人は左利きの自覚が無かったらしい。なぜ左で打ってるのかも分からなかったとか。

このバッティングセンターはプロの投手の映像が映り、右投手、左投手で角度も微妙に違う。左投手は菊池雄星だったが、また当たらない。息子が言うには身体の近くの軌道を通るから怖かったとか。左対左を体感してもらった。初々しいねえ。

卓球とオート卓球とストラックアウトを挟んでもう2回打つ。大きく構えて、ピッチャーに打ち返すつもりで、バットの先を意識して振って、などとアドバイスしつつ、当たったり当たらなかったり。根元に当たったり先に当たったり。まずまずのサードゴロ的な当たりや、根元でどん詰まりではあるがホームランマークの横に飛んだ打球もあった。まだまだだけど、実質打ったのはこの日が初めてなのでここは褒めておく。大きく構えても、バットが下がるのが弱点。まあこれから。1時間半遊んだ。

帰り道すぐにゲームのカード屋があり、しばらく見せる。パパは隣の酒屋のベンチでリンゴジュース飲みながらたばこタイム。いや暑い。23度くらいあったらしい。半袖ラガーシャツで十分。薄いフリースは脱いでインバッグ、息子も下着の長袖シャツを卓球上の衝立ての陰で脱いでいた。

カード3枚買って帰る、80円出してあげる。帰りはマクドナルド。最初息子はポテトだけでいいと言ったので、じゃあパパがセットで頼んだのをあげる、と言ったが、パパのハンバーガーまで食べ始めたから買い足す。まああんだけ運動すればお腹が空くわー。

ビルの中の本屋に行って、マンガを見る。最近アニメの「ハイキュー!」が好きなようで家でもバレーボール遊びをやっている。パパは自転車競技ものの「弱虫ペダル」も気になる。結局「ハイキュー!」1、2巻とコロコロコミックを買って帰る。バスの時間が空き、先のバス停まで歩く事にする。川沿いをずっと歩き、前住んでいたマンションのそばを通ってバス停へ。バスが遅れて15分ほど待つ。息子にはいいコロコロ読書タイム。それにしても、よく遊んだ。久しぶり。

帰ってお互いマンガ読書。遅めのご飯は、私の好物のグリーンピースごはんおこげ付きとしょうが焼き。豆ごはんとちくわとさんま蒲焼缶詰があれば何もいらないタイプのパパ大喜び。

夜9時からはNHKドラマ「精霊の守り人」最終回を見る。やはり面白い。北海道や熊本でロケしてるらしいが、やはり壮大だ。なんかちょこちょこ話を変えてはいるが、NHKはちゃんとお金をかけて作っている。でも第2部は来年1月だって。なんじゃあそりゃあー。せめて秋かと思ってたのに。
 
息子寝かしつけてコーヒー読書間食タイム。週に一度の夜更かし楽しみな時間。これを書いていると、突き上げるような地震が来た。咄嗟にコーヒー椀を流しに持ってってすぐ階下へ。先日地震があって、ゆらゆらと比較的長時間続く地震だった。実は東日本大震災の時も1週間前くらいに同様の地震があったから警戒していた。息子のベッドに張り付いたが、何事もない。この辺は震度2。リビングに戻ったら、30分後にまた地震が。今度は震度1。震源は近くだ。兵庫のもう少し北のほう。なんか怖いな、と思いつつベッドへ。疲れた、ねむい。

翌日曜日はお留守番。阪神戦見る。長い試合で、最終回粘ったが負け。初のカード負け越し。藤川はちょっと粘りがなくて注意、だ。

週明けは、寒くなるようだ。風邪に要注意。まあ、風邪ひかないんだけど。桜も過ぎて、すぐ暑くなる。ファイトー。p(^_^)q

2016年4月4日月曜日

ピアスワン







妻の誕生日ということで、プレゼントを買いに梅田へ行った。狙い目は、webで調べた、ダックスフントのアクセサリー。若い女子の店にあるという。

明らかに年齢層が違うESTをウロウロして、キンチョーしながら店に入って、なにやらゴスロリとも取れる格好の店員さんに出してもらう。

あって良かった。ペンダント、指輪、ブレスレットなどあって迷ったが、片耳ピアスを買って帰る。妻は「またこんな若い店で・・」と言いつつ、そこそこ喜んでたようだ。

迷ったおかげで、灰皿空白地域だった茶屋町の喫煙場所を2ヶ所も発見できたしよかった。茶屋町に行く楽しみは、ぶらぶらすること、適当に煙草の吸えそうな喫茶店でお茶すること、そして、丸善&ジュンク堂の本屋ビルに寄ることである。文庫コーナーをゆっくりと見て、自転車レースもの、近藤史恵「キアズマ」とスパイもの、柳広司「ラスト・ワルツ」を買う。どちらもシリーズものの最新刊。また、ZARAで格安の白灰色系の背広ジャケットを買って帰った。

阪神はヤクルトアウェー、小川に土をつけて勝ち。ゴメス3ラン、ヘイグもタイムリー。

翌日は早起きで倉敷。風が吹くと寒い。昼はつけ麺ならぬつけうどんセットにおにぎり。しばらく仕事して、夕方は駅でざるソバと稲荷。炭水化物ばかりである。新幹線では読書が進む。夜中にお腹がすきそうで、あんドーナツ買って帰るが眠気が勝り、翌朝食べることとなった。

阪神は岩田が打たれ、中継ぎ陣も打たれて大量得点差。でもまたゴメス3ランにヘイグ初HR。

翌日は休みで野球デー。春のセンバツ決勝は延長戦。最後のシーンは2アウトからだったが、その前に、よく抑えてきた高松商のエースのボールが、この回から、少し高かったり、中にばかり入ったりしていて、子供に、「危ないな」と言っていた。

優勝智弁学園の、1人で投げ抜いたエースも立派。高松商も珍しく抑え込まれてしまったがよく頑張った。神宮大会優勝、春の甲子園準優勝は充分な成績だと思う。

夜はヤクルトー阪神3戦め。メッセンジャーの調子は今ひとつのようだ。阪神は4-4から2点を勝ち越すものの、リリーフ陣が踏ん張れず、延長戦に。後になにかと物議を醸したマテオ3イニング続投。勝ち越しの後、バッティングで手がしびれた影響で同点に追いつかれる。んー、3イニングはともかく、ここがちょっと抜けていたな。チョンボだと思う。相手は川端だからよけい慎重さが求められた。

3月終わって新年度。4月を迎えた。

翌日は午後から珍しく気分が悪くなった。前日くらいから眼がひどく痒かったりしたが、この日は鼻もズルズルで、なんか目のところがキューッとなって、内臓系も吐き気がした。帰るときに冷たい風に当たるとマシになったが、妻に、ちょっと気分が良くないから、ごはん残すと思う、というと、食べないほうがいいんじゃない、とか脂っこいものはやめとき、とか言われる。私が妻のご飯を完食しないのは、我が家では事件であって、息子なんかあからさまに心配する。

結局、メインのおかずと五穀米茶碗一杯、みそ汁にサラダ食べて、いくつかのサブ的なおかずは外した。げっぷ、と、あー食欲ない、と言ったら、どこがよ、とぶちっと言われてしまった。ははは。

この夜は横浜のアウェー戦。能見の調子が良く、敵の開幕投手、井納の調子も良くて、1-0で9回、先頭の筒香に初球、同点ホームランを打たれてしまう。完封すらなくなり、落胆の能見、サヨナラのランナーを出して交代。歳内がアウトコース低めのサインに真ん中高めにストレートを投げてしまいサヨナラ。あっという間に逆転、サヨナラ負け。呆然、だった。

前日マテオの3イニングについてかまびすしい議論が起きた。言い分はまあもっともである。人生こんなもんだ、的な試合展開が不運だった。

ただそもそも、問題はマテオ以外に信頼できる投手を用意出来ていない状況だと思う。延長12回まで行くのは確かに珍しいが、毎年必ずあることだ。中継ぎ陣の整備と起用法がまだ成熟していないと感じる。もうひとつは、ストッパーの連夜の登板は当然と捉える向きがあるかもしれないが、球界では、ストッパーの連日の登板は避けられる傾向にある。ヤクルトのバーネットは昨年ほとんど連投しなかった。対して、阪神のオスンファンの連投は、点差が離れていてもあり、実に多かった。

そして土曜日。岩貞先発。キャンプ序盤は素晴らしかったが、調子を落としていた。また、昨年まで、はっきり言ってパッとしない投手だと思っていた。

きょうは良かった。勝負どころでの、コーナーへの、クロスファイヤーのファストボール、チェンジアップで三振の山。投げっぷり良く、ピンチを凌ぎ、7回無失点。2-0で来ていたから、テレビの実況でもマテオ登板か、というニュアンスが強かったが、最後は6点差となり、福原、高宮でつないで完封リレー。

まずは、岩貞は、これで当面ローテ6番手の座を手に入れたと思う。でも続けなければダメだ。今季終わりで何勝しているか、だろう。

もうひとつは、リリーフ。まあつまり、マテオを引っ張っても、その後登板させない覚悟があればいいわけだ、ということかと思う。負けゲームでは登板しないし、大差の勝ちゲームも可能性が少ないわけではない。

今回は、チョンボでヤクルト戦は引き分け、昨日は勝っていた可能性もある中負けて、きょうは登板なしで勝ち。ヤクルト戦はチョンボをしなければ勝ってたかもしれないわけで、どちらかというと私はヤクルト戦を重視したい。これからリリーフ陣の起用法、また選抜は整備されるべきだろう。横浜戦負けの時の「ああいった場面も経験しておくべき。」という言い方はその場しのぎにも聞こえる。考えさせられる3試合。最初の方に試練が来て良かったかな。

で、日曜日。午後から雨だというし早起きして外出しようかと思ったが爆睡。まあいいかとゆっくりする。

横浜3戦めはゴメスホームラン、福留欲しいところでタイムリー、北條プロ初安打がホームラン、江越も今季初ホームランで快勝。マテオの登板必要なし。高山、横田も好調、藤川復帰初勝利。金本監督誕生日勝ち。そういうことである。

晩ご飯はどデカいハンバーグ、こふきいも、クラムチャウダー、納豆、サラダ。食後、いつか2人で観に行った「ルパン対コナン」今度は2人でテレビで観る。

面白かった。家から出ない休日。久々に連休しました。

2016年4月1日金曜日

3月書評の3




野球本もあったが、宗教ものあり、流行作家あり、好きな作家の、好きな自然ものあり、ちょっと屈折率の高い紀行文ありと、なかなかバラエティに富んだ月。やっぱ、読書って、いいな。

朝井リョウ「武道館」

得意とする少女ものだが、うーん、響きが薄めかな。

愛子は、駆け出しのアイドルグループNEXT YOUのメンバー。武道館ライブを目標に活動している。ある日事務所に行ってみると、ダブルセンターの1人、杏佳が「卒業」を口にする。

朝井リョウは緻密である。当たり前だが虚偽の設定を慎重に作り、物語の流れも、計算の上にある。またちょっと粋な表現、視点の変化もデビュー以来の特徴だ。

今回はアイドルにまつわる様々の事を、やはり計算の上に、ストーリーとして形作っている。

が、そもそもアイドルというのが虚像であり、業界用語も含めて、演出意図が、透けている気がするし、事件は起きるものの冗長だなとも思う。

読ませるのは相変わらずで、言いたいことはよく分かるような気もする。うーん、これまでの中では、いまいちかな。

坂東眞砂子「聖アントニオの舌」

予想に反し、なかなか興味深かった。

イタリアの紀行ものではあるが、神秘や魔女、異端、不思議な記録や現象を追い求め、小さな都市、山あいの町を巡ったりする一種変わった旅である。

筆者は現代においても、死んでなお奇跡を起こしたという12世紀の聖人、聖アントニオの遺体が安置されている教会で、真摯な祈りを捧げる大勢の人々を見たり、腐敗した教会を改革しようという運動の走りで、鞭打ちが祭りの一部の出し物となっている地域、魔女狩りが行われた町などを訪ねて行く。なかなかそのミニマムさが楽しい。取り挙げている題材も大きな意味では有名な歴史の一部に結びついている。

夢の中で戦うというベナンダンティ伝説などはなかなか楽しく、また最後に、いわゆるゲルマン人の大移動を掘り下げているのも面白い。

坂東眞砂子は「山(やまはは)」で直木賞を取っている。昨年は飛鳥・奈良時代の作品「朱鳥の陵(あけみどりのみささぎ)」を読んで、その筆致に惹かれた。難しかったけど。

なんか最近紀行ものを読んでないな、と思いブックオフで手に取り、パラパラとめくって、挟まっていた栞にも惹かれたりした。買った後、15年も前に書かれた紀行と知ってちょっと落胆したが、読んでみるとどうしてどうして、私の嗜好にも合って楽しめた。

ちなみに坂東眞砂子は一昨年病気で亡くなっている。生前は若い頃留学したイタリアの地方都市やタヒチに住んだりしていた人である。ちょっと思考の方向にあれ、と思うところもあるが、イタリアに強いのは、読んでいてよく分かった。

黒川博行「煙霞」

誘拐サスペンスエンタテインメント。何やら土ワイみたい。大阪を舞台に、次々と場面が展開していくボニー&クライド調のお話。

私立晴峰女子高美術教師の熊谷と、音楽教師の菜穂子は、体育教官の小山田に、高校の学校法人の理事長を監禁して、不正の証拠を突き付け自分たちを転任させない約束を取り付ける計画への協力を求められる。やむなく計画に乗るが、小山田の様子がおかしいのに気付く。

黒川博行はまったく知らず、職場の上司に、面白い、と教えてもらったらすぐ直木賞を受賞した。

今回は、最初の「なんか物騒な計画」が、次々とその様相を変えていく。途中からは熊谷と菜穂子が探偵役だ。まさにエンタメドラマ調。大阪弁と、どこかおマヌケで楽天的な雰囲気も漂う軽快なストーリー展開。ラストは、昔のアメリカ映画みたいな、コメディ調の終わりでチョン、だった。

他の話を読んでないから分からないが、このような展開の元ネタに社会的なものがあるらしい。うーん、スラスラ読んだが、その魅力を確認するのはもう数冊が必要なようだ。

3月書評の2




ブックオフでも欲しい本がなくスカな日だな、と思うことがある。でも普通の本屋ばかりで買ってると、財政的に破綻するし、古本屋めぐりの良さも味わえない。積ん読も少なくなってきたし、またブックオフ行こうっと。たくさん買う気になる、いい日もあるんだから。

熊谷達也「銀狼王」

いやー好きな熊谷達也。やっぱりいいねえ。
得意の狩猟もの。

もと仙台藩白石領主のお抱え猟師、二瓶(にへい)は、明治維新後、蝦夷地開拓民として北海道へ移り住んだ。今は単独で羆(ヒグマ)や狼を狩って生活費を得ている。新冠(にいかっぷ)に住むアイヌの古老から銀色をした大きな狼の目撃談を聞き、仕留めようと山へ入る。

賢く強いカリスマの銀狼と場数を踏んだ老獪な猟師との対決。ストーリーの図式はある意味単純だが、熊谷達也が持つ狩猟のディテール、それを伝える文章、自然と動物への細かい観察と狩人の本懐、さらには命と人生、さらに歴史への考え方が滲んで重厚な話となっている。

クライマックスはドラマ調とも言えるが、対決の迫力にはさすがだと思う。熊谷達也は山本周五郎賞と直木賞を確か史上初めてダブルで取った「邂逅の森」に感嘆した。読んだ年の、文句のないナンバーワンだった。この作品も熊との対決が醸し出す迫力に圧倒されるが、今回も味わえた。

短めの話なので、熊谷達也の世界をお手軽に楽しみたい時にはオススメかも。

原田マハ「でーれーガールズ」

少女マンガの世界だが、妙なリアル感があって、最後ちょっとだけホロッ。作者の自伝的小説だそうだ。

売れっ子漫画家の小日向アユコは母校である岡山の女子高から、講演会の依頼を受け、承諾する。27年ぶりに会う同窓生たち。親友だった武美とも、意外な形で再会する。アユコ〜鮎子の想いは、16歳の、あの頃に飛ぶ。

女子の友情については、それ自体作品のテーマや大事な要素になるくらい特別、と認識している。今回は全開のストーリーだ。うーん、好みではないな。作中のふられる男の子、ちょっとかわいそう。(笑)。オトコ目線である。

解説によれば、原田マハは作中のお嬢さま女子高のモデルになった高校に通っていたとか。岡山市内の描写など、愛情があってリアルである。自分はどうしていたか、あまり思い出せないが。

最近同窓生たちによく会うこともあり、ちょっとだけ感じ入ってしまった。

黒田博樹「決めて断つ」

昨年、数十億円のメジャー契約ではなく、カープのひとケタ億円の契約を選んだ姿は「男気」と称えられた。この本の中には、黒田投手がなぜ広島を選んだか、がはっきりと書いてある。

もちろんその理由は単純ではなくて、広島入団時からのことから読む必要があるのだが、なんと言ってもメジャーリーグでの7年間の活躍がひと際輝く。中4日、時差も長距離移動もあり、日本と違って「上がり」の文化がない中で1年間ローテーションを守る事の過酷さが切々と記されている。この間の、メンタリティーや球種に関する変化も面白い。

阪神タイガースは昨年、カープ投手陣にはやられてしまっていた。黒田のピッチングは圧巻で、球種が豊富、シンカーなんか、なんであんなに沈むのか、とても打てない、と思ったものだ。

それだけに、なぜ昨シーズン終わりでまた「引退」を口にしたのか不思議だったが、読んでみてよく分かった。

男らしい黒田投手の活躍が今季も楽しみだが、痛し痒しでもある。甲子園では、好投して、負けて、いや勝たないでね(笑)。

鳥谷敬「キャプテンシー」

多少構成と文章の妙はあろうが、こういう本を読むと、その選手が何を考えているのか、指向する内容についめ、ちょっと分かる気がする。

阪神タイガースの野手キャプテン、ベテランの鳥谷選手が書いた本。「覇気がない」「気持ちが出ない」と言われることに関しての考え方、その説明で始まっている。

アマチュア時代の歩み、プロになってからの野球の捉え方、自分はどういう選手か、メジャー挑戦の表明、キャプテンシーとは、などなどについて語られている1冊。今回は、ラストまでうまく流れるような構成だな、と思った。

中身に関しては、まさに独自の理論が展開されているな、という感じである。ストイックというか、結論に早くたどり着こうとする思考方法、とでも言えばいいのか、第一線で活躍し続けるために、シンプルに、自分に合った方法を実践している、という感じだ。

昨年は金子千尋投手の本を読んだが、長く確実にプレーするためには、ということに関して皆自分なりに考え抜く、という事が似通っているように思える。成績を残している人はそれが徹底されているのだろう。

超変革は、キャプテンも。鳥谷がどう変わるのか、楽しみだ。  

3月書評の1




3月は、11作品11冊。毎年ながら野球本も多いので、サクサク読めた。読めなかった2月のリハビリ?最初の作品がちと時間かかったな。

カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」

これはネタばらしできない。それにしても、恋愛小説かと思ったら・・。

1990年代末、イギリス。提供者の世話をしている、優秀な介護人のキャシーは31歳でヘールシャムの出身。キャシーは、寄宿舎生活のあの頃を思い出すー。

物語はキャシーのモノローグである。いかにもイギリス風の、なんでもない寄宿舎生活のあれこれが描かれ、そのうちにさらりと、特殊な状況が語られる。抑制のきいた、丁寧な文章だからよけいにびっくりしてしまう。

カズオ・イシグロはイギリス伝統の執事の姿と恋心を描いた「日の名残り」でイギリス文学最高峰のブッカー賞を受賞、国際的にも有名になった。長崎県生まれ、5歳の時にイギリスへ渡り育った。

「日の名残り」はジェイムズ・アイヴォリー監督で映画になり、当時文学のことなんか何もしらない、ヨーロッパ・アジア映画好きの私は「眺めのいい部屋」「モーリス」「ハワーズ・エンド」のアイヴォリー作品と知って観に行った。そのことを話したら文学好きの女性が原作を貸してくれた。

この作品はたぶん世界的に名のある著作で、だからたぶん日本のテレビドラマにもなっているのだろう。

ポイントのシーンの表現のさりげない、しかし印象的な上手さ、後で明かされる謎の意味など、特殊状況ならではの仕掛けはあるし、この抑制された文体はもはや特徴で、くすぐられる部分は大いにある。

が、やはり咀嚼した味は難しく、読むのに時間がかかったし、私的にはもうひとつだったかな。

阿刀田高「コーランを知っていますか」

内容はすごく難しいわけではないのだが、さすがに簡単ではなく、読むのに時間がかかった。

タイトルが示すように、コーランの内容とイスラム教の概要をまとめた本。ストレートに知識を得ようとするのは実は初めてで、なかなか興味深かった。

コーランと旧約聖書、新約聖書の関係にもちろんその内容、マホメットの生涯とその後、コーランの傾向などなどを紹介し、阿刀田流に柔らかい味も充分に付け加えてある。

このシリーズは、「ギリシャ神話を知っていますか」が面白かったので、他も読もうと買ったのだが、今回はちょっと勝手が違う。やはり題材が大きく、説明が多くなって、なじみのないものでもあり、サラサラとは読めなかった。何回か読んでようやく多少分かってくるのだろう。

平成15年というから、アメリカらによるイラク侵攻の年の発売、世には9.11テロの衝撃もまだあった。今読んで、あの時代を反映していることに感慨を覚えたりした。

西加奈子「ふる」

思うまま描いた作品。いつものような仕掛けもあるが、エンタメではない、と思う。

大阪出身、28歳の池井戸花しすは、東京でアダルトビデオにモザイクを入れる仕事をしている。家は不動産関係に勤めるさなえとルームシェアをしていて、猫2匹と暮らす花しす。日常を気に入っている花しすには、ある変わった習慣、クセがあった。

いつものように西加奈子好きの後輩から借りた本。読む本がなくなると、その後輩の机に積んである本を漁る。お返しにこちらが読んだ本を貸してあげる。なかなか趣味は合う。私も花しすのように、そんな日常を多少気に入っている。

さて、今回、西加奈子本人はあとがきで、「『ふる』という作品は、わたしが「いのち」の方へ手を伸ばしている、その格闘の軌跡だ。」

なるほど確かに読了後俯瞰してみると、いのちに関する大事なエピソードが所々に効いている。そこに女性、というものを結びつけたかったのだろうか。

この前に読んだ「ふくわらい」も、理屈をパワーと感性で凌駕したようなところがあった。西加奈子は、確信的にしみじみといいものを浮かび上がらせたり、笑わせたり、という狙いを持った作品と、どんどん感性で書き進めていく作品と、二面性があると思う。

今回は、主人公を薄めて、なにかしらの細かいディテールに意味を与えようとしているところはあまり好きではないのだが、全体として描きたいものに沿っている部分はさすがだと思う。なぜかこないだ読んだ姫野カオルコ「昭和の犬」を思い出した。

小関順二
「2016年版 プロ野球 問題だらけの12球団」

あっという間に読んだ。阪神タイガースの章は、2回読んだ。今年はちょっと、手加減されている?

毎年恒例、各球団の、今シーズンの戦力分析である。昨年、高校卒と、大学・社会人卒というカテゴリ分けが注目されたが、今回は各球団の過去に遡って適用してみているところが面白い。

もはや、球界のパ・リーグ優位は常態化した。育成型の球団作り、交流戦、日本シリーズでの圧勝など、強さが際立ち、野球界を賑わせている。このような状況から、どんな新しいパラダイム変換が生まれるか、また楽しみだ。

にしても、福原がタイトル獲ったから気がつかなかったけれど、ホールドポイント、タイガースはリーグ最下位だったんだな。うーむ。

ぜひ超変革が、球界に新たな活性を生むものになりますように。



カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」

これはネタばらしできない。それにしても、恋愛小説かと思ったら・・。

1990年代末、イギリス。提供者の世話をしている、優秀な介護人のキャシーは31歳でヘールシャムの出身。キャシーは、寄宿舎生活のあの頃を思い出すー。

物語はキャシーのモノローグである。いかにもイギリス風の、なんでもない寄宿舎生活のあれこれが描かれ、そのうちにさらりと、特殊な状況が語られる。抑制のきいた、丁寧な文章だからよけいにびっくりしてしまう。

カズオ・イシグロはイギリス伝統の執事の姿と恋心を描いた「日の名残り」でイギリス文学最高峰のブッカー賞を受賞、国際的にも有名になった。長崎県生まれ、5歳の時にイギリスへ渡り育った。

「日の名残り」はジェイムズ・アイヴォリー監督で映画になり、当時文学のことなんか何もしらない、ヨーロッパ・アジア映画好きの私は「眺めのいい部屋」「モーリス」「ハワーズ・エンド」のアイヴォリー作品と知って観に行った。そのことを話したら文学好きの女性が原作を貸してくれた。

この作品はたぶん世界的に名のある著作で、だからたぶん日本のテレビドラマにもなっているのだろう。

ポイントのシーンの表現のさりげない、しかし印象的な上手さ、後で明かされる謎の意味など、特殊状況ならではの仕掛けはあるし、この抑制された文体はもはや特徴で、くすぐられる部分は大いにある。

が、やはり咀嚼した味は難しく、読むのに時間がかかったし、私的にはもうひとつだったかな。

阿刀田高「コーランを知っていますか」

内容はすごく難しいわけではないのだが、さすがに簡単ではなく、読むのに時間がかかった。

タイトルが示すように、コーランの内容とイスラム教の概要をまとめた本。ストレートに知識を得ようとするのは実は初めてで、なかなか興味深かった。

コーランと旧約聖書、新約聖書の関係にもちろんその内容、マホメットの生涯とその後、コーランの傾向などなどを紹介し、阿刀田流に柔らかい味も充分に付け加えてある。

このシリーズは、「ギリシャ神話を知っていますか」が面白かったので、他も読もうと買ったのだが、今回はちょっと勝手が違う。やはり題材が大きく、説明が多くなって、なじみのないものでもあり、サラサラとは読めなかった。何回か読んでようやく多少分かってくるのだろう。

平成15年というから、アメリカらによるイラク侵攻の年の発売、世には9.11テロの衝撃もまだあった。今読んで、あの時代を反映していることに感慨を覚えたりした。

西加奈子「ふる」

思うまま描いた作品。いつものような仕掛けもあるが、エンタメではない、と思う。

大阪出身、28歳の池井戸花しすは、東京でアダルトビデオにモザイクを入れる仕事をしている。家は不動産関係に勤めるさなえとルームシェアをしていて、猫2匹と暮らす花しす。日常を気に入っている花しすには、ある変わった習慣、クセがあった。

いつものように西加奈子好きの後輩から借りた本。読む本がなくなると、その後輩の机に積んである本を漁る。お返しにこちらが読んだ本を貸してあげる。なかなか趣味は合う。私も花しすのように、そんな日常を多少気に入っている。

さて、今回、西加奈子本人はあとがきで、「『ふる』という作品は、わたしが「いのち」の方へ手を伸ばしている、その格闘の軌跡だ。」

なるほど確かに読了後俯瞰してみると、いのちに関する大事なエピソードが所々に効いている。そこに女性、というものを結びつけたかったのだろうか。

この前に読んだ「ふくわらい」も、理屈をパワーと感性で凌駕したようなところがあった。西加奈子は、確信的にしみじみといいものを浮かび上がらせたり、笑わせたり、という狙いを持った作品と、どんどん感性で書き進めていく作品と、二面性があると思う。

今回は、主人公を薄めて、なにかしらの細かいディテールに意味を与えようとしているところはあまり好きではないのだが、全体として描きたいものに沿っている部分はさすがだと思う。なぜかこないだ読んだ姫野カオルコ「昭和の犬」を思い出した。

小関順二
「2016年版 プロ野球 問題だらけの12球団」

あっという間に読んだ。阪神タイガースの章は、2回読んだ。今年はちょっと、手加減されている?

毎年恒例、各球団の、今シーズンの戦力分析である。昨年、高校卒と、大学・社会人卒というカテゴリ分けが注目されたが、今回は各球団の過去に遡って適用してみているところが面白い。

もはや、球界のパ・リーグ優位は常態化した。育成型の球団作り、交流戦、日本シリーズでの圧勝など、強さが際立ち、野球界を賑わせている。このような状況から、どんな新しいパラダイム変換が生まれるか、また楽しみだ。

にしても、福原がタイトル獲ったから気がつかなかったけれど、ホールドポイント、タイガースはリーグ最下位だったんだな。うーむ。

ぜひ超変革が、球界に新たな活性を生むものになりますように。