前々回、クッキーの困った習性を書き忘れたことをきょう思い出した。こいつは、猛烈に、舐めるのである。一時期レオンも、特に外の人に対してやっていたが、クッキーは、我々に対して、とにかく舐めまくる。顔、首はもちろん、手、腕、二の腕に至るまで、寝かしつける時はやめなさいと叱るまで舐め続けている。
きょうも帰って来た時、ソファに腰を下ろした私に飛びついて来て「こら、やめ・・」と言おうとした瞬間に、口中にクッキーの舌が入った。しょっちゅうである。舐めるのはアピールの一環というが、かまってかまって、というよりは、こいつは人肌を舐めるのが好きなような気がする。
平日休み、時期的に土日も仕事で忙しいため、ここぞと髪を切りに行く。いつもの店員と、子供を連れて行くところとか、サッカー、野球の話をして、終わって近くの、古めの喫茶店で野菜炒めと出し巻定食。おばあさまたちの団体が来たので、ソファ席を辞してカウンターへ移り、さっさと食べて出た。
平日の昼間、元々本数の少ない帰りのバスには時間があり、駅近くにあるコーヒー専門店を久しぶりに訪れた。楽に座って呑めるスペースがあって、一杯三百円。ゆっくりとコロンビアを味わい、コーヒー豆を炒る香りに包まれて、時間を過ごす。私は、かつてコーヒー好きだった。
大学の近くに、たまたまコーヒー専門店があり、これもたまたま、父親がサイフォンで入れるコーヒーに凝っていた。薀蓄を始めると長いのでやめるが、うまいコーヒーを飲む、というのは外でも家でも、私のひとつのテーマだった。
東京への転勤、単身赴任、引っ越しと多忙ですっかり疎くなっていたが、思い出した気分で、ほっこりとなった。テーブルは3つしかない、決しておしゃれでもない、地味な和風の作りだが、平台に座布団を敷いた長椅子が心地よく、壁のマホガニー色のつやが落ち着く。こうでなくっちゃあ。こんな風に味のある、自家焙煎しているコーヒー専門店は、なかなかない。
たまには上手いコーヒーを呑まなきゃねえ、と、支払いの時店主に言ったら、一瞬の間の後、嬉しい言葉です、ありがとうございます、と返ってきた。突然無理やり言わせた感はあったが(笑)、ともかくいい心持ちで家路に就いたのでした。
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