最近美術館にも単館系映画館にも行ってないのでブックカバーのネタが切れた笑
インターハイ福岡県大会をバスケ沼部さんと鑑賞。ウィンターカップ優勝の福大大濠を同ベスト4の福岡第一が破った。大きな主力が残る大濠に対して第一はアジリティーで対抗、セカンドユニットの、本当に小さい2ガードが流れを変えた。すばらしい!大濠は試合をコントロールするPGがいないという弱点がハイレベルで明らかになり、リズムを崩してスリーも入らなかった。新チームがぶつかった壁。それにしてもアジリティーは強いなと。
Bリーグのブレイク期間は代表戦や高校の試合があって退屈しないな。
バレーのネーションズリーグもあって夜も楽しんでいる。
サッカーのブラジル戦、ワールドカップ本大会のおよそ半年前、というタイミングでこの結果をどう見るか。
ディフェンスは群を抜いて落ち着いていた長友を含めがんばってた。でもファールで止めざるをえなかった。ダーティーな守備やむなし、他に手がなかったわけだ。ここは忘れてはならない。
攻撃は、ブラジルの前線からの守備にひっかかり、前に進めない場面が目立った。一時戦術は伊東一択と言われた、主力の伊東がまったく機能しなかったし、ビッグチャンスはゼロだった。
ブラジルのコンディションは、圧倒的な戦績で南米予選を1位通過した後のフルメンバー、韓国で1試合を行い時差もなく悪くなかったと見る。またネイマールをフル出場させたことからも本番への、ある程度本気の強化のつもりと言えるだろう。
マイナス要素もありそう、でも私はポジティブだ。批判的でいいと思う。
日本代表の選手構成上、日欧のシーズンの状態からしてまだぜんぜん仕上がってないと見るべきだ。日本は本大会でアジア予選とはまったく違ったサッカーを強いられる。その切り替えの期間も必要だし、おおむね代表チームは大会前の最後の合宿で仕上がっていくものだ。前の試合のパラグアイははっきり言って弱かったし。
いまは、アジア予選後ホントの強豪の、少しマジなサッカーに触れたというのが大きい。だいたい、調子がいいと本大会でロクなことがあったためしがない笑。
ここから。ただ、善戦したとは思わない。勘違いしないよう頑張ってほしい。
◼️ 一色さゆり「ピカソになれない私たち」
なんでなのよという気持ち。学生の完走って感動する。
たしか東京芸大受験マンガの「ブルーピリオド」の参考文献か何かで見たのかなと。東京芸大出身の著者が綴る芸大4年次ゼミライフ。
芸大油画科、強圧的な指導で有名な森本ゼミには4人の学生がいた。離島出身、予備校に通わず独学で合格した汐田望音(もね)、画家の父を持ち実家から通う猪上詩乃、壁などにペイントするグラフィティのグループに出入りして、暗い過去を背負った小野山太郎、5浪で入り奇抜な発想を常に探している中尾和美。
誰もが認める才能を持ち、新人のコンペで優勝した望音は格好も地味でそっけない。詩乃は世慣れてこぎれいにし、画力も認められているが望音に対し強烈な嫉妬心を抱いている。他学科などの友達作りがうまく穏やかな太郎は「情熱が足りない」ことを自覚して落ち込んでいる。和美はサイケな格好が好きで理屈っぽく、画廊に売り込みをかけたりと積極的だ。
四者四様、それぞれの家庭環境や事情も描かれる。共通なのは担当教授の森本に3日間断食した後に絵を描くなど苛烈な課題を出され作品は罵倒されるということ。飛び抜けた才能の持ち主はほんのわずか、芸大生の等身大の迷いや苦しみがぐじゃぐじゃと描かれる。
途中、いくつも事件が起き、それぞれが少しずつ、変わってゆく。
自分は何を描きたいのか、という大テーマ。悩むだろうなあ〜。やっぱそう簡単には褒められたり認められたりしないのかなと興味を惹かれる。絵や創作の世界は想像もつかない。学生でまだ思考も若いだろうし。
実を言うと、締まってないな、というのが序盤の感想だった。もう少しキャラ付けや人間関係、あとやたら散らされる小さな謎も整理できるのではと思いながら読んでいた。個人の内面に迫る必要は理解できる。ただ視点の変え方は少し不自然だなとか。
だけども、紆余曲折でたどり着いた卒業制作が出来上がったときには、泣かされるんだこれが。若者の疾走と悩みと不条理の末の到達は気持ちいい。
ブルーピリオドの主人公も悩んでいる。芸大に入った後の心の持って行きよう、もう少し知りたい気分になっている。
◼️ 宮部みゆき「悪い本」
さすが。絵本でも、引きこまれる。いつまでも残るだろう。怖いわ。子どもはどう思うだろう。
怪談えほんシリーズの最初の本。書評を見て読みたくなった。それはまあ、皆川博子、綾辻行人、小野不由美、恒川光太郎っていう錚々たる人たちが書いているからそそられますよね。
「悪い本」には具体的なストーリーはない。悪い、とは、先々どんなことが待ち受けているか、きっとわたし(悪い本)のことをあなたはほしくなる、ということが抽象的な絵とともに短い文でとつとつと記されている。
これはたしかにいつか思い出すかも。怖いなあ。怪談シリーズの1としては充分すぎるけれど、子ども向け絵本としては怖すぎる。さすがというか。
現代文豪たちの詩の世界も楽しみどころかも知れない。
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