2011年11月2日水曜日

天空への想い

引越しはつらい。生来のだらくさであり、これまで妻に任せていたのでなおさら。「何かあったら言って下さい」という近在の方の言葉に「ツラくなったら電話しますのでお茶でも呼んでください〜」と言うのが ネタになってしまった。

先日、東京スカイツリーに行って来た。かつて東京タワーには家族で行ったし、六本木ヒルズからよく観ていたが、スカイツリーは初めてだ。

東京スカイツリーは、浅草からぶらぶら歩いてすぐ。まさに下町風情。タワーの方は末広がりでデザイン的、フォルム的にカリスマ性が在って、さらに言えば高台で場所もいい。しかしスカイツリーはまた格別で、印象を一言で表すと「どデカい」だ。天空に真っ直ぐ伸びた巨塔は、雲と空を近くに思わせる。ランドマークタワーは生活圏の人々の日常と化す。誰もが、雨の日も晴れの日も、毎日何かと見ては、自分の存在している土地を思う。

小学生の頃、地元に巨大な電波塔があり、田んぼの真ん中の、電波塔の真下から上方を臨むと、一番先の、人が入れるようになっている部分が、空に浮いているようだった。あの頃も毎日見ていた。そのイメージを思い出す。

駅のすぐ横で、周りは雑多な街。やがて整備されていくのだろう。

春に転勤になったら、東京も最後だから、家族でスカイツリーを観に行こう、と話していた。新しい東京の象徴を見て帰ろうと思っていたが、東日本大震災が起きて、観に行かないまま、私は単身赴任になった。今度は本当に最後。少しすっきりした。

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