2024年3月17日日曜日

3月書評の8

◼️ 皆川博子・宇野亜喜良「マイマイとナイナイ」

怪談えほんシリーズで皆川博子、宇野亜喜良コンビが作った絵本。大御所コンビ?だ。

本読みが好きな作家というのがいて、皆川さんもその1人だと思っている。怪談えほんで、しかも絵を描くのは宇野亜喜良。さあどんな?と楽しみにしていた。

主人公の女の子・マイマイは大人の顔に子供の体型。表情はいつものように虚ろな瞳。女の子は赤ピンクの長い髪、子どもの白い半袖ワンピースにごついブーツ。

小さな小さな青い髪の弟を発見する。しかしお母さんにもお父さんにも見えないようだ。弟の名はナイナイ。

お母さんはフェルメール「真珠の耳飾りの少女」を意識したような黄色のターバンを巻いたような母さん。油彩で厚塗りし描いているような色彩。金髪と顎口髭の父さんはスカートのようなものを履きやはりゴツいブーツ。手には帽子を掲げている。ローマ風味?スコットランドだろうか。

くるみの殻に入れた弟をハイキングに連れて行く。緑の森に映える大きな白い荒れ馬。ぶつかって、右目が"こわれた"。くるみの殻をナイナイごと入れる。

夜寝ている時にマイマイの右目から出たナイナイ。この時は、闇を意識しているからか重ね塗りのグレーが良い印象を与える。夢には、コウモリ姿の吸血鬼?卵から産まれたての恐竜、白馬の子供、鹿の子供、かたつむりが出てくる。マイマイの髪はグリーングレー。ナイナイの髪とシャツは金色、黄色。

尻尾を捕まえたのは大きなトカゲと猫とピンク肌色のゾウの鼻。

それを引っ張ってくるみの殻に入れる。見開き赤&ピンク&白でこれも鮮やか。

よるのゆめがナイナイを誘い出し、マイマイのこころをくるみの殻にとじこめる。マイマイのこころは、くるみのそとにでられない。

ラストは青い海の上の水色の空に浮かぶくるみ舟。乗っているのはマイマイ。

ねえ、きみたすけてやって。

でおしまい。

ざっと見る限り漢字はゼロ、マイマイとナイナイだけがカタカナでぜんぶひらがなである。ふむ、うまい具合にファンタジックで、少し怖いような描き方。色彩の使い方、作り方が練れている印象で、鮮やかだ。興味深い作品だった。

これで概ね怪談えほんシリーズ、興味ある作品は制覇したかな。やっぱりおもしろいと思います。一番怖いと感じたのはそれ反則でしょ、という内容の宮部みゆきの第1作品かなやっぱり。

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