【秋のお出かけ③ 神戸】
神戸・新開地にある朝上映1本1000円のリバイバル劇場でジム・ジャームッシュ監督の作品「コーヒー&シガレッツ」。アメリカの有名俳優が出演した短いストーリーのオムニバス。笑えるものもあったけど、基本はナンセンス?微妙な笑い?的なテイストでした。
三宮に戻って旧居留地のレトロビル、神港ビルヂング内のカフェでスペシャルカレー。神戸は洋食。
さらに大阪側へ行って東灘区・六甲アイランドで「超・色鉛筆アート展」へ。写真か?というリアル感、油彩や水彩を思わせるアーティスティックな感じ、また色えんぴつならではの軽快さ、切り取り方、塗り面のざらつきや光沢っぽさも興味深く、おもしろい展覧会でした。
神戸のブックオフで当面の文庫本を購入してホームタウンめぐり終でした。
◼️ウィリアム・シェイクスピア「シンベリン」
奇跡を呼ぶロマンス劇の1つ。混乱させて一気に解決を図るシェイクスピアの手法、おもしろかったがちと目まぐるしかったかな。
シェイクスピアには悲劇、史劇、喜劇、問題劇とある。本作は晩年の特徴であるロマンス劇。最後に時を超えた奇跡が起き劇的に終わるもの。「テンペスト」「ペリクリーズ」「冬物語」がこれに当たるらしい。
時は紀元前の末期ごろ、強大なローマへの貢物を拒否したブリテン王国。両国に戦争が起こる。ブリテン王シンベリンの娘イノジェンは、父の意に反して身分の低いポステュマスと結婚してしまう。王の後妻の王妃は自分の連れ子で無能なクロートンをイノジェンと結婚させ、王座につけようと考えていた。ポステュマスは追放、受け入れ先であるイタリアで、ローマ軍の将校ヤーキモーとインジェインの貞操をめぐり賭けをするー。
障害のある結婚、悪意に満ちた王妃、愛し合う若い夫婦の誤解による不和、そして過去ブリテンの貴族だったベラリアスはシンベリンに追放される際、幼い2人の王子を誘拐し山中に隠れ棲んでいる。この設定を見ると、だいたい何が起きていくのかが分かるような気がした。
どれかというと地味めな扱いの作品かなと受け止めていたが、内容は想像以上に見どころが多く、面白かった。さすがはシェイクスピアさん。
ブリテンの王宮を訪れたヤーキモーがトランクに潜んでイノジェンの寝室に忍び込み、すり寄る場面のエロい緊迫感、またベラリアス一家が棲む石窟に身を寄せたイノジェンが、首を切り落とされたクロートンの遺体を夫ポステュマスのものと取り違えてすがりつく場面、それ間違えたらあかんとこーと言いたくなる異様さ、グロテスクさ。
さらにはロミジュリばりの仮死状態となる薬、イノジェンの男装は「ヴェニスの商人」や「十二夜」を連想させるし、妻の裏切りを誤解したポステュマスの言動の乱れっぷりはハムレットをも想起させる。そして亡霊が出てきてなんとジュピターを呼び出すというスケールの大きい場面もあったりする。おなじみ道化役の軽妙な会話も入っている。
シェイクスピアは大衆演劇ということを考え、さまざまな仕掛けを一気に解決、大団円に持っていく手際は本当に素晴らしいと思う。まあ都合良すぎるのはいいとして、今回はそこに到達するために、告白部分が長すぎるきらいがあり、ちょっとさまざま目まぐるしい。さらにはやはり運命を感じさせるような要素や、キレ、鋭さ、といった部分が物足りないかな。
まあ意想外に楽しめた作品ではありました。
0 件のコメント:
コメントを投稿