2025年10月25日土曜日

10月書評の7

◼️ 須賀敦子「ユルスナールの靴」

少し幻想味を交えた、ヨーロッパ留学の自伝と、ユルスナールの軌跡との交錯。この書き方こそが真骨頂なのかなと。

須賀敦子さんの文章はヨーロッパでの生活や感じたこともさることながら、別の視点を混ぜたり、小説風に描いたりする。当地や文学的な知識も多く盛り込む。前作「コルシア書店の仲間たち」ではもう少し具体的だったような気もするが2作挟んで1996年に出版されたこの作品は、えらく行きつ戻りつしている感じもある。

ユルスナールは「ハドリアヌス帝の回想」という歴史小説をものし、著者は後に軍事要塞として利用されたその墓所を観に行ったりする。

ユルスナールの著作、生涯を取り上げながらも、多くはイタリアを中心とする自分の長い留学生活の体験、幼児のころの記憶という印象だ。

「ハドリアヌス帝」、また16世紀のヨーロッパを舞台に異端審問に追われる男たちを描く「黒の過程」への理解を深める中で身近にあるものとの連関を描き出していく。

ユルスナールが同性のパートナーと晩年を過ごした、アメリカ大西洋岸のマウント・デザート島へ行き、生活した家、墓所を訪った著者は、最晩年のマルグリットの写真を見て、靴に注意を惹きつけられる。そしてなにを想うのかー。

ベルギーに生まれ、父に連れられてフランスで育ち、一次大戦でパリに戻れなくなり、長じて二次大戦前夜にアメリカ人の友人の誘いでアメリカに渡ってまたヨーロッパに戻れなくなり、旅から旅への生活を送ったユルスナール。著者は彼女に、逃げるように日本を離れ、長く留学した自分を重ねていたのかも、と思わせる内容でもある。

画家、絵本作家の伊勢英子さんも、著作を読んでいると、ほとんど衝動的にスペインへ旅立つというイメージがある。なにか呼ぶものがあるのか、自己確立、維持のために必要なものを求めるのは人の性なのか、興味深い。

須賀さんが兵庫県で育ったということを知って少し親近感。ユルスナールは寡聞にして知らなかった。図書館で探してみようかという気になっている。

ついに第19回ショパンコンクール終演

第19回ショパン国際ピアノコンクールはエリック・ルーの優勝で幕を閉じました。2015年大会で4位、10年の月日を経て万感の優勝。師のダン•タイ・ソンと同じく協奏曲2番での優勝は師の優勝から45年ぶりとなりました。

2位は小さな身体にパワーを秘めた 20歳の新鋭、ケビン•チェン。3回めの国際コンクール出場で優勝以外で終わるのは初めて。3位は中国のワン・ズィートン、4位は日本の桑原志織ときょう17歳の誕生日を迎えた今大会のアイドル的存在、リュウ・ティアンニャオが入りました。

大会前から優勝候補の本命と言われた2人のマッチレースの末の結果。落ち着いた確かな技術で破綻がほとんどなかったエリック・ルー、堂々として確固たる演奏のケヴィン・チェンの2人には正直モノが違う、というレベル感を覚えていました。納得ではあります、予想通りすぎる気もしますが。

3位のワン・ズィートンさんは3次から聴きました。非常に確かな、聴き手の心に響く最適音を使い分けるピアニスト。ソナタ2番「葬送」は素晴らしかった。ソナタ賞です。

4位のリュウ・ティアンニャオは終演後歓声がものすごかったコンチェルト賞。聴衆賞的なものもありそう。

桑原志織さん、4位入賞、おめでとうございます!ゴージャスで変化に富むピアノを堪能しました。

感想をいくつか。1st roundは美爆音勝負のような形になってしまい、繊細な音が特徴の日本人コンテスタントは苦戦したかも。前回8名だった2次進出組、今回は5名に減りました。

3rd round、そしてFinal roundは・・長いステージではミスをしがちだということ。特に今回はファイナルに幻想ポロネーズが増えてしまい、協奏曲でミスタッチをする人が多かった気がします。直接的に結びつくかどうかの検証はしてませんが、このままではコンテスタントと聴衆、どちらにも消化不良の感が残るのではないかと。

本格的に聴くのが2大会めで慣れてきたからか、今回は驚くような音、演奏には出会えませんでした。ただ、東海林茉奈さん、山懸美季さん、ヴィンセント・オンくんら予備予選で発見した才能たちは、本大会でも自分の演奏を聴かせてくれました。こういうの、嬉しいですね。

ともかく、ああ終わった、よくショパン聴いた。早かった。華やかで光も影もある世界No1のコンクール。また5年後を楽しみに、しばらく反芻したいと思っています。

ショパンコンクールファイナル2

*10/20の記事です

ショパンコンクール、ファイナル初日、3番め、16歳のリュウ・ティアンニャオさん、後半になるに従って調子が上がり、協奏曲1番第2楽章からは変化に富む、自分の思うピアニズムをのびのびと発揮したオンステージ。弾き切りの大歓声、ブラヴォーに両手を広げて応える。

感動して震えました😭🥹上位に来ても何の違和感もありません。その才能を世界に向けて発信する期間のフィナーレ。天才とはこういうものか。聴き手にとっても、そしてピアニストにとっても、喜ばしい幕切れとなったのではないでしょうか。心に残ります。

ショパンコンクールファイナル1日め最後に登場したのはマレーシア🇲🇾の星🌟ヴィンセント・オンくん。もう独特のオンパレード。硬質な音、ギャップの激しい強弱にテンポ。解釈も少し聴いたのと違う、というところもある。

無表情そうに見えるが、特にコンチェルトは指揮者の方をしっかり見て、時折微妙に、不敵な笑みや、一瞬の発露を見せたりして、ピアノともどもなんか味がある。

演奏後は女性ファンからいくつもブラヴォー!が飛んでいた。ミスタッチもあったし、オケとのコンビももひとつなところもあったかな。でも、自分のピアノを弾いて、それは滋味掬すべきものだった。オンくんは予備予選の発見で、ファイナルに来るとはと、その出逢いの続きに正直言って驚いた。

良かったよ。めっちゃ応援した。これも1つの終わり。日本でリサイタルしないかな。

ショパンコンクールのファイナル2日め。
適切な音を操るワン・ズィートンさんはちょっと緊張気味だったけど、変わらず音楽を組み立てる。コンチェルト1番のラストあたり指が回らなかったが、大きな破綻なく終えた。

ウィリアム・ヤンくんはこれも美しい幻想ポロネーズ、端正に2番をまとめる。ガツンと感じるものは少なかったが、上位はあるのか。

ショパンコンクールファイナル2

*10/20の記事です

ショパンコンクール、ファイナル初日、3番め、16歳のリュウ・ティアンニャオさん、後半になるに従って調子が上がり、協奏曲1番第2楽章からは変化に富む、自分の思うピアニズムをのびのびと発揮したオンステージ。弾き切りの大歓声、ブラヴォーに両手を広げて応える。

感動して震えました😭🥹上位に来ても何の違和感もありません。その才能を世界に向けて発信する期間のフィナーレ。天才とはこういうものか。聴き手にとっても、そしてピアニストにとっても、喜ばしい幕切れとなったのではないでしょうか。心に残ります。

ショパンコンクールファイナル1日め最後に登場したのはマレーシア🇲🇾の星🌟ヴィンセント・オンくん。もう独特のオンパレード。硬質な音、ギャップの激しい強弱にテンポ。解釈も少し聴いたのと違う、というところもある。

無表情そうに見えるが、特にコンチェルトは指揮者の方をしっかり見て、時折微妙に、不敵な笑みや、一瞬の発露を見せたりして、ピアノともどもなんか味がある。

演奏後は女性ファンからいくつもブラヴォー!が飛んでいた。ミスタッチもあったし、オケとのコンビももひとつなところもあったかな。でも、自分のピアノを弾いて、それは滋味掬すべきものだった。オンくんは予備予選の発見で、ファイナルに来るとはと、その出逢いの続きに正直言って驚いた。

良かったよ。めっちゃ応援した。これも1つの終わり。日本でリサイタルしないかな。

ショパンコンクールのファイナル2日め。
適切な音を操るワン・ズィートンさんはちょっと緊張気味だったけど、変わらず音楽を組み立てる。コンチェルト1番のラストあたり指が回らなかったが、大きな破綻なく終えた。

ウィリアム・ヤンくんはこれも美しい幻想ポロネーズ、端正に2番をまとめる。ガツンと感じるものは少なかったが、上位はあるのか。

いよいよ1時間後にはファイナル最終日。目を覚ますころ結果発表。ああ、終わってしまう・・

10月書評の6

◼️ 村田喜代子「姉の島」

海女は海の中で身体が軽くなり、上がる時に重さを感じる。感じるものが詰まった怪作。泉鏡花文学賞。

村田喜代子さんは寡聞にして存じなかった。芥川賞はじめ各賞を受賞している。水中という異世界、地方の島、時代、そして深い歴史と様々なものを表象していて、小説のおもしろみを存分に味わえる。腹にズゥン、と来る感覚、久しぶり。

長崎県魚見島の海女、雁来(がんく)ミツルは85歳になり倍歴の名称を授かる。いまが170歳で、これからは春秋ごとに歳をとる。まだまだ現役だ。同居の孫の妻で水産大学校を出て海女志望の美歌は出産を控えている。美歌からアリューシャン列島には古代の天皇の名を冠した海山列があることを教えられ、興味を抱く。また、近くの海底には戦後爆沈させられた大型潜水艦があると聞いて心惹かれる。

三世代と、それより前の家族史、海女の実務史、そしてまた新たな世代が生まれ出でようとする時代の変遷。そのベースがミツルのモノローグでとつとつと語られる。

なんといってもミツルが普通に潜る海中の風景とその、まさにリアルの感覚がなんともいえずシュールな異世界感を醸し出している。海女が潜るのは3分。最初は錘を抱いて海中30mほどまで潜り、鮑などを拾う。そして青い黒い水に取り巻かれた底から光へ向かって、重さを感じながら上がる。著者が潜ったわけではないと思うけど、興味が湧く素材をよく取材しているのが分かる。目のつけどころが素晴らしいなと思う。

「あたしだちは夜の鳥みたいに宙空に浮いていた」

面白いのは、倍歴のおばあ海女同士で寄り合いがあり、参加してる4人が、鳰(いかるが)シホイ、鷗井千夏、鴫(しぎ)小夜子とみな苗字に鳥が入っているところ。こういう遊び好きです。

船幽霊とも話すし、不思議な夢も見る。幻想的な向きもあるが、それは特殊な青い世界に直に接している人の特性なんだ、という不思議な説得力がある。船幽霊はチョウアンへの道のりを訊く者あり、軍人らしき者あり・・

海山とその名前、倍歴の話は本で読んだことがある。記紀に記された古代の天皇、神武天皇は古事記の記載では137歳、景行天皇は日本書紀で143歳。これは年齢を2倍に数えるという風習があったのではないか、という論。それが、こんな島にも残っているとは。

ミツルが作品発表当時、2021年で85歳だとしても先の大戦は9歳で終戦を迎えていて、兄たちは戦死している。安楽にしてもいい年齢ながらまだまだ海に潜る。自分の人生に引っ掛かっているもの、の姿に近づく。海女のまことの姿で、やり方で。

なかなか凄い作品に出会ってしまった気がしている。うーん小説は奥深い🧐😆😎

ショパンコンクール3rd

当時書いた記事の転載です。ショパンコンクールは現地時間10/21未明に結果発表されました。

ショパンコンクール3rd round。日本人トップバッターは桑原志織。

スケルツォからマズルカ。明るく入って、マズルカは憂鬱さと可憐さを上手に表現。ソナタは、2番・葬送が多い中、桑原は3番を選んだ。小さな装飾をたくさんつけて。じっくりと彩り豊かに弾いた後、最終楽章に入る。なんとなくいつもより余裕がないような気もチラッとしたけども、持ち前のダイナミックさでラスト、弾き切った。相変わらず堂々たる演奏。さて、どうか?

ショパンコンクール3rd round2日め。その演奏の巧みさと可愛らしさで聴衆の心を鷲掴みにした16歳、ティアンニャオ・リュウ。マズルカ3曲、しっかりした運指を基本に色付けがうまい。強弱をつけて表現豊か。そしてプレリュード15番を単独で入れてくる。なかなか見ない手。ほー😲
そしてソナタ2番。葬送。1、2楽章も良かったけどやっぱり3楽章の葬送と、それに続くブレイクスルー、そしてメヌエットが焦点。ソナタに同化したかのように、葬送はダークに、ブレイクスルーは大きく神々しく。

🥲曲中4回ともおなじような弾き方ではあったけども、心に迫るものがあり、震えました。

そしてラストは子守唄Berceus 静かに静かに、まさに子どもを寝かせるように、甘く夢見るように。

弾き終わり、憑依が解けたように伏せた姿勢でしばらく動かず。ゆっくりと現世に戻ってきて身を起こすと・・

大喝采ブラヴォーを浴びました!ファイナル有力候補?😊

「左手は聖歌隊の指揮者のように、右手はベルカントの歌手のように」ーフレデリック・ショパン

ショパンコンクールが行われているワルシャワ・・ではありません。これは大阪城に近いいずみホールです😎

3rdround2日め。私は予備予選の時からマレーシア🇲🇾のヴィンセント・オンくんに注目してました。3rdもその独特の硬質な音がする打鍵の強さは健在。ミスタッチがあっても無表情に突き進む。ラチダレム変奏曲は軽妙に。粘り強く自分のピアノを弾き切った。

2ndでは計算されたプログラムにピアニズムを込めた演奏で聴き手の心を揺さぶった進藤美優はこの日も快調。マズルカからソナタ2番は丁寧でテクニカルな演奏。葬送のフレーズからトリオも決まっていた。ソナタ終わりで起きた拍手に笑顔。締めはいわゆるアンスピ。ちょっとミスタッチがあったかな、というところ。

翌日の朝一番に登場した牛田智大くんは、プレリュード単体で入って、マズルカ、幻想曲にソナタ3番。この日を通して、3番の終楽章に入るまでは落ち着いた、しっとりとしたピアノに終始、最後まで端正に弾き切った。途中からずっと苦しそうな顔をしてたし、ひたすらがんばれーと祈ってました。

ケヴィン・チェンを聴きました。長丁場、難曲の3次は最後近くに指のスタミナ切れを起こすコンテスタントも少なくない中、もうケヴィン・チェンはモノが違うというか・・小さな身体に馬力を秘めて、大きな音と迫力、また華麗な部分、スローなところも美しくて上手い。

それぞれレベルが高くうまい。さすが上手だな、と。

10月書評の5

◼️ 長野まゆみ「天球儀文庫」

少年たちの1年。交歓と喪失。長野まゆみの風味満載。

この本のあとがきに著者も書いているように、最近の長野まゆみは作風が変わって、かなり日本的で文調も味のある、現実的な社会を取り入れて感の強いものもある。今作は初期作品のテイストで、西洋っぽい世界で、たぶん美しい少年2人の、危うさと感情の起伏を含んだ友情を描いている。もちろん凝った言葉と小道具、微妙な想い満載のメルヘンチックな物語。

アビは、かつてケンタウルス座のケンタウリ・プロキシマという星の名前を教えてくれた宵里(しょうり)といつもつるんでいる。宵里はガラスペンと水溶きのインクを愛用し、大人びてドライ。アビはやや子供っぽい感情の持ち主。授業では碧睛(へきがん)の教師が、鳥の翼の構造を教えている。9月の昼休み、2人は売店で三日月パンと腸詰肉(ソオセエジ)、シトロンソォダのランチをする。中庭では校舎に幕を張って、恒例の野外映画会が行われる。2人は、仮の映写室となる音楽室へと行き、そこで、おととし聴こえてきた歌と、澄明な睛(ひとみ)の少年を思い出すー。

この話の「月の輪船」と「夜のプロキオン」「銀星ロケット」「ドロップ水塔」の4篇が収録されている。2話めはクリスマス頃の話、3話めは春、季節がひとめぐりし、関係性に変化がもたらされる。

おそらく美少年と思われる主演たち、古代天球儀のレプリカが取り付けられ、粋な企画をする学舎では専門的で不思議な授業が行われる。文具、食べ物飲み物、言葉は斜め上を行っている感じ。最初からしても橄欖(オリイヴ)、呉藍(くれない)、濃紺(プルシアン)、洋墨(インク)、翠色などなどなど。

学校がある島ではロケットの打ち上げがあったり、流星群を見るのに船が出たり。私はけっこうこの舞台立てや美少年2人の動き、少女マンガの美少年同士のような心の動きは、「パタリロ!」を思い出す。この異世界感を好んで、楽しんでいる。

「少年アリス」「野ばら」あたりが定番だが、「天体議会」、またちょっとテイストは違うが「カンパネルラ」は名作かと思った。

降りに触れ、筆致が変わる前の作品を読もうかなと。古本屋にあったら誘い込まれる感じがする。言葉遊び、小粋な小道具と意外な展開。うん、フェイバリットだ。

2025年10月14日火曜日

万博閉幕とショパンコンクール2ndROUND結果発表

大阪万博、ホンマに最後の花火をお裾分け。遂に終わります。

ショパンコンクールは2nd ROUNDが終わり、現地時間昨日深夜に結果発表。40→20名に絞り込まれました。

日本人は桑原志織、進藤美憂、牛田智大の3人が3rd ROUND進出。

進藤美憂は24の前奏曲全曲の後に英雄ポロネーズ 。相変わらず没入感が半端ない。キレもいい。息遣いをマイクが拾う。時々あること。自分の中のピアニズムが胎動して、まさに生まれようという、痛みを伴ったあえぎか。24のプレリュード最後の24番は、嵐の中大海を進む船、といったイメージが浮かぶ。様々な曲の旅を積み重ねたラストにふさわしい。最後のバス同じ鍵盤の3打鍵を終え充実の表情。

曲の構成ってあると思うんだけど、24の辿り着く果て、困難を抜けて開けたのが英雄ポロネーズ 。1番よく知られている輝かしいフレーズは逆に抑えめにコントロールして弾くコンテスタントが多い中、進藤は、爆発的な打鍵。この状況に合っている、すごい、すごい。こっちが感極まってウルウルと🥹

見事。2大会連続セミファイナル進出を決めた。

牛田智大はマズルカ風ロンドから。これは前回大会角野隼斗が絶妙に演奏し賞賛を浴びた曲。今大会の特徴のトリルが目立つ。ソナタ2番では葬送のメロディーの後に哀しさの中光に満ちた空を想像させる、私的言い回しのブレイクスルー。エリック・ルーの弱音には驚いたけど、牛田は抜けるように弾く。やはりここだ、と思う。プレリュード6曲で最後の3打鍵、最後はもう2nd ROUNDで何回聴いたかの英雄ポロネーズ 。オーソドックスに、端正に弾き切ったと思う。

中川優芽花さん、山懸美季さんにも、ホントに、時に拳を握ったり、拍子を取ったりしながらがんばれ〜と全力応援。良いところが出ていただけに残念。もっと聴きたかった。ホントにお疲れさまでした。ぜひリサイタルを。

何度も言いますがシロートです😅

3rd ROUNDまでいくと、上手い人しか残っていない。ミスは目立つし、ファイナルに進むには上手いピアノに、明らかに分かる特徴が必要だと、前回思った。

ファイナルに残るのは誰か?20人のうち10人ー。
いよいよ佳境だね😎

2025年10月13日月曜日

ピアノのレジェンド

【ピアノのレジェンド】

どうしてもの予定、世界で最も有名なピアニスト、マルタ・アルゲリッチさんの公演に行ってきました。御年84歳。毎年のように来日されていて、演奏もまだまだ元気です。早めに京都へ行って、ランチは京都河原町の老舗カフェ・フランソアさんでトーストにスペシャルプリン😋

ショパンコンクール開催期間中のステージ。巨匠は1965年大会で優勝、今回はポーランドのオケで、2015年大会でアルゲリッチの審査を受け、2021年大会で4位に入賞した小林愛実が先にショパンのピアノ協奏曲1番を演奏。

後半待ってましたのレジェンドは、いきなりオケのメンバーと同じタイミングでゾロゾロ出てきたからびっくり🫢こちらの心の準備ができてなかった。私の大好きなベートーヴェンピアノ協奏曲1番。打鍵が強く、音色の艶は健在、さすがのトータルな技術、堪能しました。

もちろんのスタンディングオベーション。アンコールは小林愛実と隣同士に座り連弾でマ・メール・ロワ。

カーテンコール時は撮影可。この2人の並び。すばらしい体験でした。

10月書評の4

◼️イズレイル・ザンクヴィル
「ビッグ・ボウの殺人」

密室ミステリーの元祖はどこか軽妙な味。京都の老舗フランソアのスペシャルプリンとともに😋

再読。よく行く映画館で「ブリティッシュ・ノワール映画祭」があり、この作品の映画もかかるとかなので再読してみた。特に付け加えることはなく、以下過去書評。

1891年発表。密室ミステリの元祖的作品らしい。この手か!という感じだった。

密室殺人はポーの「モルグ街の殺人事件」などが先にあるが、心理的錯誤の原理を応用して密室テーマに新風を吹き込んだことからザングウィルは「密室ミステリの父」と呼ばれているとか。

ロンドン・ボウ地区の下宿屋。ある朝おかみのドラブダンプ夫人は下宿人のコンスタントが、部屋をノックしても声をかけても起きてこないのを不審に思い、近くに住む元刑事のグロドマンに助力を求める。グロドマンが鍵のかかったドアを押し破り部屋に入ると、ベッドにはー。

殺されたコンスタントは同じ下宿屋のモートレイクとともに労働運動の指導者で、犯行推定時刻にはモートレイクは外出していた。警察の捜査はグロドマンの後輩、ウィンプが指揮を執り角突き合いが幕を開ける。またグロドマンに呼び止められ警察に知らせに行ったデンジル・キャンタコットという詩人・文筆家も重要な役割を果たす。さらに貞淑な婚約者、行方知れずの恋人、デンジルに絡む女と色も付けている。

当時の社会状況の描写が多く、シェイクスピア劇のごとく言葉で遊ぶところもあり、必ずしも解決に向かって一直線、というミステリーものではない。ウィンプもグロドマンも動き、2人を含めた関係者を繋ぐのがデイジンだったりする。そして終盤の大捕り物にはほぼ全員が顔を揃えるのみならず、大物政治家グラッドストンが登場する。なかなか趣向が凝らされていて面白みがある。底には軽妙さとコミカルさが敷かれていてどこか楽しい。

犯人は・・意外な解決であり、動機もまあ理解は出来る気もするが、ここまで積み上げてきたものはどうなるの?という感覚もちょっとあった。

個人的には「普通の人は、簡単な暗号文の中から"e"なる文字を見つけ出してみせるだけでも、感心してしまうのですがー」というグロドマンのセリフにピクッと来てしまった。

シャーロック・ホームズの「踊る人形」では暗号文を前にホームズが、アルファベットのeが最も多く使われると見てさまざまなポーズをした人形にまずeを当てはめていく。この見方は元々ポーの作品に出ていたらしい。ドイルやグロドマンより50年ほど前の人、ポーの著作をやっぱりザングウィルも読んでたんだろうなあとクスッと笑ってしまった。

密室ものの元祖、まずまず楽しめたかな。

ACCIDENT

アクシデントというものは突然起きるもので、ちょっといまバタバタしてます。10月はもともと多忙月でしたが、いろいろ変更せざるを得ないっす。

人生とは何かをしている時に起きる別の出来事のこと、といった意味のことをアラスカの初期女性パイロットは言ったとか。すみません、アラスカ在住の写真家・エッセイストの故・星野道夫の著者「ノーザンライツ」に掲載されていた話です。確か。シリアとジニーという飛行機乗りが取り上げられてました。この言葉はどこか真理っぽくて覚えてしまってます。

万博もついにあと2日。花火は毎日華やかに、ハート🩷花火をゲット😍

ショパンコンクールは9日から2nd ROUNDに突入。日本人では、ゴージャスな大きな音と繊細なタッチを併せ持つ桑原志織が人気、2次はダイナミックさが目立った1次と対照的に、舟歌を流麗に、プレリュードをしっとりと、そして英雄ポロネーズ を硬軟とりまぜバシッと決めて大喝采を浴びた。これまでのところスキがなく、一躍上位候補に浮上していると思う。

これから2次に登場する日本人コンテスタントの話。

中川優芽花は引き出しの多さを駆使していかにも本人の音楽性、人間性を盛り込んだようなワルツで聴衆を魅了、進藤美憂は普段の性格良くちょっと段取りが抜けたりするキャラからは想像ができないくらい没入した演奏を聴かせた。ノクターンは透明感にあふれ、バラードは鬼気迫るほどの熱量と奥行きのあるピアノを呈示した。

1次審査で姓がTから始まった2次審査は6文字進んでZからで、ほぼABC順となり1次は最初から3番目だった牛田智大くんはかなり後の方。どちらにしても残った日本人は桑原のK、中川のN、進藤のS、牛田U、山懸Yで最終日に後の3人が固まる。

2次までは日本人を追いながら、他の人も聴くという感じ。ケビン・チェンは英雄ポロネーズ からのエチュード12曲、ラストを革命で締めてみせた。エチュードの演奏については専門家の方からは何かあるようだ。私はゾワゾワするほど良い演奏だったと思った。

桑原さん以外の4人はこれから。頑張ってほしい。みんな応援している。予備予選、1次と良い演奏を見せた山懸美季さん、がんばれー👊

10月は、レモン彗星観測もあるのですが、あまり明るくなく、双眼鏡のピントが合わなくなってしまった丸腰の観測者には厳しいかも😎。なんとかしたいな。

10月書評の3

◼️ 幸田露伴「幻談・観画談」

幸田文の作品はよく読んだけども、父・露伴はおそらく初。娘・孫・曾孫へと引き継がれた味のあるエッセイ。

昭和初期の随筆集。幸田文は嫁ぎ先から戻り露伴が亡くなるまで世話をして、露伴の想い出を綴った作品により43歳で文壇デビューする。また娘の青木玉も母のきものの話などを書いた好エッセイ集を出版していて、さらにその娘の青木奈緒も文人の仲間入りをしている。それぞれ読んだが露伴は初。文才の始祖の随筆。

「幻談」「観画談」「骨董」「魔法修行者」「盧声」各30〜40ページくらいの篇で前2つは怪奇っぽい小説風の語り。

江戸中期、釣りを好んでいた幕府の小役人が神田川での舟釣りで、川面から突き出した釣り竿に遭遇する。立派な上物の竿なので引き抜こうとしたところ、水死体がしっかりと握っていた。小役人は竿がどうしても欲しくなり、死体の指から引き剥がして自分のものとするがー。
(幻談)

次の「観画談」は病でいったん大学を離れた、学問に生真面目な男が山奥の寺に逗留を求めたところその夜に大雨となり避難した敷地内の建物で、とある絵に出遭う話。浸水を起こすほどの雨の音が効果的に挿入されている。

「骨董」は宋から明の中華で、骨董の贋物が長い年月流転していくコミカルな語り。
「魔法修行者」は、本当の魔法使いになるべく修行していたという、応仁の乱の一方の当事者、東軍の将・細川勝元の子・細川政元と戦国時代末期の仙人のようなお公家様、関白九条兼実の子孫、九条植通(たねみち)の逸話。

最後の「盧声」は日常エッセイで、釣りに出かけた露伴が、川辺で陰のある少年と触れ合う、心温まる掌編。気持ちよく読み終えた。

この時代の人らしく、漢籍や古典をもとにした難しい熟語や文芸的言い回しが多く、少し読みにくいがそこはスルーして大意を掴む気持ちで追う。なかなか小粋な表現、含蓄のある言葉も多くてメモする。

紙燭をさし出して欲心の黒闇を破る
衆星の中に月の如く輝き
眸を放つ
空室に日の光が白く射したような(穏やかな生活)

いいですねえ。いつか使えるかな。こんな文章を読んでいれば、という後天的なものもありつつ、おそらく天性も遺伝したのだろう。初期の小説も良いという話なので読んでみようかと思った。

10月8日ショパンコンクール1st結果

ショパンコンクール1次審査結果発表。残ったのは桑原志織、中川優芽花、進藤美憂、牛田智大、山懸美季の、13名中5名。

めぼしい優勝候補は通過。何人かうまいと思った人が落ちている。40/84。半分以下に絞り込んだからやはり厳しいね。さらに半分になる2次審査はあす9日から!

10月5日の投稿です。

ここのところ週末ごとにお店スイーツ🍰だったし今週はお休み。家にあるもので😅

天気がすっきりしなくて雨がちの土日。朝は上着でちょうどいいけども昼からは蒸し暑い。🏥定期的な病院と本屋と髪チョキチョキ✂︎家に帰ればショパンコンクール。

日本の山懸美季は、予備予選の時からノクターン上手いなと思っていた。今回も冒頭のノクターン、ワルツ、バラードと、テンポがゆっくりな曲、部分を聴かせる、良い意味の品がある自分のワールドを作れていたように思う。って、シロートの感想ですが。

ルービンシュタイン・コンクールの覇者ケビン・チェンは、素晴らしかった。明瞭な音、確固とした演奏、小さな身体を躍動させて、強いメッセージを提示する。ノクターン、華麗なる大円舞曲と今大会最初の鳥肌。最後の幻想曲が終わると観客から大きなBravoを浴びていた。

エチュードの課題曲にはいわゆる「木枯らしのエチュード」も入っているが、予備予選の課題曲でもあって、めっちゃ何度も聴いた。だからか、1次審査で弾くコンテスタントが少ない気もしている。迫力あるラストが好きなんだけど。まあこれも傾向かと。

🏀Bリーグが開幕。きょうはNHKBS放送の名古屋vs北海道を観戦し富永を応援。ベタっとタイトなディフェンスになかなかスリーを打つのもままならなかったがドライブや速攻で奮闘していた。やっぱバスケ🏀は楽しいなと。

夜は読書と🎹とSPY×FAMILYの映画かな。3連休台風来ませんように。

10月書評の2

◼️ 西條奈加「首取物語」

戦国もの、ではない。少年トサと頭だけの武士オビトの異界の旅。

西條奈加は「千年鬼」を読んだかな。本交換棚にあって、たぶんハズレはないだろうと手に取った。タイトルから戦国時代に相手の高名な武将を倒しながらのし上がっていくような話かなと思っていたらまったく違った。

12、3歳の少年は松葉色の頭巾の男から握り飯を盗んで追いかけられる、という同じ場面を繰り返していた。記憶はなく、自分の名前も分からない。やがて蹴つまずいたのは言葉をしゃべる武士の生首だった。武士も自分の素性を覚えておらず、少年はトサ、首はオビトと互いを呼ぶことにする。無限の繰り返しの国から脱出しようと、トサは手斧で頭巾の男を襲うー。

妙な取り合わせのコンビがへらず口をたたき合いながらもともに行く珍道中?と思ったら旅をするのは、次々と現れる異界だった。最初の繰り返しが独楽(こま)の国、次が海辺の波鳥の国、トサが恋をする碧青(あお)の国、雪世界を船で進む雪意の国、記憶を食らう鬼女の消去(きえさり)の国などと続く。2人が目指すは那良、そしてこの世界の都は洛陽とちょっと捻ってある感じ。

旅が深まるに従ってオビトは、酷いところはあるが思いやりのあるトサを親のような目で見るようになる。そして2人の過去が少しずつ明らかになって・・

碧青の国から雪意の国、イメージの青と、一面の白と赤。色彩の転換が鮮やかだった。怪異に魅入られたような不思議でおどろおどろしい雰囲気はむしろ好きでなかなか楽しかった。ちょっとラストはくどかったかも知れないな、なんて思いつつ読了。

サラサラと読めるエンタテインメントでした。

10月3日のFB投稿です

㊗️第19回ショパン国際ピアノコンクール開幕!

帰りに毎日見てる万博の花火、閉幕に近づくに従って派手になってくるような😎

ともかく初日の午前の部は子供の頃から有名な牛田智大が登場。安定感のある音と演奏を披露しました。思い入れもあるけども、5人聴いた中では際立った印象あり。1stROUND突破を祈念してます。コメント欄に演奏へのリンクコピペしときます。

ショパンコンクールは公式YouTubeでLIVE、アーカイブともに無料で視聴できます。

https://m.youtube.com/@chopininstitute/streams

今回も最後まで聴きたく。お友だちの方、ぜひハマってもらってショパントークしましょう😆時差7時間なので向こうの午前の部、午後の部はLIVEでもまだ起きてる時間帯。でも夜の部は厳しい。私も翌日に聴いてることが多いです。日本人&気になるピアニストのスケジュールはこちら↓↓

10/3(金)18:00牛田智大
    25:30山懸美季
    26:00山崎亮汰

10/4 (土)25:30 ケビン・チェン
10/5(日)20:30エリック・グオ
    26:30小林海都
    28:30桑原志織

10/6(月)17:00京増修史
    18:00イ・ヒョク
    26:00エリック・ルー
10/7(火)17:00 中川優芽花
    17:30 中島結里愛
    18:30西本裕矢
    20:00小野田有紗
    24:00ハオ・ラオ
    25:30島田隼
    26:30進藤美憂
    27:00東海林茉奈

パッパッと作ったので間違ってたらごめんなさい。

イ・ヒョク、ハオ・ラオは前回大会のファイナリスト(入賞せず)、エリック・ルーはその前の大会の4位のピアニスト。また、ルービンシュタインコンクール優勝、評判の高いケビン・チェンとこのあたりが優勝争いに絡んでくるのでは、といったところ。ニュースター🌠が飛び出してくるのか、も楽しみ。

日本人は、前回セミファイナリスト進藤美憂、2次まで進んだ京増修史にはファイナル出場を期待、個人的には牛田智大、山懸美季、東海林茉奈に期待したいですね。もちろん他の日本人コンテスタントも応援してます。

さあ忙しい10月の始まりだ🎹🔥

10月書評の1

◼️小川洋子「海」

ちょっとへんてこな設定、成り行き。ファンタジック風味もある小川洋子の国の短編集。

2006年の作品。「博士の愛した数式」の3年後、「猫を抱いて象と泳ぐ」「ことり」より前。表題作「海」のほか「風薫るウィーンの旅六日間」「バタフライ和文タイプ事務所」「銀色のかぎ針」「缶入りドロップ」「ひよこトラック」「ガイド」が収録されている。「かぎ針」「ドロップ」は数ページのスケッチ的な掌編、ほかは40数ページまでの短編。

表題作にはザトウクジラの浮袋で作られ、海風が吹いたら鳴るという鳴鱗琴という楽器が出てくる。「バタフライ」は学生街にあり論文をタイプで打つという、なにやらレトロな事務所が舞台で、その奥まった部屋にいる謎めいた「活字管理人」が物語の中核をなす。エンドの「ガイド」には「題名屋」なる職業の男が登場する。

小川作品にはまあ奇人とも言えるヘンな人が出てきて独特の暖かみを残すのがパターン。その風味を短編にしたか、というと小さく正解、みたいな感じかな。

「海」は海近くの女の家に結婚を申し込みに行った男と家族の微妙なぎこちなさに満ちている。「風薫る」はお人好しの珍道中の果て、で乾いたおかしみがある。

「ひよこトラック」はホテルのドアマンの男と、言葉を発しない少女とのエピソード。「ガイド」は女手一つで育てられた息子が母の仕事を助け、その中で成長する。この2つはなんというか、正統派にオチがついている感覚。

かつて長編ばかり読んでいた私は読書の師匠の女史に短編って何を楽しむものか、と質問、女史は「余韻です」。経験は降り積もり、キレの良さ、この作品たちのようなコンパクトなヘンさ加減や想像に委ねる部分も楽しめている。全部余韻に結局つながるのかとも思うが笑。

ふむふむ、と読める、たぶん小川洋子らしいコント集だった。

9月書評の11

◼️ いしいしんじ「ぶらんこ乗り」

不思議な天才、弟は今夜もブランコに乗り、動物の話を聞き、物語を紡ぐー。

いしいしんじは先日初めて「トリツカレ男」を読み、児童文学での奇想に惹かれ、えもいわれぬ文芸的な説得力を感じた。さて、今回はー。

姉のわたしは小学4年生。1年生のあのこ=弟がいて、画家の母、額縁を造る父、元女優で子どもにも厳しい祖母と暮らしている。他界した祖父は高名な画家で母のところには画壇関係の出入りがひっきりなしにある。

ある日弟は雹が喉に当たったのが元で普通の声が出せなくなり、筆談するようになる。近所にいた毛が半分抜けた犬を拾ってきて「指の音」と名付けたあのこは、家の木の上に設置されたブランコで夜を過ごし、動物の話を聞いて、物語を綴るー。

仲が良く、どこか浮世離れしたような父母がいて、おばあちゃんの過去も意外、指の音は伝言板となり笑、学校は海外のようなスキップ制度があり、あのこはスキップを勧められている。雪の多い土地柄で祖父から異種の才能を受け継いだか、あのこもどこか、なにか、別の世界を見ている感じだ。

そんな設定の中で、ひらがなで書かれた弟の物語たちが切ない魅力を放つ。素朴で、動物の行動が意外に的を射ていたりして、半分落語のようなオチがついているものもある。読者はやがて、そのナラティブを待つようになる。

昭和のような懐かしい、でも少しの異世界感が醸し出される中、大きな現実、試練がふりかかる。喪失、あのこもまた・・

行く先も不思議、このまま終わる物語だろう。しかし続編を、読みたくなる。なんとか姉を救いたいなんて思ったり。

このまま終わるのか、続きを書いて再会させたい、と思うのは、角田光代「八日目の蝉」以来かも。悲しさの中にもコメディタッチがあるような、こぢんまりした作品を読み終わり、寂しさと切なさと、人間の情の温度に触れたような気がした。

9月28日の日記

金曜の夜、バス停から自宅の方へ登ると、夜景の中に万博の花火が見えてしばし佇む。

今週末のスイーツはなじみのカフェの紅玉🍎タルトタタン。この季節に焼くんだとか。美味かった!

会社の先輩が出品してるというので、近くの大学の絵画展示会。タイトルが難しい。様々な手法とモチーフの作品がありました。

シネマ神戸で、ショパン国際ピアノコンクール2021の内幕ドキュメンタリー映画「ピアノフォルテ」。コンサートに行って写真を撮ってもらったエヴァ・ゲヴォルギヤンやイチ推しだったハオ・ラオ、ともに17歳、それぞれ教師との2人3脚、対照的で興味深かった。コンテスタントは何を考え、過ごしているのか、やはりファイナル前、演奏の場面ではホロリと🥹我ながらだいぶ入れ込んだからね😎

これでキリをつけて、いよいよショパンコンクール2025は10月2日に開幕する。今回はどんなピアニストが、どんなドラマを見せてくれるか。本当に楽しみだ🎹🔥